好きな音楽を流してリフレッシュ、楽器の演奏、友人と集まって楽しい時間を過ごす。
多くの方にとって、ストレス解消ができる特別なひとときですよね。
学校や職場で気を遣っている分、自宅では思い切り好きなことをしたいと思う方も多いのではないでしょうか。
部屋の防音効果を高めれば、同居している方に迷惑をかけずに楽しめるかもしれません。
ここでは、防音ドアをはじめ様々な防音アイディアをご紹介します。
自分の音が気になる!?部屋のドアを防音ドアへ交換
「音」に対する感じ方は人それぞれで、テレビを大音量でつけていても眠れる方はいますが、昼間でも静かな環境で過ごせないとイライラしてしまう方もいます。
夜勤や遅番などで、ご家族が眠っている時間に帰宅して、音をたてて起こしてしまうこともあるかもしれません。
または、音楽や映画などの趣味で、思う存分楽しみたいと思う方もいると思います。
しかし、同居している方から「うるさい!」と言われてしまうと気を遣ってしまい、家にいるのにくつろげなくなってしまうのではないでしょうか。
音に敏感な方にもストレスになりますが、注意される側の方もストレスを感じてしまい、家の中が険悪な雰囲気になってしまうかもしれません。
部屋の防音対策には、壁や床の材質も重要ですが、意外と見落とされがちなのが「ドア」です。
ドアは壁よりも薄いですし、見た目では分からない、わずかな隙間があいていることがあります。
そうした一般的なドアを防音ドアに交換して、もっとリラックスして過ごせる部屋にしてみてはいかがでしょうか。
「防音」とは?音楽室の壁の効果
防音ドアについてご説明する前に、まずは、防音についての基本的な知識をご紹介します。
防音というのは、二種類あり、「遮音」と「吸音」があります。
遮音は、「音を防ぐ」という要素で、重量のある材質や密封できる材質を使用して音漏れを防ぎます。
そして吸音は、「音を吸い込む」という要素です。
この2つの要素があることで、防音効果を高めることを期待できます。
学校の音楽室を思い出してみてください。
壁には、たくさんの丸い穴が開いていたのではないでしょうか。
穴の開いた板(有孔ボード)を壁に張るのは、ひとつひとつの穴に届いた音が熱エネルギーに変換され、吸い込まれることで音が弱くなる効果をねらうというものです。
大音量で音楽を流すと部屋の中にも響き渡りますが、こうした穴があることでやわらげることができるのです。
また、穴が開いているのが「板」だということもポイントです。
板が音の振動で揺れることでも吸音効果があるとされています。
吸音については、有孔ボードだけでなく、断熱材などでも効果を発揮します。
振動音と空気音の違い!防音ドアで防げるのは?
防音のためには、音を吸い込ませる「吸音」についても確認する必要があることをご説明しました。
次に確認したいのは、「防ぎたい音の種類」です。
一般的に騒音と呼ばれるものには、振動音、そして空気音が挙げられます。
振動音というのは、家の近くを電車や車が通ったときの騒音や、家の中で誰かがバタバタ走り回る足音、トイレで水を流す音などがあります。
子供のころに、糸電話で遊んだことがあるでしょうか。
糸電話は糸を声の振動が伝わっていき、コップの中で共鳴して聞き取ることができます。
一方、空気音というのは、何らかの物体から伝わる音ではありません。
話し声や笑い声、楽器の音など、空気中を伝わる音のことです。
この2つの音のうち振動音については、部屋のドアを防音にするだけでは効果が見込めません。
足音が気になるなら床材に注目し、防音効果が高くクッション性のあるものを敷いたほうがいいでしょう。
部屋のドアをリフォーム!防音効果を高める方法
さきほどご紹介した音の種類のうち空気音については、防音ドアで、ある程度防ぐことが可能です。
防音ドアにするためにはいろいろな方法がありますので、いくつかご紹介していきましょう。
●スチール製にして遮音効果アップ
