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サイディングの釘が目立つ!釘打ち工法のデメリットと対処法

2019.10.11

おしゃれなデザイン・機能性・コストの面から人気が高いサイディングの外壁。

現在、日本の住宅の約80%に採用されています。

しかし、施工方法によっては「釘頭が目立つ…」などといったデメリットもあります。

それは一体なぜなのでしょうか。

サイディングの施工方法やメンテナンスについてお話しします。

サイディングの種類と特徴

今や住宅の外壁素材は「サイディング」が主流となっています。

サイディングは、耐水性や耐火性に優れていること、デザインのバリエーションが幅広いことから人気を集めています。

一方で、施工方法によっては「釘が目立つ」という困った声もちらほらと耳にします。

家の顔ともなる外壁がそのような状態では、がっかりしていまいますね。

では、なぜこのようなことになってしまうのでしょうか。

まずは、サイディングの種類から順にお話を進めていきます。

■窯業系

機能性・デザイン性ともにバランスが取れていて、サイディングの中でも最も普及率が高いです。

■木質系

天然木などに塗装を施したもので、耐熱性に優れているものの耐火性が劣ります。

■樹脂系

塩化ビニル樹脂製の外装材で、耐久性・耐候性があり、海外でよく使われています。

■金属系

耐熱性・耐久性があり、軽量なので取扱いが容易で、建物に負担が少ないです。

次項では、サイディングを外壁に張っていく施工方法についてお話しします。

サイディングの張り方によって釘が目立つ?2つの施工方法

「釘が目立つ」といった事態は、施工方法によってより顕著にあらわれるとも言えます。

サイディングを外壁に張っていくには、2つの方法がありますのでその違いを把握しましょう。

●金具留め工法

サイディングの厚みが15mm以上のときにこの工法が用いられます。

外壁下地にステンレス金具を固定し、それにサイディング板材を引っ掛けていきます。

手間賃や材料代がかさむためコストが掛かる工法ですが、サイディングが伸縮しやすく反りが出にくいです。

また、この方法で施工した場合、角部分や張りはじめ、張り終わり部分には釘を使うものの、端っこであるため釘はさほど目立ちません。

●釘打ち工法

サイディングの厚みが12~14mmのときにこの工法が用いられます。

ステンレスの釘を使って、外壁の下地にサイディングを固定して張り付けていきます。

コストは抑えられますが、釘を打ち付ける際に板割れを起こす恐れがあります。

また、この方法で施工した場合、釘頭が出た状態で目立つのが最大の難点になります。

そのため、その上からタッチアップをして目立たなくさせる方法が取られます。

釘打ち工法では釘頭が目立つ!タッチアップの効果はあるの?

前項では、サイディングの施工で釘打ち工法を用いた場合、釘頭が目立つとお伝えしました。

そのため、専用のタッチアップ塗料を使い釘頭を目立たなくさせます。

しかし、実際のところタッチアップをしても微妙な違和感が気になるという方が多いのが現実です。

というのも、サイディングとタッチアップ塗料の色をぴったり100%合わせられるとは限らないからです。

また、職人さんの腕によるところもありますが、釘の形状やサイディングの種類によってもタッチアップの仕上がりに差が出ます。

遠目から見れば綺麗に見えても、近づくと色の違いが目立ったり、タッチアップが釘頭からはみ出していたりするのが気になるかもしれません。

また、目立たなくなった釘頭も、年数が経過すると塗料が剥げ、再び釘頭が目立ってしまうこともあります。

外壁のサイディングに使われる釘の数は数千個にも及ぶため、その釘頭が目立っていては家の顔ともなる外観が台無しになってしまいます。

釘頭が目立つ以外にもデメリットあり!

コストが抑えられる釘打ち工法ですが、釘頭が目立つこと以外に「釘周りの欠損」や「ひび割れ」「反り」もデメリットとして挙げられます。

釘打ちは、職人さんのさじ加減で行われますが、強い力で打ち付けるとクラックが発生してしまうことがあります。

特に、サイディングの表面が凸凹している部分は、釘打ちをする際に大きな力が掛かりやすいです。

このことが原因でクラックが発生すると、その部分から水分が浸食しやすくなり、凍害を起こすと劣化の原因に繋がります。

また、釘で完全に固定するためサイディングが反りやすかったり、地震などで建物が大きく揺れた際にひび割れの原因になったりもします。

このことからも、コストの問題、サイディングの施工法、厚みは、長い目で見てじっくりと検討したほうが良いと言えるでしょう。

予算が許すのであれば、16mmのサイディングを採用し、金具留め工法での施工をおすすめしたいところです。

釘打ち工法のデメリット!ひび割れや反りの対処法

これまで、サイディングの釘打ち工法によるデメリットについてお話ししてきました。

目立つ釘頭にはタッチアップをしますが、前項でお話ししたようなひび割れや反りなどが発生した場合にはどのように対処したら良いのでしょうか。

サイディング板の角部分や釘周リからのひび割れに関しては、シーリング材などを利用して修復することができます。

また、反りなどにより変形してしまったサイディング板は、基本的には元の形に戻すことはできませんが、反りが少ない場合には、釘やビスを打ち増しして固定することはできます。

固定した釘頭は、浸食しないようシーリング材を塗布し、上からタッチアップをして目立たなくさせます。

反りが大きい場合に関しては、部分的な張り替えが必要になることもあります。

これらの作業はそれなりの知識や技術が必要になるため、基本的には業者へ依頼することをおすすめします。

また、長い期間放置してしまうとサイディング本体の劣化が進み、下地材にまで影響を及ぼす恐れがあります。

ひび割れや反りに気付いたら、できるだけ早めに対処するようにしましょう。

サイディングは日常のお手入れが重要

最後に、窯業系サイディングの日常的なお手入れについてお話しします。

サイディングの耐用年数は7~8年と言われています。

この期間を良い状態で持たせるには定期的なお手入れは必須ですので、ぜひ積極的に行ってください。

優しい洗浄を基本としたお手入れのポイントをご紹介します。

・釘頭のタッチアップ部分の塗装の剥げがあれば、浸食を防ぐためにも部分的な補修をする
・埃や土などの目立つ汚れが付いたら早めに落とす
・ブラシを使う場合は、柔らかめの歯ブラシ程度の柔らかさが目安
・鳥の糞やカビなどは、中性洗剤を使い雑巾や柔らかいブラシで落とす
・ホースで水を散水する場合は、塗膜面に傷を付けないよう弱い水圧で上から下に向ける

また、この際、チョーキングのチェックも行いましょう。

外壁を指でこすって指に白い粉が付く場合は、外壁塗料が剥がれ防水効果がなくなっている証拠であるため、張り替え時期のサインとも言えます。

さらに、コーキング部分のひび割れも同時にチェックし、異常がないか確認しておきましょう。

サイディングの厚みによって施工法が変わる

サイディングの種類と施工方法はお分かりいただけましたでしょうか。

選ぶサイディングの厚みによって、施工方法が変わってきます。

釘打ち工法は、最初のコストが抑えられますが、さまざまなデメリットがあります。

長い目でみてサイディングの種類や施工方法をじっくりと検討し選択してください。

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