ご自宅の窓は、定期的に点検されているでしょうか?
窓ガラスの周りについている「ゴムパッキン」は、長年使用することでだんだんと劣化していきます。
そこで今回は、窓のゴムパッキン交換について、詳しくお伝えします。
そのほか、ゴムパッキンのメンテナンス方法などもご紹介しますので、気になる方は最後まで目を通してみてください。
「ゴムパッキン」について知っておこう
ここでは、ゴムパッキンの概要や役割などを学んでおきましょう。
【ゴムパッキンとは?】
ゴムパッキンは、「ビート」や「グレチャン」とも呼ばれますが、特に大きな違いはありません。
そもそも「パッキン(packing)」とは、シール用部品の総称です。
ここで言う「シール(seal)」は、粘着力のあるシールのことではなく、密封装置のことを指します。
使用部分によって目的は異なりますが、構成部材同士の密着性を高め、漏れ防止、異物の侵入防止などといった役割を担います。
【窓にゴムパッキンがついているのはなぜ?】
窓についているゴムパッキンは、どのような役割を果たしているのでしょうか。
ガラスとサッシを組み立てていくときに、その二つだけではどうしても隙間があいてしまいますよね。
その部分を補っているのが、ゴムパッキンです。
ゴムパッキンを取りつけることによって、ガラスとサッシが固定されます。
ガラスがしっかりと固定されることで、安定性や安全性は増し、窓の気密性まで確保しているということです。
目につきにくく、地味な存在のゴムパッキンですが、重要な部品であることが分かりました。
劣化していることに気づいたら、早めに交換してください。
ゴムパッキンの交換サインは?
続いて、ゴムパッキンの交換目安を見ていきます。
窓のゴムパッキンは、直射日光や雨風にさらされている状態なので、少しずつではありますが、日々確実に劣化しています。
その寿命は10年程度とされていますが、窓の設置環境やメンテナンス状況によって変動するものです。
したがって、使用年数だけでは判断しないようにしましょう。
それではここで、ゴムパッキンの交換目安となる項目をご紹介します。
【触ると分かる交換目安】
●カチカチになっている
本来の弾性が失われていることが確認できます。
【見た目で分かる交換目安】
●汚れがひどい
いくら掃除しても落とせない汚れがある場合は、交換するのがおすすめです。
●四隅が浮いている
ゴムパッキンが裂けてきている可能性があります。
●亀裂が入っている
亀裂が入るのは、弾性が損なわれている証拠です。
そのほか、サッシとゴムパッキンに隙間ができて、そこから雨水などが入ってくるようになったら、すぐに交換したほうがいいでしょう。
ゴムパッキンの劣化が進んでしまうと、窓の安全性までもが危うくなります。
大きな事故へとつながる前に、しっかりと対策していくことが大切です。
ゴムパッキン交換!大きな窓は業者に任せると安心
それではここから、窓のゴムパッキンを交換する方法についてお話ししていきます。
大きな窓のゴムパッキンを交換するときは、基本的に専門業者へ依頼しましょう。
なぜなら、慣れない交換作業で、ケガを負ってしまう可能性があるからです。
ゴムパッキンの交換では、窓ガラスを扱うことになります。
不手際でガラスが割れてしまえば、そのぶん修理費用もかさんでしまいますから、不安な方はプロにお任せしてください。
窓のリフォームを扱っている業者は、インターネットなどで探すことができます。
窓ガラスやサッシの修理を請け負っているところであれば、ゴムパッキンのみの交換でも対応してくれるはずです。
作業内容は、ガラスとサッシを取り外し、古いゴムパッキンを取り除いてから、新しいゴムパッキンを巻きつけます。
依頼時の流れとしては、希望するリフォーム内容を伝えてから、自宅まで訪問してもらうのが一般的です。
その場で、窓のサイズを計測したり、必要となる部品をチェックしたりします。
そこからリフォーム内容の確認と費用説明などを受けることになるでしょう。
DIYで窓のゴムパッキン交換!必要となるものは?
