対策が大事!窓からの落下防止に手すりのバーを取り付けよう

家の窓に、落下防止の対策を施していますか。

窓は、太陽の光や空気を取り入れるため家になくてはならないものですが、設置状況によっては落下の危険性を伴うこともあります。

特に外に興味を持つ小さなお子さんは、窓から身を乗り出すような場面が少なくありません。

大人でもヒヤッとするような窓もあるので、対策が必要です。

こちらでは、そのような窓からの落下防止に役立つ「手すり(バー)」などの対策グッズについてご紹介していきます。

何かあってからでは遅い!窓の落下防止対策は重要

家の上階にある見晴らしの良い窓では、窓を開けて外の景色を楽しむこともあるでしょう。

また、晴れた日には陽光や新鮮な空気を取り入れるため、窓を全開にすることもありますよね。

窓は、家になくてはならない大切な存在ですが、その反面、落下事故がたびたび起こってしまっているもの事実です。

窓は、インテリアや実用性の観点からさまざまな大きさや高さのものが存在します。

設置状況によっては、小さな子供だけでなく高齢者や大人でも「バランスを崩したら危ない」と思われるような窓があります。

また、腰高の窓であっても、小さな子供は踏み台など使って身を乗り出す可能性があるので、つかまり立ちができるようになってきたら早めの対策が必要です。

何かあってからでは遅いので、二階建てなど上階に窓がある家では、窓に応じて「落下防止の対策」を施しておくことが重要になります。

既に設置されている窓に落下防止の対策を施すならば、「手すりのバー」や「柵」、「格子」などを取り付けるのがおすすめです。

窓を塞いでしまうのも一つの手段ではありますが、リフォームに費用や手間がかかるだけでなく、採光や換気もできなくなってしまうため、おすすめとはいえません。

次項からは、取り付けが比較的簡単で、安全確保に効果的な「手すりのバー」の取り付けについてお話ししていきます。

危険な窓は意外と多い!落下防止のバーでしっかり対策を

窓は、その大きさや設置位置(高さ)によっていくつかの種類に分けられます。

二階など上階に設置される窓の中には、

・ベランダに出るための「掃き出し窓」
・各部屋に設置されている「腰高窓」
・天井近くの明り取りとして設置されている「高窓」

などがあります。

この中で、落下防止の対策が必要となるのが「腰高窓」です。

一般的に、大人の腰の高さ(窓の下端が床から800~900mm)に取り付けられている窓を腰高窓と呼びますが、二階など上階の腰高窓は、落下防止の安全性を考慮して、床から1100mmに設置されているものが多いです。

ただ、中には、インテリアの観点から採光を重視した大きな窓や、床からの高さが低い窓が存在します。

会社や事務所のような住宅以外の建物をリノベーションした物件では、元々見晴らしや採光を重視した窓が設置されていることも多いため、高さが低く、住居の窓としては危険な構造のものもあります。

日本では日本人の平均身長(168cm)から、窓の高さ(床からの高さ)は、「1100mm」が落下防止として安全とされています。

しかし、窓の設置の高さに関して建築基準法では基準や決まりがないため、様々な高さの窓が存在するのが現状です。

そのため、高さの低い窓では、窓からの落下防止のために安全対策を施す必要があるのです。

また、住宅の品質や性能として特定の規定に沿っているものは、高い等級・評価を得ることができるので、規定を参考に手すりのバーなどを取り付けることは、大きなメリットとなります。

それでは、実際にどのくらいの高さに、手すりのバーを取り付けるとよいのでしょうか。

窓に落下防止のバーを取り付けたい!適正な設置場所や設置位置とは?

前項でもお話ししましたが、窓の高さに関して、建築基準法による決まりはありません。

しかし「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の「住宅性能表示制度」において、高齢者への配慮に関する項目があり、窓台(窓の下枠)の高さに対する手すり(バー)の設置基準が設けられています。

