蒸し暑い季節はもちろん、室内にこもった臭いが気になるときなど、「玄関のドアを開けっぱなしにしておきたい」と思うことは多いでしょう。
しかし、防犯などの面からも長時間開けっ放しというわけにはいきません。
そんなときには、玄関のドアに網戸を取り付けることを考えてみませんか。
たくさん種類はありますが、人気の形式を中心にDIYについても併せてご紹介していきます。
玄関に網戸を取り付けるメリットは?
一般的な住宅の場合、玄関の周辺には窓が少ないことが多いようです。
設計されていたとしても、あまり大きい窓ではないでしょう。
その代わりにリビングや寝室などには大きい窓が設置され、その窓から換気などを行うという方がほとんどではないでしょうか。
しかし、室内の換気はできても、玄関を閉め切っていることで、風が玄関を抜けることはありません。
もし、玄関を風が抜けてくれたならば、家全体の通風性が一気に上がり風の通り道ができあがります。
特に真夏前の蒸し暑い時期などは、この風の通り道があるとないとでは大きな違いを感じるでしょう。
また、風が抜けてくれることで玄関にこもった嫌な臭いも追い出してくれます。
換気のおかげで、脱いだ靴に吸着した汗などの消臭効果も期待できます。
そのためには、玄関のドアを開けておく必要がありますが、なかなか開けっ放しにはできないのが現実です。
そんなときには、玄関のドアに網戸を取り付けることをおすすめします。
取り付けるには大変そうなイメージがありますが、最近ではDIYできるタイプも多く出回っていますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
網戸を取り付ける場合に気になる防犯性
長時間玄関を開けっぱなしにすることは、誰しもが抵抗を感じることです。
防犯の面はもちろん、虫や動物の侵入も心配です。
もし網戸を取り付けたとしても、虫の侵入は防げますが防犯性を考えるとまだ不十分ですね。
このような場合には、鍵付きタイプの網戸を選んでみましょう。
室内からだけではなく、外から鍵がかけられるタイプもありますので、玄関のドアと二重で鍵がかけられるといメリットもあります。
また、さらに防犯性を高めることができるものとして、ルーバー(羽)式の鍵付き網戸があります。
こちらは、網戸とルーバーが2枚重なっており、通風性を保ちながらも目隠しができるというメリットがあります。
道路に面したお宅や、人通りの多いお宅には特におすすめです。
このルーバーは角度を調節できるものや、着脱が簡単でお手入れしやすいタイプなどもありますので、ご自分の環境にあった網戸を選んでいきましょう。
そして、少しコツはいりますが、このルーバー式にもDIYできるタイプがありますよ。
マンションの玄関にも取り付けは可能?
マンションにお住まいの方でも、玄関に網戸を取り付けたいと考えている方は多くいるでしょう。
マンションの場合、バリアフリーの設計を施している玄関が多いため、網戸の種類によっては足元に段差ができてしまうこともあります。
事前にご自宅の玄関のドアのタイプを知っておくことで、バリアフリーにも対応できる網戸を選ぶなどデザインを決めていきましょう。
このように施工の面ではマンションでも特に問題はなく、業者でもDIYでも取り付けは可能となります。
しかし、施工前にはお住いのマンションの「規約」を必ず確認してください。
また、規約上ではリフォーム可能であっても、ドアの形状などにより他の住人へ迷惑がかかることも考えられます。
そのためにも、事前にオーナーや管理会社への問い合わせは忘れずに行うようにしましょう。
DIYも可能!人気のある網戸の形式とは?
