一戸建てを購入するというと、多くの人は新築を想像します。
しかし、あえて中古一戸建てを購入し、リフォームして自分らしい生活を送る人も増えているようです。
ブログで中古一戸建ての購入からリフォームまでを公開している人も多く、とても参考になりますよね。
中古一戸建てには、どのような魅力があるのでしょうか。
ブログなども参考に、魅力だけでなくリスクについてもお話します。
ブログから考える中古一戸建てのリフォームという選択
ライフスタイルやライフワークバランスに対する考え方が多様化し、現代では住宅に対する考え方も様々です。
新築一戸建てにこだわらず、中古一戸建てをリフォームして自分らしい生活を手に入れたという人も増えてきました。
自身の中古一戸建て購入からリフォームまでを記録したブログも多くあり、新築一戸建てだけが選択肢ではないことを物語っています。
ところで、最近よく耳にする「リノベーション」と「リフォーム」の違いをご存知でしょうか。
実は、厳密にこの言葉の意味が分けられて定義されているわけではありません。
「リフォーム」は、住宅の一般的な増改築や内装工事を示し、住宅設備の修繕などの意味も含んでいます。
「リノベーション」は、「付加価値を付けたリフォーム」という意味で使わていることが多いようです。
中古一戸建てを、住む人のライススタイルに合わせて間取りを変えたり設備を増やしたり、または耐震工事や断熱工事をして生活の質を向上させたりするのもリノベーションに含まれています。
自分らしい快適な暮らしを手に入れるためのリフォーム、といったところです。
さて、話を戻して、一戸建ての購入は多くの人にとって一生に一度の大きな買い物です。
新築一戸建てに憧れるのは当然かと思いますが、なぜあえて中古一戸建てをリフォームして住むことを選ぶ人が増えているのでしょうか。
中古一戸建て最大の魅力は費用が抑えられること
中古一戸建てには、新築一戸建てにない魅力があります。
その魅力のひとつとして、「費用」という大きな魅力が挙げられます。
国土交通省が発表している「平成29年度 住宅市場動向調査報告書」によると、注文住宅新築(土地も購入)の平均が4,334万円、分譲戸建住宅の平均が3,840万円です。
それに対して、中古一戸建て住宅は平均で2,857万円となっており、その差は1,000万円~1,500万円ほどにもなり、これは大きな差です。
この差額をリフォーム代にあてて、住みやすい間取りや設備を取り入れるという人もいますし、リフォームは最低限にして、ローンの負担を最小限にしたというブログもありました。
ローンの負担を軽くした分、子どもの教育費や旅行代にあてるということもできますね。
そして、資産価値が安定しているということもいえます。
建物の資産価値は、一般的に20年ほどでほとんど底値になりますので、築20年以上が経過した住宅であれば、ほぼ土地代だけで一戸建てが手に入ることになるでしょう。
そして、その資産価値が大きく崩れる心配も少ないため、資産価値が安定しているといえるのです。
一戸建ての購入費=住宅ローンは、人生設計に大きく関わる支出です。
ローンで生活を圧迫されたくない、家よりもほかのことにお金を使いたいという人にとって、中古一戸建てを低価格で手に入れられることは、大きなメリットになるでしょう。
思う存分リフォーム!DIYを楽しむブログも!
中古一戸建ての魅力は、費用の面だけではありません。
住む人の自由にリフォームできることも魅力のひとつです。
分譲マンションですと、規約によっていじれないことも多いのですが、一戸建てであれば購入者の自由です。
リフォームの仕方によっては、まるで新築一戸建てのように生まれ変わらせることも可能です。
また、ご自身でDIYを楽しみながら、中古一戸建てを改造しているというブログもありました。
ほかにも、子どもが小さいときに中古一戸建てを購入し、好きなように汚させたり遊ばせたりして、子どもが大きくなってからリフォームした、というブログもありましたよ。
中古一戸建てであれば思い切りDIYを楽しめますし、子どもに汚されてもあまり気にならないですよね。
リフォームやDIYを楽しめるというのも、中古一戸建ての魅力です。
ただし、住宅の工法によってはいじれない壁などもありますので、まずは専門業者に相談するのがおすすめです。
中古一戸建てにすれば良い物件が見つかるかも?
