子供がいるご家庭でアパートを選ぶ時に、「木造だと周りに迷惑がかかる?」と悩むことがあるでしょう。
木造の賃貸物件は、音が他の部屋や外に漏れやすく、振動も伝わりやすいところが多いですよね。
元気な子は、部屋の中で走り回ったり大きな声を出したりして、注意されても言うことを聞けないかもしれません。
しかし、子供がいると木造の賃貸物件を選ぶことができないというわけではありません。
では、どんなことに気を付ければ、契約後に後悔せずにすむのでしょうか。
木造の賃貸物件だと子供の音が聞こえやすい
木造や軽量鉄骨造で、築年数が20年以上経過している賃貸物件は、部屋数があっても安く借りられることが多いです。
子供がいると、二部屋以上の間取りの物件が候補になると思いますし、家賃はできるだけ安く抑えたいものです。
しかし、子供の足音や声で、同じアパートの住人や、隣近所にお住まいの方からお問い合わせが来てしまうと、落ち着いて暮らしていくことが難しくなりますね。
子供が出す音に対して神経質になってしまい、家にいても疲れてしまうでしょう。
賃貸物件を契約する前にそうしたことをイメージできれば、初期費用を支払って契約してから、「このアパートにしなければよかった」と後悔しなくてすむかもしれません。
とは言え、子供がいても、木造のアパートに長く住んでいる事例はあります。
言うまでもないことですが、平屋の一戸建てで、隣の家との距離が離れていれば、騒音のことをそこまで心配する必要はありません。
また、築年数の浅い木造住宅で、防音性を高めて建てられている物件もありますし、迷惑がかかりにくい位置の物件を選ぶこともできるでしょう。
木造・一戸建て・家賃が安い賃貸物件の注意点
前項でも少しお伝えしましたが、木造の賃貸物件であっても一戸建てなら、子供の音で連絡が来る可能性は低いです。
ただし木造ですので、隣り合う家との距離が近いと子供の声や物音が聞こえてしまい、近くの家にお住まいの方から連絡が来てしまう可能性があります。
古い木造の一戸建ては、同じ建物が数件並んで建てられていることが多いので、紹介画像を見るか、契約前に内見をして、確認してみてください。
また、余談になりますが、下記の点についても確認することをおすすめします。
・「洪水・土砂災害ハザードマップ」で危険性について確認
平屋の場合、浸水する危険性があると不安感を感じることがあると思いますので、契約前にご確認ください。
・トイレのタイプ
水洗か、汲み取り式か確認しておくといいでしょう。
古い木造一戸建てだと、汲み取り式のままということも考えられます。
・お風呂のタイプ
賃料が安い物件では、バランス釜を使っていることがめずらしくありません。
浴槽のすぐ隣に給湯装置があるタイプです。
停電の時でも使えて、追い炊きができる等のメリットはありますが、シャワーの水圧がやや弱く、お湯が冷めやすいというデメリットがあります。
また、バランス釜を使うと浴槽が小さくなるため、子供と一緒にお風呂に入りたいと考えているなら、浴槽の大きさについても確認したほうがいいでしょう。
木造賃貸物件を検索する時に確認したい条件
賃貸物件を検索する時に、下記の条件にも注目すると、子供と一緒に住みやすいところが見つかるかもしれませんので、参考にしてください。
●子供可
「子供可」という条件が書かれていることがあります。
木造住宅でも、部屋の間取りや位置等の関係で騒音を感じさせにくいような物件がありますし、リフォームされていて、防音性を高めている物件もあります。
また、「ペット相談可」という条件も、音に対して寛容な物件の可能性が高いので、相談してみる価値はあります。
●近隣施設の画像や紹介に、近くの学校が載っている
「学校から近い」ということをアピールしている物件もありますよね。
「通学に便利」「子供が家の近くを通る」「学校の校内放送が聞こえる」など、さまざまな受け取り方ができます。
小学生・中学生の子供を持つ子育て世帯にとっては、メリットになることが多いでしょう。
賃貸物件の内見時に子供が住んでいるか確認