大きな窓のゴムパッキン交換は、専門業者にお任せするのがおすすめですが、コンパクトな小窓程度でしたら自分でチャレンジしてみてもいいでしょう。
しかしながら、作業慣れしていない方にとっては、少し難しく感じるかもしれません。
「自分では無理そうかな…」と思ったら、無理せず業者に依頼してください。
「自分で交換してみたい!」という方は、必要となるものを揃えていくことからはじめます。
【用意するもの】
・新しいゴムパッキン
・軍手
・保護メガネ
・ドライバー
・ゴムハンマー
・カッター
ガラスを扱うことになりますから、軍手や保護メガネなどの保護具は必ず装着してください。
そして重要なのは、ゴムパッキンの採寸です。
【ゴムパッキンの採寸について】
新しいゴムパッキンを購入するには、事前に「サッシ溝幅」と「ガラス厚」を測る必要があります。
ここで正確な採寸をしなければ、うまく交換できない恐れがありますので、慎重に行なってください。
ゴムパッキンは、ホームセンターやインターネットの通販サイトなどで購入することができます。
もし、お探しのゴムパッキンが見つからないときは、メーカーに問い合わせたり、サッシ専門店で取り扱いがないか聞いてみたりしてください。
自分で窓のゴムパッキンを交換する方法!
ゴムパッキンや道具の準備が整いましたら、いよいよ交換作業にうつります。
【ゴムパッキンの交換手順】
①レールから窓を外す
窓の外し方は、種類や仕様によってさまざまです。
基本的には、上側に持ち上げてから下側のほうを手前に引くことで外れるはずです。
また、サッシに「外れ止め」があるときは、ドライバーでネジをゆるめて解除します。
②サッシを取り外す
「サッシ固定ビス」を取り外してください。
このとき「戸車調整ビス」と間違えないようにしましょう。
なかなかサッシが取り外せないときは、ゴムハンマーで軽く叩いてみてください。
③古いゴムパッキンを取り除く
カッターなどを使って、古いゴムパッキンを取ります。
④新しいゴムパッキンを巻く
ガラスの真ん中あたりからゴムパッキンを巻きはじめます。
角の部分には、少し切れ目を入れておきましょう。
⑤サッシを戻してレールにはめる
新しいゴムパッキンを巻いたら、逆の手順でもとの状態に戻していきます。
これで作業は完了です。
複雑な手順ではありませんが、プロでも難しいと言われることがありますので、なるべく一つ一つ慎重に行なっていきましょう。
不安な方は、サポート役の人と一緒に作業してください。
ゴムパッキンのメンテナンス!カビが生えていたとき
ここまでは、主にゴムパッキンの交換方法についてお話ししてきました。
最後となりますが、ゴムパッキンのメンテナンス方法を取り上げます。
窓ガラスに巻かれたゴムパッキンの寿命を延ばすためには、こまめに掃除していきましょう。
ホコリやゴミを取り払い、きれいな状態にしておくことが大切です。
そして、ゴムパッキンにカビが生えているときは、早めに除去することをおすすめします。
まだ初期状態でしたら、食器用の「中性洗剤」を使って拭き掃除します。
そのほか、「重曹+クエン酸」、「重曹+酸素系漂白剤」を利用する方法もあるので、ぜひ試してみてください。
そして、もしキッチンハイターなどの「塩素系漂白剤」を使用するときは、酸素系漂白剤やアルコールが混ざらないよう気をつけてください。
これらが混ざると、有毒な塩素ガスが発生してしまいます。
カビ予防に有効な「エタノール」は、アルコールの一種ですので覚えておきましょう。
窓のゴムパッキンも古くなったら交換が必要!
あまり目立たない存在のゴムパッキンですが、非常に重要な役目を果たしていることが分かりました。
もしゴムパッキンが劣化しているようなら、早めに交換したほうがいいでしょう。
大きな窓の場合は、業者にお任せするのがおすすめですが、小さな窓であれば自分で交換することも可能です。
安全に作業して、窓の機能性を維持してください。