新築一戸建てを考えたときに、なかなか気に入る土地や物件が見つからない、予算と合わない、という話を聞きます。
そのような中、新築一戸建てを探していたけれど中古一戸建てに切り替えた、というブログもよく目にします。
リフォーム前提で考えれば中古一戸建ては悪い物件ではありません。
新築に限定してしまうと、土地が狭かったり条件が悪かったり、希望の物件を発見するのがとても大変です。
特に都心部ですと好条件の物件は人気が高く、常にアンテナを張っていなければすぐに売却済みになってしまいます。
中古一戸建てに選択肢を広げれば、流通量もある程度ありますので、住みたかった地域で良い物件が見つかる可能性が高まります。
そして、中古一戸建ては新築一戸建てよりも低価格で購入できる可能性が高いため、新築一戸建てでは手が届かないような地域の一戸建ても手に入れられるかもしれません。
中古一戸建てのリスク!ブログによると診断はマスト?!
さて、ご紹介してきたように、中古一戸建てをリフォームして住むことは良いことだらけです。
しかし、中古一戸建てにはリスクとデメリットもあります。
まず、老朽化や耐震性の問題です。
中古一戸建ては、築年数によっては現在の法制度を満たしておらず、耐震性にも不安が残る場合があります。
構造体が見えないため、どの程度老朽化しているのかがわからないというリスクもあり、基礎部分や土台などの補強、耐震化などに想定外の費用がかかることもあるようです。
そして、瑕疵担保期間が短いこともデメリットとして挙げられます。
通常、住宅の購入前に気づかなかった瑕疵があった場合、購入者は売主から保証を受けることができます。
新築の場合は構造上の欠陥や雨水の侵入に関して10年間の保証がありますが、中古一戸建ての場合、売主が法人で2年、個人で3ヵ月です。
この保証がない中古一戸建てもありますので、瑕疵担保責任について確認しておく必要があります。
補強や補修などで、新築一戸建てと変わらない費用がかかってしまっては中古一戸建てを購入した意味がなくなってしまいますよね。
そうならないために、購入前に住宅診断士や一級建築家に診断してもらった、というブログもありました。
コストがかかりますが、安心して中古一戸建てを購入するためにも必要なことかもしれません。
ぜひリフォームしてほしいポイント
中古一戸建てをリフォームして暮らすという選択肢をした人のブログを見ると、どの人も生活の満足度が高いように感じます。
中古であってもリフォームして暮らしやすく、しかも身の丈に合った住宅ローンを組むことで豊かな生活を手に入れることができるのですね。
最後に、中古一戸建てをリフォームする際のポイントをご紹介します。
前項でもお話しした通り、中古一戸建てで気になるのは耐震性です。
耐震性は、いつその建物が建てられたのかによって異なります。
●1981年以前(旧耐震基準)→耐震工事を強く推奨します。
●1981年以降(新耐震基準)→建物によって耐震性に差があるため、専門家に診断してもらうのがおすすめです。
●2000年以降→基本的に耐震工事をする必要はありません。
これを目安に、耐震性についてはまず専門家に診断してもらい、耐震性が不足しているようであれば補強工事をリフォームに含めておきましょう。
続いて、断熱性能です。
古い建物の床や天井を取り払ったら、断熱材が一切入っていなかったというリフォーム番組を見たことがありませんか。
築年数が経過している住宅では、断熱材が入っていないことも珍しくありません。
断熱材は冷暖房効率に関わります。
生活環境を整えることや先々の光熱費にも関係してきますので、ぜひリフォームの際に断熱材を入れておくことをおすすめします。
中古一戸建てのリフォームで豊かな生活を!
中古一戸建てには、新築にはない魅力があります。
築年数が経った建物でもリフォームによって住みやすく、素敵な住宅に生まれ変わらせることもできます。
リフォームブログでも、満足度の高い心の豊かな生活を送っている暮らしが垣間見えました。
中古一戸建てのリスクやデメリットをしっかりと把握し、それを補強していけば理想の一戸建てが手に入るかもしれませんね。