新築の家にお住まいの方で、クロスに隙間を発見して「これって欠陥?」「直せないのかな?」などと対処の仕方にお悩みの方はいらっしゃいませんか。
新築でもクロスに隙間ができることは、実はそれほど珍しいことではありません。
もちろん、家を建てたときの住宅メーカーに頼ることも方法の1つですが、程度によっては自分で解決できる方法もあります。
今回は、クロスに隙間ができてしまう原因や、隙間ができてしまったときの対処方法などについてご紹介していきます。
新築でも起きる可能性がある!クロスの隙間の原因とは
念願の新築のマイホームを手に入れ、住み始めて月日が浅いのに、「クロスに隙間やひび割れができているのを見つけた」という方は意外に多いかもしれません。
このクロスの隙間ができる原因とは、どのようなものが考えられるのでしょうか。
その原因は温度や湿度によって、建物やクロスが伸縮を繰り返すことに起因します。
とくにクロスの隙間は、新築後3年くらいはほとんど起こりうると言える現象で、建物の構造や施工した職人の腕に関係ないと言います。
主に、クロスの隙間ができる箇所や気になる箇所は、以下のようなものが考えられます。
●部屋の角(入隅・いりすみ)
●壁紙の継ぎ目
●枠まわり
この中でもとくに多いのが入隅ではないでしょうか。
クロスの隙間はそれほど急を要する補修ではないため、放置していても大きなダメージがない限りはそのままでも問題ありません。
しかし、気になりだしたら「何とかできないものか」と考えてしまうでしょう。
そのような方は、こちらで一緒に対処方法を見ていきましょう。
新築のクロスにできた隙間の補修!住宅メーカーなどに頼める?
住んでから日の浅い新築の家で、クロスに隙間ができていることに気づいたら、まず思い浮かぶのは家の建築に携わった住宅メーカーを頼ることを思い浮かべるのではないでしょうか。
クロスの隙間は、家の引き渡しのときに見落としていたり、住み始めてから気づいたりすることはありえることです。
しかしながら、住宅メーカーや業者によって保証は違うかもしれませんが、新築の家には何かしらの保証期間というものがあるはずです。
そのため、住み始めて日が浅いのであれば、入居の際に渡された保証書や、メンテナンスに関する資料を一度確認してみてください。
おそらく何かしらの保証があるはずです。
もしも、家の保証期間が過ぎていなければ、クロスの補修についても保証されているかもしれません。
一方、保証期間を過ぎてしまっていたら、自分で業者に頼むか、DIYで補修することになるでしょう。
自分でもクロスの隙間補修はできる?その道具とやり方は
新築住宅のクロスの隙間を埋めるとなると、難しいのではないかと思われる方は少なくないでしょう。
ところが、みなさんが思っているよりも簡単にクロスの隙間を埋めることができるのです。
クロスの隙間を埋めるには、壁用のコーキング材を使用します。
このコーキング材とは、ジョイントコークやコークボンドとも呼ばれ、ホームセンターなどで比較的安価で購入できます。
また、コーキング材には、先端を切って手で絞って塗っていくものと、コーキングガンを必要とするものがあります。
補修箇所が広範囲にわたっているのでいなければ、手で絞って使うもので十分でしょう。
【クロスの隙間補修方法】
●準備するもの
・壁用コーキング材(水性)
・水で濡らしたタオルなどの布
●手順
①コーキング材の先端を斜めに切り落とします。
②コーキング材を絞りながら、先端を滑らすように該当箇所へ塗っていきます。
③コーキング材を塗り終えたら、水で濡らした布で余分な塗料をふき取ります。
このように簡単に補修ができることが分かりますね。
仕上がりをよりきれいにしたい場合は、補修箇所の両脇を養生テープなどと用いて保護して、コーキング材を使用すると良いでしょう。
画びょうなどであけた穴にも補修材として使えるのでおすすめです。
クロスの隙間に使える!おすすめ道具をご紹介