木材よりも重量があり、密閉できる金属素材を使ったドアにする方法があります。
しかし開け閉めする際に重く、「手の指や足を挟むと痛い」というデメリットもあります。
●気密性の高い構造のドアにする
例えばダイケンの「防音室用室内ドア」などがよい例ですが、ドアを隙間なくしっかり閉められる構造にすることで防音効果をアップしています。
カラオケでも採用されている「グレモン錠」という鍵があります。
このロックシステムによって、部屋の気密性を高めることができます。
また、ドアについているパッキンが高気密なタイプになっていれば、さらに密閉度が高まります。
ダイケンの防音ドアはデザイン性が高く、明るい色味や深みのある色味のドアが数種類から選べますので、ぜひ一度ご覧になってみてください。
リフォーム会社は慎重に選ぼう!DIYもおすすめ
防音ドアにするために、遮音性を高める方法をご紹介しました。
こうした防音対策はリフォーム会社に相談することで、防音ドアだけでなく、床下にグラスウールを充填して2重床にする「浮床」や、防音カーテンなど、様々なアイディアを知ることができるでしょう。
和室であっても、障子を和紙のように見えるガラスの2重サッシなどに交換することで、和の雰囲気を崩すことなく防音効果を高めることができるでしょう。
ただし、すべてのリフォーム会社が防音についての専門知識と経験があるとは限りませんので、リフォーム例を調べたり話を聞いたりして、信頼できるところを見極めてください。
また、DIYによって部屋の防音効果を高める方法もあります。
ドアの隙間に市販の「隙間テープ」を貼ったり、ドアの室内側に遮音シートを貼ったりすることで密閉度がアップしますし、開閉時の音もやわらぎます。
楽器の演奏や友人とのパーティなど、日常的に大きな音をたててしまう場合は防音室へリフォームするのがおすすめですが、そうでないならDIYでも十分かもしれません。
リフォームできない部屋でも防音対策は可能
最後に、賃貸マンションやアパートの部屋にお住いの場合の防音対策についてご紹介します。
基本的に「原状回復義務」のある賃貸物件では、防音ドアにしたくても、リフォームができないことが多いですよね。
DIYも、壁に穴を開けたり剥がせないものを貼ることはできないかと思います。
大家さんに黙って行えば、賃貸契約が解約になってしまうことも考えられます。
とはいえ、防音カーテンを取り付けたり、床にクッションマットを敷いたり、ドアに隙間テープを貼ることならできるでしょう。
また、両面テープを使って吸音材を貼り付けることもできます。
吸音材はそのまま壁に貼り付けるのではなく、厚みがあって、中に空洞があるプラスチックダンボールなどに貼ってから、壁につけるのがおすすめです。
両面テープは、あまりにも粘着力が強いと剥がすときに大変なことになります。
マスキングテープのような粘着力の弱いテープを貼ったうえに、強力な両面テープを貼ってプラスチックダンボールを取りつけることができるでしょう。
マスキングテープが重さで剥がれてしまう可能性が高いので、家具などを壁際に置いて固定できるといいです。
しかし、粘着力の弱いマスキングテープとはいえ、時間が経過すると固着するかもしれません。
定期的に確認して、貼り替えることが必要になります。
こうした方法は、ご実家に住んでいてもリフォームができない、または壁やドアを汚さないようにしないといけない場合にも使えますので、参考にしてください。
部屋の防音対策をして快適に暮らそう
自分の部屋を防音室にしたいとお考えなら、ドアだけでなく壁や床、窓などにも防音対策をすることが重要です。
ここでは、防音室にリフォームする方法やDIYのアイディアなどをご紹介しました。
遮音性、吸音性を兼ね備えたものを選んで音漏れを防ぎましょう。
楽器の演奏など、DIYでは防ぎきれない音の場合には工事がおすすめですが、リフォーム会社選びは大切です。
専門知識のある信頼できる会社を見極めて、失敗しないようにしてくださいね。