一戸建てといっても、注文住宅と建売住宅があります。
注文住宅よりも割安になることから、建売住宅で契約する方も少なくないですよね。
しかし、なかには、夢のマイホームを手に入れても、売りたいと願うまでの後悔をしている方がいらっしゃるようです。
建売住宅の購入で後悔しないためには、どんなことに気を付ければいいのでしょうか。
割安な建売住宅のからくり
建売住宅は、土地を含め、建物が完成してから販売されるようになります。
「残り〇棟になりました」というチラシがポストに入っていることがありますよね。
概要で、注文住宅よりも割安とお話ししましたが、割安になるからくりは一体何なのでしょうか。
それは、資材をまとめて発注し、建設していくことにあります。
同じような広さの住宅を建てていくため、効率よく作業が進み、その分割安になるというわけですね。
土地の広さにもよりますが、少なくても十数棟、多いもので100棟近く建てられることもあります。
同じ仕様の建物が並ぶことから外観に統一性が生まれ、見た目にも美しい街並みになっています。
そんなコスト的にも魅力のある建売住宅ですが、購入したのにも関わらず、「売りたい」と願うご家庭もあるとのことです。
割安とはいえども、生涯のなかで大きな買い物となるマイホームを売りに出したいとなるまでの原因は何なのでしょうか。
購入してから後悔しないためにも、その原因を探ってみましょう。
すぐに売りたいという状況にならないためにも徹底的に調べる
これから建売住宅を購入したいという方すべてにお伝えしたいことですが、直感だけで決めてはいけないということです。
建売住宅はすでに現物があるため、外観が素敵、庭が広い、キッチンやリビングが好みなど、瞬間的な感情だけで判断してしまいがちです。
現に注文住宅で後悔している方の多くが、直感で選んでいるようです。
購入してからすぐに売りたいという状況にならないためにも、徹底的に調べましょう。
そのためには、比較になる住宅が必要になります。
少なくても、3棟は比較しましょう。
家に求める条件を書き出し、それに対して点数を付けていくのです。
一番重視したいことから順にチェックしていきましょうね。
リスト化することで、直感での高揚を抑える効果があります。
また、数字化することであとから見返しやすくなり、どの住宅が一番要望に近いかが一目瞭然ですよね。
良いところだけに目を向けるのではなく、気になった箇所もメモすることで、冷静に住宅と向き合うことができることでしょう。
売りたいと思っても売れない欠陥住宅の後悔
続いての後悔は、確実に避けたい欠陥住宅です。
建物がすでにある建売住宅の特徴でもありますが、建設途中の現場を見ることができません。
ということは、基礎の部分や断熱材の有無などは、完成している建物からはうかがい知れないということになります。
実際に住んでみて欠陥住宅であると分かったとき、売りたいと願っても、欠陥住宅だと話が変わってきます。
欠陥住宅であると、売りたいと願ってもスムーズにいきませんので、確実に避けなければなりません。
そのためには、専門家の力を借りましょう。
いいなと思う建売住宅が定まったら、契約前に建物を診断する専門の建築士や住宅診断士を依頼しましょう。
診断には費用がかかりますが、欠陥のある住宅かどうかを判断してくれます。
そのうえで、欠陥住宅でないといわれれば、大きな安心材料になりますよね。
さらに、引き渡しの前には建物に不具合はないか再度確かめます。
夢のマイホームに気持ちは高まりますが、扉は開くか、壁紙に傷や汚れがないか、水周りはきちんと使えるのかなど、念入りにチェックしましょう。
何十年ものローンを組んで購入するのですから、きちんと確認しましょうね。
建売住宅でのトラブルで後悔してしまうケース
建売住宅を購入するとき、建物ばかりに目がいってしまいがちですが、接している道路にも目を向けてみてください。
とくに、私道に接しているときは、少々注意が必要です。
道路が私道であるがゆえに、「家を売りたい」と後悔している方もいます。
というのも、私道は近隣住民が権利を持っていることが多く、個々の認識のズレによって、トラブルに発展することもあるからです。
私道でのルールが存在する場合もありますので、私道に接している住宅の場合は、事前にどういったルールがあるのかを確認してみるといいでしょう。
以前、ニュースで取り上げられていたのは、私道の持ち分を持っていない場合、通行料を請求されるといったトラブルがありました。
こうした独自のルールが存在するのを知らずに家を購入してしまえば、こんなはずではなかったと後悔することになるかもしれません。
素敵な外観や理想の間取りであっても、住宅に接している道路が私道なのか公道なのかをチェックしておきましょう。
建売住宅に後悔はなくても近隣環境にストレスが!
私道でのお話もそうですが、まわりの環境を確認しないまま家を購入してしまうと、後悔してしまいます。
例えば、前面に道路があり、昼間は車の通行がゆるやかであっても、通勤ラッシュの朝方や夜間では車の通行量が増える場合もあります。
また、まわりに飲食店がある場合、昼間は静かなお店でも、夜になるとカラオケの音や人の声が気になることもあるのです。
建売住宅だけでなく、家を購入するときは、朝、昼、晩、平日や休日の様子など、あらゆる時間帯でチェックするといいでしょう。
まわりの環境に困り果ててしまっても、賃貸物件のようにすぐ引っ越せません。
これからずっと住み続けるとしたなかで、ベストな環境であるかを徹底的に調べましょう。
決して安くない買い物ですから、後々売りたいなんてことのないようにしたいものですね。
売りたいときに売れる立地条件を意識する
家の購入は、一生の内に何度もあるわけではありません。
しかし、これまでのことを振り返ると、何かのトラブルを抱えた場合、「家を売りたい」という気持ちになる日が訪れるかもしれませんよね。
トラブルでなくても、家を売りに出さなければならない事態になる確率はゼロではありません。
しかし、いざ家を売りたいと思っても、将来売却しにくい場合もあります。
売却しにくい家の特徴としては、建物の設備や仕様にこだわっている住宅です。
土地と建物がセットになっている建売住宅では、ブランド化された建物に価格がのっていることも多く、いざ売却しようにも、立地次第では納得する価格で売りにだせないこともあるのです。
例えば、購入から10年経過して家を売却するとなると、購入したときの価格に比べて半分、または半分以下に下がってしまいます。
それでも売れない場合は、業者に土地を買ってもらうほかありません。
不動産売却は土地の買い取りであるがゆえ、建物の値段はつかず、解体するための費用がかかってしまいます。
こうした事態に後悔しないためにも、建売住宅だとしても、土地の立地を意識して購入することをおすすめいたします。
後悔しない家の買い方とは
家を購入するときは、あらゆることを想定して決断していかなければいけません。
外観や内観だけに限らず、建物の安全性、周辺の環境など、徹底的に調べましょう。
それは、建売住宅だけに限らず、注文住宅でも同じことがいえます。
マイホームで後悔しないためにも住宅に足を運び、何度もチェックしてみましょう。