玄関のドアに取り付けられる網戸にも色々な形式があります。
そのなかでも、特に人気の網戸をご紹介していきます。
〇横引きロール(収納)網戸
横引きロールとは、左右どちらかに網戸をロール状に巻いて収納するタイプになります。
本体の着脱が可能なタイプも多く、オフシーズンには取り外しておくこともできます。
掃除などお手入れもしやすく、ご自身で張替えなどのメンテナンスも可能です。
〇アコーディオン(プリーツ)網戸
片引きや両引きで開けられる、プリーツ状に加工された網戸になります。
アコーディオンのように折り畳んでドア横に収納されます。
こちらも、網戸本体の着脱が可能なタイプもありますので、時期によっては外しておくことができます。
〇折戸(折り畳み)式網戸
引いたときか押したときに、真ん中で二つ折りになるタイプの網戸になります。
ルーバー式の網戸には最も多い形式です。
開いたときに網戸が畳まれるので、コンパクトで邪魔になりません。
そして、これらすべてのタイプにおいて、DIYで取り付けを行うことは可能となります。
ただし、ドア枠にぴったりとハマることが取り付けるうえで重要となり、そのためには、サイズの間違えがないようしっかりと採寸することが大切です。
また、採寸する場所も取り付ける網戸のタイプによって変わってきますので、事前に網戸のタイプを把握しておきましょう。
玄関の網戸を取り付けた場合の費用は?DIYだと安くなる?
さて、こちらでは気になる費用についてご紹介していきます。
まずは、網戸本体の値段からみていきましょう。
〇横引きロール式網戸:約15,000~25,000円
〇アコーディオン式網戸:約13,000~25,000円
〇折戸式網戸:約40,000~100,000円
もしご自宅の玄関のドアが既製品のサイズに合わない場合には、オーダーメイドとなりますので、もう少し本体の値段は上がってきます。
また、業者などに頼む場合には、こちらの本体代プラス設置工事費がかかってきます。
地域によっても違いはありますが、だいたいの相場として設置工事費は約10,000~30,000円ほどといわれています。
しかし、こちらの設置工事費も、玄関のドアの形状や大きさによって加算される場合もあることを覚えておきましょう。
DIYの場合はといいますと、もちろん設置工事費はかかりません。
さらに、網戸本体も既製品のタイプを使うのではなく、ご自身でDIYされたという方もいるようです。
その場合、より費用を抑えることができます。
なかには、材料費なども含めて3,000円以内で収めたという強者もいらっしゃいます。
網戸本体もDIYしてみたい方に!
前項でもお話したように、玄関に取り付ける網戸は決して安いものではありません。
そこで、費用を抑えるためにも「網戸本体からDIYをしてみようかな?」と思われた方もいるのではないでしょうか。
実のところ、玄関に取り付ける網戸を一からDIYすることは簡単ではありません。
しかし、DIYを得意とする方からみると、特に難しい作業には入らないということなので、チャレンジする価値は十分にあります。
時間はかかるかもしれませんが、じっくりとDIYを楽しんでみたい方に、網戸を自作するちょっとしたポイントをご紹介していきます。
〇正確な採寸
最初にサイズを間違ってしまうと、ドア枠にハマらなくなってしまいます。
しかし、多少のズレは直せるのもDIYならではです。
〇枠に使う木を玄関の雰囲気に合わせて選ぶ
DIYであれば、ご自宅の玄関のイメージに合わせた木材を選ぶことができます。
また、お好きなカラーで塗装も可能です。
〇網戸の張り方も覚えておくと便利
網戸を張る作業は意外と簡単にできるのです。
張り方を覚えれば、家中の網戸の張り替えもご自身でできるようになりますよ。
〇ボンドや接着剤も使ってみよう
場所によっては、ボンドなどを使って木材を固定することもできます。
ボンドの使い方の工夫次第で、なるべく家に穴を開けないような設置もできます。
風の通る快適な家作りを実現してみよう
玄関の網戸を取り付けることで、家の中には風の通り道ができます。
蒸し暑い季節もこれで快適に過ごすことができますし、換気の面でも心配はありません。
網戸の形状には様々なバリエーションがあり、自らの取り付けも可能なので、ぜひ一度玄関のドアのサイズを確認してみましょう。
さらに、一から網戸を手作りすることもできますので、DIY初心者の方も楽しみながらチャレンジしてみてください。