空気の入れ替えをしようと、家の窓を開けることはよくあることです。
気持ちのいい風が吹き抜けて、気分もスッキリします。
しかし、閉めようにもなかなか窓が閉まらないとき、困ってしまいますよね。
家の窓がスムーズに閉まらない原因は何なのでしょうか。
窓が閉まらないときに確認したい場所や、窓以外に考えられる原因をお伝えします。
家の窓が閉まらないときは補助の鍵とレールをチェック
家の窓が閉まらないとき、はじめに確認するべきところは、防犯用に取り付けられている補助の鍵です。
補助の鍵やサブロックがかかっていると窓を閉めることができないため、一度確認してみましょう。
補助の鍵が全て解除されていることを確認したら、次はレールをチェックしてみてください。
引違い窓の場合、サッシを横に動かすことで開けたり閉めたりすることができますよね。
この仕組みは、サッシの下側には戸車が付いていて、戸車とレールがかみ合うことで窓を自由に開閉することができます。
レールの上を戸車を滑らすようにして動かしているため、レールに汚れがあるとうまく動かなくなってしまうのです。
ずっと掃除をしていないと砂やホコリが溜まっていることもありますので、キレイに掃除をしてみましょう。
掃除をしたら、再度窓を閉めてみてください。
それでも閉まりにくい場合は、ホームセンターなどで販売されている潤滑剤を使います。
上下のレールに塗布して様子を見てみましょう。
戸車を調節して窓を動かしてみよう
引違い窓は戸車とレールがかみ合うことで窓を自由に開閉することができますが、レールがいくらキレイな状態であっても、戸車が故障していればスムーズに動きません。
ここでは、家の窓が閉まらない原因のひとつである戸車について解説していきます。
窓が閉まらないことだけでなく、引っ掛かりや重さを感じたら戸車を確認してみましょう。
戸車は、決して軽くはない窓ガラスを動かしているため、戸車に原因があると窓の開け閉めがズンっと重く感じてくるからです。
この場合、考えられるのは家の歪みやサッシの変形、戸車の故障などです。
戸車が故障している場合は、サッシを取り外して新しいものと交換する必要があるため、素人では難しい作業になります。
故障が疑われる場合は、業者に相談してみましょう。
家の歪みやレールの変形の場合、戸車を調節することで動きが良くなることもあります。
調節方法は次の通りです。
①マイナスドライバーなどでキャップを取り外します。
キャップがない場合は次の工程へお進みください。
②戸車の調節ネジを半回転ずつまわして、その都度、窓の動きをチェックします。
時計まわりにまわすと窓は上がり、反時計まわりにまわすと窓が下がります。
このとき、まわし過ぎに注意してください。
まわし過ぎてしまうと、元あった状態に戻せなくなってしまうため、慎重に半回転ずつまわして調節しましょう。
引違い窓以外の窓が閉まらないときに確認したいところ
家の外開きの窓や内倒し窓が閉まらない場合は、アームストッパーを確認してみましょう。
アームストッパーはいわゆる安全装置で、勝手に窓が閉まらない装置になります。
解除されていないと窓は閉まりませんので、慌てずにチェックしてみましょう。
アームストッパーを解除しても閉まらなかったり、閉まりにくいという場合は、経年劣化による不具合が考えられます。
窓が開閉できない状態だと生活に支障が出ますから、専門業者に相談して、アームストッパー自体を交換しましょう。
次に、板ガラスやアクリル板などを重ねた窓についてお話しします。
こうした窓をルーバー窓といって、ルーバー窓が閉まらないときに確認したいのはハンドル部分です。
ハンドルを使って窓を開け閉めしますが、ロックする役割もあるため、ゆっくりまわして解除してみましょう。
それでも窓が閉まらない場合は、ハンドル自体の破損が考えられます。
そのときは、ハンドルを交換してくださいね。
閉まらない窓は家の老化が原因かも?!
窓が閉まらないのに、原因が曖昧なまま放置してしまうのは、あまりにもリスクがあります。
経年劣化による窓枠の歪みが発生している場合、無理な窓の開閉を繰り返していると、窓ガラスが突然割れてしまう危険もあるからです。
また、窓枠が修理できない状態までになってしまうと余計な費用がかかってきてしまいますので、早めに業者に相談することをおすすめします。
窓が閉まらない原因にサッシの変形が挙げられますが、一般的なサッシの寿命は、戸建て住宅で30年ほど、マンションでは40年ほどといわれています。
そして、こうした耐久年数のほかにも、もろくなっているシーリング材を放置していると亀裂が生じ、隙間から水分が侵入してくることも考えられます。
すると家の老化を早めてしまい、家の老化に伴ってサッシにも影響を及ぼす可能性もありますから、定期的に掃除をしながら家や窓に起きている原状を確認することが大切なのです。
窓が閉まらないのは家の歪みが原因?!
家の経年劣化のほかにも、家の歪みが原因で窓が閉まらない、閉まりにくいといった現象が起こります。
窓の部品に不具合がない場合、不同沈下が起きている可能性も考えられるのです。
不同沈下とは、均等に沈下していないことを示し、水平・垂直を保っていられないことから、窓の開閉が困難になるケースもあります。
窓が閉まらないこと以外に、以下の事柄がないかをチェックしてみましょう。
・外壁にひび割れがある
・内壁にひび割れがある
・基礎にひび割れがある
・排水の流れが悪い
・床がきしむ
・床が水平ではない
床の水平度は、ビー玉を使って調べることができますよ。
何個か、ビー玉を床にそっと置いてみてください。
少し転がる程度なら問題のない範囲内ですが、一定方向にビー玉が一気に転がっていく場合は注意しなければなりません。
不同沈下が起きている家での生活は、健康被害にまで発展することもあります。
該当する場合は専門業者に診断してもらい、解決方法を見つけましょう。
賃貸物件や分譲マンションでは要相談
家の窓が閉まらないときは、何かしらのサインです。
窓の部品が故障していないか、家の状態はどうかなど、考えられる原因を探ってみてください。
素人では分かりかねる部分もありますので、専門業者に相談することをおすすめします。
しかし、賃貸物件にお住まいのかたは、勝手に判断をして業者に相談したり依頼することは止めましょう。
設備とみなされる修理や交換は大家さんが負担するものであり、独自の判断で修理や交換をしてしまうと後々トラブルになりかねません。
まずは大家さんや管理会社に連絡をして、指示を待ちましょう。
また、持ち家として分譲マンションにお住まいのかたは、管理組合の許可が必要になることもあります。
窓の部品を交換することは各自で行えても、窓枠の歪みなどでサッシを取り替えるときは、管理組合の規則に従って進めましょう。
不具合を放置しない!
窓が閉まりにくい、閉まらないといった不具合は、必ず原因があります。
生活の支障がなかったとしても、放置をしないで原因を突き止めましょう。
早期に対応できれば、余計な費用や大掛かりな工事にまで発展しないはずです。
「おかしいな」と思いながらも原因が分からない場合は、専門家に相談してみましょう。