夢のマイホームを建てようと計画したとき、まずは土地探しからはじまります。
土地探しをはじめると、気になる土地がたくさん出てきますよね。
しかし、100%満足する土地が見つかる確率は、そう高くありません。
現実的には、どこかで妥協しなければならないのですが、この妥協点を間違えてしまうと土地選びで後悔することになります。
それでは、土地選びで後悔したと思っている方々の声を元に、土地選びのポイントをいくつかみていきましょう。
土地で後悔しないためには優先順位を考える
マイホームのための土地選びで後悔しないためには、はじめに何を優先していくのかを明確にしていきましょう。
優先したいことは人によって違うため、家族で話し合うことが大切です。
まずは、土地の広さです。
家族構成や理想の暮らし方に合う坪数をイメージしてみましょう。
▼60坪台~
車3台分の駐車場スペースが確保できます。
さらに庭が広いため、家庭菜園やガーデニングも楽しめるでしょう。
二世帯住宅も可能な広さですね。
▼50坪台
車3台分の駐車場スペースに、子供が遊べるくらいの庭ができます。
和室や客間、収納スペースが広いマイホームが理想的なら、十分な広さでしょう。
▼40坪台
車2台分の駐車場スペースに、小さな庭が確保できる広さです。
収納スペースも作れるため、快適な間取りにできます。
▼30坪台
最低限の土地の広さでいいと考えるなら、30坪台の土地です。
2~3人家族なら十分、4~5人家族ならボーダーラインかもしれません。
車を2台停めたいとなると、庭は確保しにくいかもしれません。
思い描いたマイホームを建てられる土地を探そう
土地の広さをイメージした後は、その土地の環境について、掘り下げて考えてみましょう。
ここでの注意点としては、土地の値段が高いから良い土地ではないということです。
高い=良い土地と認識してしまうと、後々後悔してしまうかもしれません。
というのも、価格が高い土地の特徴は、利便性の高い都心部や駅から近いといった環境に位置する土地です。
そういった環境を優先するのであれば良い土地と言えますが、そうではない場合、高いだけの土地になりかねませんよね。
実際に、都心から少し離れていくと、土地の値段は下がりやすくなります。
さらに、都心部では建物の規制があることもあり、思い描いたマイホームとはかけ離れてしまうことも考えられるのです。
予算不足のマイホームにならないために注意
高価な土地はノーマークでも、土地にかける上限を決めている方もいらっしゃることでしょう。
マイホームにかける費用を考え、総費用を予想しながら選んでいきますよね。
しかし、土地と建物を合わせた総費用は、実際のところ正確にはわからないのです。
ひとつ、実例にそってご説明します。
Aさんは、総費用3,000万円でマイホームを建てようと計画していました。
そんななか、広告チラシで1,800万円の土地を見つけたのです。
建物は坪単価30万円、40坪を建てる予定で独自に算出してみました。
1,800万円(土地)+30万円(坪単価)×40(坪)=3,000万円
予算ギリギリではありますが、Aさんは土地を購入しました。
ただし、土地は不動産取得税や司法書士費用など、2,000万円の土地であれば約80万円前後の諸費用がかかります。
建物についても、外構などの屋外工事費用が上乗せされるため、1,200万円の家なら300万円前後。
そこに地盤調査や補強工事、オプションと付け加えれば、100万円以上になることもあるのです。
結果、当初の3,000万円を超える3,480万円となってしまいました。
このように、独自に算出して進めてしまうと、予算不足に陥る可能性があります。
足りると思っていた総費用が足らなくなれば、外構までに手が回らずに終わってしまい、後悔する事態になってしまいますので注意しましょう。
後悔しないためには土地の周囲環境をチェック
土地選びでは価格も大切ですが、どんな環境にあるのかも重要です。
どんなところをチェックしていくべきか、一つずつ確認していきましょう。
●エリア
マイホームをどのエリアで建てたいかを決めます。
子供がいらっしゃるご家庭では、どの校区に含まれ、どの学校に通学することになるかを必ず確認してください。
●公共交通機関
土地選びに後悔している方のなかには、実際に住んでから不便さを感じたという方も少なくありません。
通勤、通学に無理がないか、チェックしてみてください。
最寄りの駅まで歩いてどのくらいなのか、電車やバスの時間や運行状況を調べてみましょう。
また、昼間と夜では、環境や見え方がまるで違います。
夜、駅から土地まで歩いてみてください。
街灯がきちんと整備されているかどうか、治安は悪くないかも確認しておきたいポイントです。
●周辺の施設
周辺の施設の状況はどうでしょうか。
スーパーやドラッグストアといったお店が近いと、生活しやすくなりますよね。
また、小さな子供がいらっしゃるご家庭では、小児科や内科など、病院が近くにあると安心感が得られるでしょう。
避けられる土地も魅力的?!マイホームに何を望む?