【二階以上の上階の窓に対する手すり(バー)の設置規定】

●窓台が床から650以上800mm未満の窓

・二階建てでは手すり(バー)を床から「800mm以上」に設置
・三階建て以上では手すり(バー)を床から「1100mm」に設置

●窓台が床から300以上~650mm未満の窓

・手すり(バー)を窓台から「800mm以上」に設置

●窓台が床から300未満の窓

・手すり(バー)を床から「1100mm以上」に設置

このような規定に沿って手すりのバーを設置しておけば、実際に落下防止の安全性が確保でき、住宅としての評価も高いものになるので一石二鳥です。

これまで、落下防止対策として手すりのバーの設置についてお伝えしてきましたが、バー以外にも対策方法があります。

それは、「柵」や「格子」の取り付けです。

それでは、窓からの落下防止対策に役立つ、手すりのバーや柵、格子には、実際にどのような形状のものがあるのでしょうか。

窓の「内側」に取り付ける市販の落下防止のバー・柵・格子について

窓からの落下防止を目的とした既製品には、簡易なものから本格的なものまでいろいろと販売されています。

【窓の内側に取り付ける落下防止グッズ】

●アルミ形材製でスクエアタイプのバー

アルミ製で、直方体(スクエアタイプ)の手すり(バー)です。

窓枠に固定金具をネジで取り付け、窓枠より短めにカットしたバーをはめ込みます。

バーを水平にセットし、バーにあらかじめ通してあったカバー(エンドソケット)を端までスライドさせ、カバーとバーをネジで固定します。

アルミを生かしたシルバー色から、ブラック・ステンカラー・ブロンズカラーなど選ぶことができます。

●鉄基材でエラストマ樹脂加工された円柱タイプのバー

鉄製で、表面に木目調の樹脂加工が施された、円柱のパイプ型バーです。

アルミ製のスクエアタイプと同様に、窓枠に固定金具を取り付け、バーをセットしたらエンドソケットで固定します。

上記のようなバーは、1本手すりとして使用するだけでなく、2~3本合わせて使用することで、より落下防止の効果を高めることができます。

また、バーの取り付けは、材料を揃えれば自分でも取り付け可能ですが、しっかりと施工したい場合には業者に依頼するものおすすめです。

●突っ張り棒で固定するタイプの柵

子供の落下防止として販売されている柵で、取り付けも簡単です。

突っ張り棒タイプで、窓枠には両面テープとネジ調整で固定します。

施工が可能な場合は、ビス止めでしっかり固定することもできます。

格子状にネットの網が張られているタイプや、銅管の柵が施されているタイプなどもあります。

窓の「外側」に取り付ける落下防止のバー・柵・格子について

窓からの落下防止グッズには、窓の「内側」に取り付ける手すりのバーや柵以外に、窓の「外側」に取り付けるタイプもあります。

窓の外側に取り付ける手すりのバーは、窓枠ではなく、外壁に固定して取り付けます。

壁付けタイプのバーは、シンプルなフォルムでありながら住宅の窓辺を引き締め、個性を生み出します。

窓からの落下防止の役割と共に、窓辺をおしゃれに飾ることができるグッズです。

窓の外側に取り付ける柵や格子には、窓全体を覆うタイプもあり、窓からの落下防止としてより安全性が高いグッズといえます。

また、デザインの施されたおしゃれな柵や格子も多く販売されています。

ロートアイアンと呼ばれる鉄格子は、落下防止や防犯の機能だけでなく、細かな鉄細工が施されているため、見た目もおしゃれです。

ネットショップや窓を取り扱う業者で取り扱っているので、実用性とデザイン性を兼ねたものを探してみてはいかがでしょうか。

窓の落下防止対策を検討する場合には、窓の「内側」に取り付けるか「外側」に取り付けるかの選択肢もあることを知っておきましょう。

窓に工夫を凝らした手作り品の落下防止バーを取り付ける!

窓からの落下防止には、「手すりのバー」や「柵」などの取り付けが効果的なことをお伝えしてきました。

実際に取り付けるバーや柵は、窓の落下防止専用に作られた製品を選ぶことが一番ではありますが、取り付け作業や価格の面で、自作の器具で対策している人も多いようです。

最後に、どのような自作の器具で落下防止の対策をしているのか、ブログ等を参考にご紹介していきます。

ただし、あくまでも他の目的で作られた製品を使用するので、安全性は確かなものではありません。

手作り品ならではの工夫やアイデアを知る目的で参考にして下さい。

●窓枠用の物干し竿を利用

窓枠に取り付けるタイプの物干し竿は、比較的強度が高く、落下防止対策と共に洗濯物も干すことができます。

窓の下側には、ワイヤーネットを結束バンドで取り付け、より落下防止を強化します。

●木材で格子状の飾り棚を取り付ける

小物の飾り棚を兼ねた、木製の格子の取り付けです。

窓枠にしっかり固定した飾り棚を設置することで、落下防止対策と共にインテリアとしても窓際をおしゃれに飾れます。

このように、窓からの身の乗り出しの妨げとなる器具の利用や家具の作製で、落下防止対策を行う方法もあります。

窓からの落下に注意させる目的で、検討してみてはいかがでしょうか。

上階の窓には落下防止の対策をしておこう!

二階など上階の窓には、落下防止の対策をしておくと安心です。

高さの低い窓では特に、小さな子供だけでなく、中高生や大人であっても何かの拍子に落下してしまう可能性もゼロではありません。

安全性を重視するならば、落下防止専用のバーや柵を取り付けることをおすすめします。

窓際の危険性を強調するために、身の乗り出しの妨げとなる器具などを取り付けるのも1つの手段です。

その窓の設置状況に合わせて対策をしておきましょう。