きしみと言うと古い家だけに起きるものと考えがちですが、実は新築の家でもきしみが生じることはあります。
新築の家に住んでいてフローリングにきしみが発生した場合、大抵の方は施工不良と思ってしまうことでしょう。
しかし、フローリングにきしみが生じたからと言って、直ちに施工不良と決めてしまうことは早合点かもしれません。
なぜきしみが起きるのか原因を追究し、修理法についてもお伝えしていきます。
新築の家のフローリングにきしみ!原因は?
フローリングのきしみと言えば古い家につきもので、新築の家には関係ないと思ってしまいそうですが、新築の家でもきしみは生じることがあります。
それでは、新築の家でフローリングにきしみが生じるのにはどのような理由があるのでしょうか?
日本の家は木材が多く使われています。
木材は木の特性上、伸縮・膨張することがありますが、乾燥することによって木は収縮したり、湿度が上がれば膨張してしまうことになるのです。
フローリング材もまさにこの伸縮・膨張するという現象が起き、隣り合う木材同士が擦れ合うという現象が起きます。
この擦れ合うという現象が、きしみを生じさせることになるのです。
新築の家で起きがちなこのようなきしみは施工不良ではないため、施工業者などに施工のし直しをお願いすることはできないことが多いと思われます。
どうしてもきしみの音が気になる場合には、自分で修理する方法もあります。
次項では、フローリングのきしみを自分で修理する方法についてお伝えしていきます。
フローリングで起きたきしみ!自分で修理する方法
新築の家で起きたようなフローリングのきしみ、前項でご説明したような木材の伸縮・膨張で起きているような場合、自分で修理する方法もあります。
ただし、こちらの方法できしみが改善されない場合は、業者に依頼しましょう。
〇きしみ音を確認する
まず、フローリングのどこできしみ音がするのか確認します。
床に体重をかけた足を上げたときに音がすれば、その部分が修理する箇所になります。
次に、修理するのには2通りの方法があります。
①カッターを使う
②補修剤を使う
木の伸縮で起きるフローリングのきしみは、カッターを使うか補修剤を使うことによって解決する場合があります。
まずは、カッターを使う方法から試してみましょう。
【カッターでの修理】
カッターを使うのは、きしみ音がするフローリングの板と板が合わさった部分です。
その部分にカッターを差し込んで、隙間を空けるようにしてみるのです。
カッターで隙間を作ることによって板同士が擦れ合うことを防ぐことができれば、きしみ音も無くなるはずです。
なお、この方法は床暖房の床では試さないようお願いします。
床暖房の機能を壊してしまうことに繋がるかもしれないからです。
補修剤を使ってフローリングのきしみを修理してみよう
引き続き、自分でフローリングのきしみを修理する方法をお伝えしていきます。
ここでは、補修剤を使って修理する方法をご紹介します。
【補修剤での修理】
フローリングの木材の伸縮・膨張によって隙間が生じてしまうのですが、その隙間を埋めるために補修剤があります。
木材の変形だけでなく、釘などが浮いてしまっている場合のきしみにも補修剤は対応できるので便利です。
補修剤はフローリングのきしみ用として市販で売られていますので、簡単に手に入れることができるでしょう。
使い方は、きしみ音がするフローリングの隙間に補修剤を流し込むだけです。
隙間に入り込んだ補修剤が固まることによって、隙間から生じるきしみを解消するというわけなのです。
この際、フローリングの表面に補修剤の液が出てきてしまわないよう注意しましょう。
また、木材の種類によってはフローリングが変色してしまう恐れもあります。
補修剤の注意事項をよく確認してからご使用ください。
きしみの原因がフローリングだけでない場合も
きしみがフローリング自体のきしみの場合もありますが、フローリング以外の部分できしみが生じている場合もあります。
そちらについてご説明していきます。
〇フローリングと土台に隙間が生じている
フローリングと土台に隙間が生じることによって、きしみが発生する場合があります。
この場合は施工の不具合によって起きている可能性がありますので、施工会社に相談するといいでしょう。
また、施工会社での相談がまずはおすすめですが、自分で充填剤を入れて修理することも可能かもしれません。
使い方は、フローリングに直径2mmほどの穴を空け、その穴から充填剤を注入することによってフローリングと土台をくっつける方法です。
フローリングに穴が開いてしまうことが難点であり、施工不良である可能性もありますので、やはり一度施工会社に相談することが先決でしょう。
自分で施工してからでは遅くなってしまいますので、専門の業者さんに確認してもらうことが確実性が高い方法だと言えます。
壁近くでフローリングのきしみ音が!修理はどうする?
フローリングのきしみですが、壁近くで発生してしまうこともあります。
それは、フローリングの伸縮によって起きています。
フローリングが湿気で膨らむと壁にぶつかって擦れてしまい、きしみ音が発生することがあるのです。
そうなると、フローリングと壁の間に隙間がないことが問題ですので、それを解消しなければなりません。
この場合、しばらく様子をみてフローリングの膨らみが収まり、きしみ音も解消すれば問題ないのですが、もし解消されない場合は、業者に相談してみることをおすすめします。
ただ単に伸縮しているだけの問題なのか、施工不良なのかはすぐには分からないため、症状が出ているときに確認してもらいましょう。
修理の方法は一度巾木を外し、フローリングと壁との間に適当な隙間を作ることになります。
素人では難しいため、相談も含め業者で対応してもらうことになるでしょう。
自分でもできる!フローリングのきしみ予防策
ここまで、フローリングのきしみの原因と修理法についてお伝えしてきました。
フローリングは木材で伸縮・膨張することがあるとはいえ、できるだけきしみを未然に防ぎたいものですよね。
ここでは、自分でもできるフローリングのきしみ予防策をお伝えしていきます。
〇フローリングをワックスで手入れする
フローリングを乾燥させたり傷ませないためにも、ワックスを使ってフローリングを保護しましょう。
〇湿度調整をする
季節によって部屋の湿度は大きく変化します。
梅雨時は湿度が高く、フローリングは湿気を吸って膨張しやすくなります。
過度な膨張を避けるためにも、除湿器を効果的に使いましょう。
また、冬の乾燥しやすい時期は、加湿器を使ってフローリングも乾燥させ過ぎないよう注意してください。
〇水分はそのまま放っておかない
キッチンなどでは水分が飛びやすく、そのまま放置しがちです。
また、飲み物をこぼすだけでもフローリングや隙間に水分が入り込み、木材が膨張しやすくなってしまいます。
水をこぼしてしまったら、すぐにふき取るように心がけましょう。
〇椅子の下には保護マットを置く
椅子は動かすことによって、フローリングの歪みを生じさせやすくなります。
そのことによって床がたわんで、きしみが起きやすくなることがあります。
椅子の下に保護マットを置いて、フローリングを保護するようにしましょう。
フローリングのきしみは新築の場合もあり得る
フローリングのきしみは新築の場合にも起きやすいです。
それは、家は木材でできており、木の特性である伸縮・膨張機能があるためです。
この機能によって生じたきしみは自分で修理することも可能です。
フローリングの間にカッターを差し込んだり、補修剤で対応する方法です。
ただし、中には施工不良によるきしみの可能性もありますので、一度は施工会社など業者に相談して対応することをおすすめします。