前項でも触れた、壁用のコーキング材についてご紹介していきます。
新築のクロスの隙間でも気軽に使用できるので、購入の際にお役立てください。
●ヤヨイ化学:ジョイントコークA
ホームセンターやネットで手に入れることができる、ポピュラーな水性のコーキング材です。
色はクロスに合わせて30色以上の色の中から、よりクロスに近い色を選ぶと良いでしょう。
●ヤヨイ化学:ぺネット
ジョイントコークAと同じメーカーから販売されているコーキング材で、ジョイントコークAよりも仕上がりにべたつきが少なく、汚れもつきにくいのが特徴です。
隙間補修の仕上がりをよりきれいにしたい方におすすめです。
●セメダイン:かべシール
全11色から選べる壁用補修材で、安価で手に入れられて容量も多めな商品です。
コーキング材の他にも、広い箇所を補修するのであれば、コーキングヘラがあると便利です。
●SK-11:ソフトコーキングヘラセット・4本セット
4つの異なる先端でできたヘラの4本セットで、補修箇所に合わせて使い分けられます。
弾力性のあるプラスチック製のため、クロスやタイルを傷つけません。
●ニットー:めじっ粉
クロスとクロスのつなぎ目の隙間を消す、パウダー状の充填材です。
ベビーパウダーのように隙間に粉をはたきこむだけで、隙間が目立たなくなるなります。
新築のクロスの不具合は隙間だけではない?クロスのねじれとは
前述の通り、新築のクロスに隙間ができることはよく起きることです。
隙間以外にも、クロスのトラブルとして考えられるのが、入隅のクロスのねじれです。
入隅でクロスを切らないでクロスを張るということは、壁の角を一枚のクロスで張っていることになります。
一枚のクロスを切らずにはると、クロスの隙間ができないというメリットがある分、建物の構造に限らずクロスにねじれが起きるというデメリットを抱えています。
また、このクロスのねじれを補修することは難しく、ねじれた箇所のクロスを切ってねじれをなくす方法もありますが、きれいな仕上がりは期待できないでしょう。
そのため、どうしてもクロスのねじれが気になる場合は、クロスの張り替えをしたほうが良いかもしれません。
ただし、その際は施工ミスではなく、構造上起こり得る現象のため、張り替えの費用は自己負担になる可能性が高いでしょう。
クロスにひびができていたら?深刻な原因が潜んでいるかも
クロスに隙間ができることは新築の家では多いことですが、築年数が新築よりも少し経った家で、クロスに切れ目ができることがあります。
多くは経年劣化によるクロスのひびが考えられますが、建物の構造に問題を抱えていて、そういった場合に築浅の家でもクロスが切れることがあるのです。
注意したいクロスのひびは以下のようなものです。
・すべての部屋に同じようなクロスのねじれがある
・すべての部屋の同じ方向にだけクロスの不具合がある
・壁や天井の下地の継ぎ目でもない箇所に隙間やひびがある
・コンクリート下地にひびができている
・築5年以上の家でクロスにひびができている
クロスのひびでも、住宅の過度のゆがみや傾きが原因で起こっているものは注意しなければなりません。
とくに、大きな地震があった後などはクロスの隙間やひびは起きやすいものです。
そのため、家の中に上記のようなクロスの不具合を見つけたら、早めに専門業者に点検してもらうことをおすすめします。
相談する先は、施工した住宅メーカーや工務店ですが、建売住宅や賃貸の場合は販売会社や管理会社にあたってみてください。
クロスの隙間はちょっとしたものなら自分で補修可能!
新築のクロスには、築3年くらいまでは隙間ができやすいということはお分かりいただけたでしょうか。
入居して2年未満程度なら保証期間内で、クロスの補修を無償でしてもらえる可能性がありますので、保証期間を確認してみてください。
保証期間外や、依頼するのが面倒であれば、簡単に自分で補修もできます。
こちらでおすすめした隙間補修の道具なども参考に、チャレンジしてみてください。