一般的に良いとされる土地に目がいきがちですが、マイナスに見える土地も、見方によってはそう悪くないことがあります。
他人がマークしない土地は値段も安い傾向がありますから、あなたにとって魅力的であれば良い土地にも変わるのです。
●都心部から離れた土地
閑静な住宅街になることも多く、窮屈に感じないのびのびとした環境で生活ができます。
●最寄りの駅が遠い
電車に乗ることがない方であれば、駅までの距離は問題ないでしょう。
●土地の広さ
狭い土地は避けられがちですが、考えようによっては、無駄なスペースを削ったマイホームが建てられます。
無駄に収納スペースや部屋を作ったがゆえ、物であふれた住居空間になっている方も少なくありません。
狭い土地だからこそシンプルに物を持ち、洗練された生活を送れるといったメリットもありますよ。
●墓地
目の前に墓地がある土地は、避けられる方も多いかもしれません。
しかし、将来高い建物が建つ心配はありませんよね。
マイホームを建てた当初は日当たりが良かったものの、目の前に高い建物が建設されてしまえば、日当たりが悪い土地へと変わってしまいます。
このように、安い土地や避けられる土地でも、理想の暮らしができる土地であれば後悔することはありません。
日当たりで後悔しないために方角別の特徴をチェック
目の前や隣に突然高い建物が建ってしまうことは例外ですが、できるだけ日当たりのいい土地にマイホームを建てたいと思うことでしょう。
土地選びでも、日当たりの良さを優性的に考える方が多い傾向にあります。
それでは、方角別に日当たりの良さを見ていきましょう。
日当たりで後悔しないよう、土地探しの参考にしてみてください。
①東向き
午前中は日当たりが良いため、ベランダを設置すると洗濯物がよく乾きます。
しかし、夕方になるにつれて光が差し込まないため、午後は部屋が薄暗くなるでしょう。
②西向き
西向きは夕日が差し込むため、午後から夕方にかけて日当たりが良くなります。
夜になっても室内が温かいため冬場はいいですが、夏場は注意しましょう。
③南向き
部屋を明るく保つことができますが、一日を通して日当たりがいいため、夏場は室温が一気に上昇していきます。
年々、夏になると記録的な猛暑に見舞われていますから、冷房費用がかかることを忘れないでください。
④北向き
光が一日中差し込まないため、夏場は比較的過ごしやすいです。
ただし、湿気がこもりやすく常に薄暗いため、カビが発生しやすい面もあります。
マイホームの間取りを考えるときは注意してみてください。
自分の生活に合った土地選びを!
まずは優先したい条件が何なのかを考え、近隣の環境や状況を冷静に判断していきましょう。
そして、必ず現地に行って確認してみてください。
現地に行かなければ分からないこともあります。
そのなかで、実際に住んでみたときのことを想像してみましょう。
想像してみることで、おのずと自分に合った土地であるかどうかが分かってきます。
家族の要望に合った土地が見つかるといいですね。