お住まいの部屋の床が「普通でつまらない」という方は、モルタルの床を選んでみてはいかがでしょうか。
一味違った印象にしてくれるモルタル床は、部屋の雰囲気を変えたい方にとてもおすすめです。
とは言え、モルタル床にはメリットとデメリットがありますので、それらを知ったうえで施工を始めましょう。
モルタルの作り方や床への塗り方もご紹介しますので、ぜひチャレンジしてみてください。
作り方と塗り方の前に!モルタルについて知ろう!
モルタルは建築の材料としてよく使われます。
その材料はセメントと砂・水で構成されていて、この3つを混ぜ合わせることで粘りが発生し、施工ができる状態になります。
モルタルとよく比較されるのがコンクリートです。
多くの方にとっては、コンクリートという言葉の方がなじみ深いのではないでしょうか。
モルタルとコンクリートの違いは、含まれる材料の違いです。
コンクリートには、モルタルの材料として先ほどご紹介した、セメント・砂・水の他に砂利が加えられているのです。
砂利が加えられることにより、モルタルに比べてコンクリートの方が強度は増します。
そのため、日常的に強い力が加わるような場所にはコンクリートの方が向いていると言えるでしょう。
とは言え、コンクリートには及ばないにしても、モルタルもそれなりの耐久性は有しています。
床にモルタルを塗ったとしても、日常生活に支障が出るようなことはないでしょう。
次項からは、モルタルの基本的な作り方や床への塗り方などをご紹介していきますが、モルタルを床に塗るときのメリットとデメリットについても知っておく必要があります。
そうすることで、床にモルタルを塗った後で後悔することが少なくなるでしょう。
モルタルを床に塗るときのメリット
モルタルの作り方や塗り方を知る前に、モルタルを床に塗るときのメリットやデメリットを知る必要があるので、メリットから順番に見てみましょう。
〇デザイン性の高さ
床にモルタルを塗ることで、シンプルでモダンな雰囲気を演出できます。
床がシンプルなだけに、インテリアも和と洋どちらも選びません。
インテリアにこだわることで、自分らしく個性のある部屋作りが楽しめるでしょう。
〇仕上がりの美しさ
モルタルの最大の利点は、仕上がりの美しさです。
コンクリートとは違い、きめ細やかで凹凸の少ない仕上がりが特徴です。
〇汚れが目立たず、掃除が楽
床に撥水性の高いモルタルを塗れば、多少の汚れであれば水で洗い流せます。
また、モルタルは凹凸が少ないので、ホウキで掃くだけで砂やホコリなど、ほとんどの汚れをきれいにできるはずです。
床にモルタルを塗るときのデメリットも考えよう!
モルタルのメリットが分かったうえで、デメリットについても知識を深めておきましょう。
デメリットを踏まえたうえで床にモルタルを塗ることで、「モルタルを塗って失敗した」ということがなくなるはずです。
〇ひび割れの心配がある
モルタルは、湿度の影響を受けることでひび割れが発生する心配があります。
もし、ひび割れが気になるようでしたら、これからご紹介するモルタルの作り方と塗り方を参考にして修繕を行いましょう。
〇熱の影響を受けやすい
モルタルは熱の影響により、温かくなったり冷たくなったりと変化します。
そのため、冬になると床からの冷えを感じやすいので、足元の冷え対策が必要です。
ホットカーペットや床暖房などを取り入れて、モルタルの床を温めるのがおすすめです。
モルタルは蓄熱機能を持っているので、持続した温かさを期待できます。
〇硬度の高さ
セメントの力で固めるモルタルを塗ると、床が硬くなります。
そのため、物を落としたときに割れてしまったり、転んだときのケガが大きくなったりすることもあるでしょう。
小さいお子様や足の悪い方がいる場合は、床にラグやマットを敷くことをおすすめします。
いくつかのデメリットについてお話ししましたが、対策を施すことである程度の予防はできると考えられます。
それでは、これから床に塗るモルタルの作り方からご紹介していきます。
モルタルの基本的な作り方は?
モルタルを床に塗るために、基本的な作り方からご紹介していきます。
でき上がりのモルタルの量は砂の分量に比例しますので、入れる砂を目安にして量を調節してください。
【必要な道具】
・セメント
・砂
・水
・スコップや練りクワ
・バケツやトロ舟
・ゴム手袋
【作り方】
①セメントで手が荒れることがないように、ゴム手袋を着けてください。
②「セメント:1」に対して「砂:3」の割合でバケツやトロ舟に入れて、スコップや練りクワを使ってしっかりと混ぜ合わせ、モルタルの素を作ります。
③でき上がった「モルタルの素:1」に対して、「水:6」の割合で少しずつ水を投入してください。
水の分量はその日の天候などによっても左右されますので、調整をしながら入れるようにしましょう。
目安としては、モルタルを手に握って開いたときに形が崩れない程度の固さに仕上げてください。
モルタルは、水で練り始めた瞬間から固まり始めます。
そのため、使う分量だけを用意して、その日のうちに使いきるようにしてください。
基本的なモルタルが作れたら、次に塗り方を覚えましょう。
モルタルを床に塗ってみよう!基本的な塗り方
モルタルの基本的な作り方をお伝えしたので、今度は塗り方をご紹介します。
ここでは、コンクリートの床に仕上げとし、てモルタルを上塗りするときの方法についてご紹介します。
【必要な道具】
・モルタル
・コテ
・コテ板
【塗り方】
①土台となる床のコンクリートを水で濡らします。
②モルタルをコテ板に乗せ、コテで部屋の奥側から塗り始めます。
入り口側から塗ってしまうと、部屋から出にくくなってしまうので注意してください。
③下塗り・中塗り・上塗りと3回に分けてモルタルを塗り、最終的に2~3センチほどの厚みになるように調節しましょう。
モルタルが薄すぎるとひび割れの原因となります。
④表面をコテでならして完成です。
モルタルを塗り終わった床は十分に乾燥させてください。
できれば2日から3日は乾燥の時間を取ると、床の強度も得られるでしょう。
モルタルの塗り方が変わると仕上がりも違う!
モルタルの最終的な塗り方を工夫すると、仕上がり後の印象を変えられます。
基本的な仕上げとしては、コテを使って表面をできるだけ凸凹のない鏡のような状態に整えることです。
モルタル塗りの初心者の方には少し難易度が高い仕上げ方法とも言えます。
しかし、見た目のきれいさに加えて、段差に汚れが溜まるということもないので、床の掃除がしやすくなるのが利点です。
また、コテではなくハケを使って仕上げるのも良いでしょう。
コテで表面をならした後に、ハケで線の模様を付けていきます。
初めてモルタルを塗る方にとっては、表面をきれいにならすのは難しい技術です。
しかし、ハケを使うことでコテ塗りでできた段差をごまかすことができ、さらには風合いを感じさせます。
とは言え、ハケで作った線の溝に汚れが溜まりやすいので、床の掃除は入念に行うようにしてください。
床にモルタルを塗るときは素早く丁寧に行おう!
床にモルタルを塗ることで、部屋の雰囲気を一新することができます。
メリットがある一方でいくつかのデメリットも抱えていますが、対策を講じればそれほど不安なことはありません。
モルタルの作り方や塗り方をご紹介しましたが、モルタルを塗るときに大切なことは短い時間で素早く丁寧に行うことです。
納得のいくお部屋作りのためにも、この記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。