マイホームを建てるにあたって、駐車場の場所や台数はとても重要なことです。
建ててしまってから「失敗した!」なんて事にならないように、しっかりと計画を立てましょう。
今回は、50坪の土地ならどんな駐車場にするのが良いのかご紹介します。
上手に配置して、後悔のない家づくりにしたいですね!
まずは車1台分の駐車場スペースを知ろう!
「駐車場」と言っても、どれくらいのスペースがあれば無理なく車を駐車出来るかご存知ですか?
一般的に駐車場のスペースは、長さ5.0m×幅2.5mと言うのが基本とされることが多いですが、家の駐車場を設計するなら、車のサイズに合わせてスペースを取る必要があります。
前面道路の幅などにもよって変わりますが、「車の長さ+1m×車の幅+1.3m」が基本の駐車場スペースです。
参考にですが、
軽自動車では4.4m×2.8m
中型車・ワンボックスでは5.8m×3.0m
大型車では6.1m×3.2m
です。
面積にすると、12.32平方メートル~19.52平方メートル必要ということです。
50坪の土地の場合、駐車場1台分の駐車場を取ろうとすると、土地面積の1/10を占める事になります。
2台分なら1/5にもなりますので、慎重に考えないと家の間取りにも影響します。
理想的な家を建てるためにもじっくりと考えて駐車場を取りたいですね。
50坪の土地に直角で駐車場を取る場合
50坪の土地の形が正方形、もしくはそれに近い形であり、前面道路への接地面が広い場合は、道路に対して直角に駐車場を取ることが多いです。
2台を横並びに駐車する方法ですね。
そうすることで、車の出し入れが簡単に行えます。
朝の忙しい時間でも、もう1台の車を気にすることなく車を出すことができます。
家の駐車場の形としてはオーソドックスで1番人気のあるとめ方です。
先ほど駐車場のスペースは、車の幅プラス1mとお伝えしましたが、2台を横並びに駐車する場合、どちらか片方のドアしか開けないことにすればもう少しスペースを詰めることも可能です。
1台が大型のワンボックスでもう1台が軽自動車という組み合わせの場合は、軽自動車の前後どちらかに自転車を止めるスペースを作ることが可能になります。
50坪の土地に縦列で駐車場を取る場合
土地の奥行が12m程あれば、縦に車を2台並べる駐車場を作ることができます。
50坪の土地が西側道路に面している場合、北側に縦列駐車をすることで、南側の部屋にたっぷり日当たりを確保できます。
縦列駐車場の場合は、幅は一番大きな車に合わせることになります。
奥の車に乗り込む時のことを考えて、通路の幅も考えたほうがいいですね。
ハッチバックの車でしたらリアゲートを開けるスペースの確保も忘れずに行いましょう。
もし駐車場の奥に駐輪場を設けるようでしたら、ある程度の幅を取っておかないと自転車が車にぶつかって傷だらけになりかねないので、注意してください。
縦に並べて駐車することで、出し入れが不便になるというデメリットはありますが、正方形の土地の場合は細長に駐車場をつくることで建物の建築面積を四角に取りやすくなるというメリットもあります。
並列と縦列とでどちらが自分の家の設計プランに合うのか土地の形によりますが、設計の段階でしっかり打ち合わせをすることが大切ですね。
50坪の土地に3台分の駐車場を取る場合
50坪の土地があれば、3台分の駐車場を確保することも可能です。
子供が小さいうちは必要なくても将来は父、母、子供、と1人1台車を所有するのも珍しいことではありません。
家に3台車がなくても、友達が遊びに来たときなど、車を止める場所があればとても便利ですよね。
標準サイズの長さ5.0m×幅2.5mで計算すると車3台分の駐車スペースは、長さ15.0m×幅7.5mということになります。
3台分を縦列駐車にするのには現実的ではありませんので、3台を並列に駐車するか、2台と1台に分けて駐車場を作るという場合もよく見られます。
駐車場に使用する土地面積は37.5平方メートルですので、50坪の土地の1/4程が駐車場ということになります。
それでも残りは130平方メートル程ありますので、うまく使えば十分に家を建てる面積が残ります。
「駐車場は3台欲しいけど、家も広くしたい!」という場合は、ビルトインガレージにするのがおすすめです。
ビルトインガレージとは、1階の建物内部に駐車場部分を確保したものです。
上の部分は2階の住居面積になりますので、その分家の面積が広くなります。
50坪の土地でおすすめの駐車場の位置は?
次は駐車場の位置についてお話しします。
土地がどちらの方向の道路に面しているのかによって色々なパターンがあります。
南側道路に面した土地の場合、大抵の方はリビングを南側に持ってくると思います。
近隣の建物の影を気にしないほど広い土地をもたない限り、できれば日が差して明るいリビングにしたいと思う方は多いはずです。
南の道路側を駐車場にしておくと、敷地の中で家が奥に配置されることになり、道路を挟んだ向かいに建物が建ったときに太陽の光がさえぎられる部分が少なくなります。
ガーデニングが趣味で太陽の光が当たる庭が欲しいという方でしたら、南側以外の駐車場がおすすめです。
土地が50坪あれば、庭と駐車場の両方を作ることができます。
週末しか車に乗らず、平日は朝から夕方までずっと車をとめているという方は、北側のあまり日が当たらない位置に駐車場を作るといいでしょう。
太陽の光というのは意外に車を痛めてしまいます。
塗装の色あせや、ダッシュボードのひび割れ等は紫外線が原因で起こります。
自分はどんな車の使い方をするのか考え、ライフスタイルに合わせて駐車場の位置を決めるといいですね。
50坪の土地すべてを駐車場にする場合
これまではマイホームの駐車場という前提でお話しをしてきましたが、最後に50坪の土地をすべて駐車場にする場合のお話しです。
駐車場にしようとしている土地の形や接地道路の状況にもよりますが、片側一面のみの道路に接地していて50坪でしたらトータルで7~8台くらいまでが妥当な台数になります。
計算上はもう少し増やしても大丈夫そうに思いますが、実際の出し入れを考えるとそれくらいにしておくのがいいでしょう。
コインパーキングにする場合は、あまり狭いと嫌がられてしまいます。
自分が駐車場を探しているとすると、狭くて停めにくそうだと思う所には無理に停めず、違う駐車場を探しますよね。
発券機やゲートなども必要になりますので、スペースには余裕をもって設置するのをおすすめします。
車というのは思っているよりも面積が必要なものです。
もしあなたが所有している50坪の土地が、2面以上道路に面しているならもっと沢山の台数を駐車することが可能です。
人通りが多すぎて落ち着かず、住むには適していない場所に土地を持っていたら、思い切って駐車場にしてしまうのもいいかもしれませんね。
駐車場で悩んだときはスペースに余裕を持って!
今回お伝えした駐車場の必要スペースは、基本のスペースなので、これより小さくなっても駐車することはできます。
しかし、あまりスペースを削ってしまうと、いざ住んでみたら「狭くて車をとめるのが大変で、お出かけが億劫!」なんてことにもなりかねません。
せっかく必要台数分のスペースを確保したのに、そんなことになってしまってはもったいないですよね。
家を建てるときに、設計士さんに無理なくとめられるようにしたい、と伝えておくと安心です。