前項では、賃貸物件の検索時に見るところについてご説明しました。
その他にも、「角部屋」「一階」「リフォーム済み」等の条件があるか見てみましょう。
一階の角部屋なら、壁の向こうに誰も住んでいない部屋があるので、そこで子供を遊ばせれば迷惑がかかりにくいです。
そして、アパートの内見をする時に、部屋の中はもちろん外の状況も注意深くご確認ください。
まず、「子供が住んでいるか」ということを見極めましょう。
駐車場に、子供用の自転車や三輪車等が置いてあったり、別の部屋の洗濯物に子供用の衣類があったりすれば、子供が住んでいるアパートだと分かります。
チャイルドシートを積んだ車があれば、小さな子供を育てているご家族が住んでいるかもしれません。
すでに子育て世帯が住んでいる物件なら、木造であっても、子供が原因の音に対して神経質になる方は少ないと思われます。
価値観が似ている人が住んでいるかチェック
前述したように、すでに子供が住んでいる賃貸物件なら、木造だとしても「お互いさま」という気持ちで、多少の音には寛容になれるでしょう。
しかし、「子育て世帯」という共通点だけでなく、価値観も近い人が住んでいたほうが、後々トラブルが発生しにくいと言えます。
たとえば、玄関が横並びで近い位置にあり、玄関から出るとすぐ通路という場合に、玄関のすぐ近くに三輪車やおもちゃが置かれているケースを考えます。
この場合、通路は共用部分になりますので、本来は三輪車等を置くべきではないはずです。
貸主も知っていてOKとしているのか、知らないのかは分かりませんが、もし「自分なら、こんなところに三輪車を置かない」と思うなら、その物件とは相性が悪いかもしれません。
その逆に、「ここに三輪車を置いていいなら嬉しい」と思う方もいるでしょう。
その場合でも、共用部分に私物を置くのは貸主に確認が必要かと思いますが、その物件を候補から外さなくても問題ないと言えます。
また、共用部分の私物だけでなく、駐車場に置いてある車、近くのゴミステーションの状況、ベランダの状況などを観察すると、どんな方が住んでいるか分かることがあるはずです。
何度も内見に行くのは難しいと思いますので、チェックしておきたいことをリストアップして、確認もれがないようにしましょう。
不動産会社で子供のことを相談してみよう!入居後にできる騒音対策も
賃貸物件を探す時には、まずインターネットで検索してから不動産仲介会社に連絡し、内見後に契約するという流れが多いでしょう。
しかし、気に入った物件を契約できなかった場合でも、その後に他の物件を紹介してもらえることが多いです。
家族構成や入居希望の時期、予算、その他の条件を不動産仲介会社の担当者に伝えれば、おすすめの物件を紹介してもらえるでしょう。
その際に、疑問に思ったことや不安に感じることも聞くことができますので、「◯歳くらいの子供が、◯人いるのですが大丈夫でしょうか」と聞いてみてください。
また、内見時に気になることがあれば、その都度確認してみましょう。
最後に、木造の賃貸物件で子供と一緒に暮らす際、周りに迷惑をかけないためにできることをご紹介します。
・遮音カーテンや遮音シート(窓や壁)を使う
・床に厚手のラグやマットを敷く
・壁際に本棚など厚めの家具を置く
・テレビやおもちゃの音量に注意する
・引っ越しの挨拶の時に子供がいることを伝えておく
・夜や朝方は静かにするように、子供に言い聞かせておく
もちろん、これらすべてを行わなければいけないわけではありません。
しかし、なかには「子供がいるなら木造のアパートには住まないほうがいい」という、厳しい意見をお持ちの方もいるようです。
騒音対策のために、いずれかの方法をとらなければいけないこともあるでしょう。
借りてから後悔しないように慎重に選ぼう
「子供と明るくにぎやかに暮らしたい」と考えているなら、多くの木造賃貸物件は候補から外れるかと思います。
しかし、一戸建てなら迷惑がかかりにくいと言えますし、そうでなくても子育て世帯向きの物件はあります。
物件の条件をよく確認し、周辺環境も含めて内見したうえで、安心して暮らせそうなところを選んでください。