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外壁材のサイディング!「釘」での固定はヒビが入りやすい?

2019.12.12

サイディングは、近年広く普及している外壁材です。

外壁用にあらかじめ成型した板を、壁に張って仕上げます。

このサイディングは、壁に張る際、釘や金具を使って固定しますが、固定方法によって一つ難点があります。

それは、釘を使った固定の場合、サイディング本体に「ヒビ」が入りやすいというものです。

こちらでは、サイディングについて特徴をご紹介しながら、ヒビと固定方法の関係や出来てしまったヒビの補修方法などをお話ししていきます。

外壁材のサイディングとは?他の外壁施工との違いは?

サイディングは、近年、住宅の7~8割で使われている外壁材です。

建物の外壁施工には、2種類の方法があります。

昔の主流であったモルタルを使った「塗り壁」や、焼き物を使った「タイル張り」の湿式と、これからご紹介する「サイディング」の乾式です。

サイディングには、次のようなメリットがあるため、広く普及されています。

●施工が比較的簡単なため、工事費が抑えられる

塗り壁のように手作業が多いものと比べて手間がかからず、施工が比較的簡単なため、工事費が安く済みます。

●工場で成型するため品質が安定

壁に張るサイディングボードは、工場生産で作られたものを使うので品質が安定しています。

●耐水性・耐候性を持っている

サイディングボードは、耐水性や耐候性(屋外環境下での劣化に耐える性質)を考慮して作られているものが多く、塗り壁に比べて劣化しにくく耐久性に優れています。

このように、サイディングにはさまざまなメリットがあるため、現在主流の外壁材となっているのです。

しかし、サイディングにもデメリットの部分はあります。

サイディングは、ボードを壁に固定するため、釘や金具を使用しますが、その固定方法が原因でサイディング本体に「ヒビ」が入ってしまうことがあるのです。

次からは、サディングの種類や、それぞれに用いられる基本的な固定方法などについてお話ししていきます。

ヒビが入りやすいサイディングがある?サイディングの種類と特徴

外壁材のサイディングには、大きく分けて4つの種類があります。

まず、その中の2つのサイディングをご紹介します。

【サイディングの種類】

●窯業系サディング

セメントと繊維系の原料を混ぜ合わてた外壁材で、サイディングの中で最も普及しているボードです。

セメント質が含まれているため、地震や火事などの災害に強い性質を持ち、デザインも豊富で価格も比較的安価なので、メリットの多い建材といえます。

ただ、窯業系サイディングには、防水性が低く、逆に吸水性が高いというデメリットがあります。

表面の防水コーティングが劣化すると、雨水などが浸入しやすく、気温による膨張と収縮を引き起こさせる原因となり、ヒビ割れが発生しやすいという難点があります。

釘で固定された場合は、さらにその部分からヒビが入りやすいといわれています。

●木質系サイディング

天然の木材に塗装を施して仕上げた外壁材です。

耐熱性に優れてた建材で、木目や質感に温かみがあり、こだわりの演出が可能です。

ヒビ割れ等の心配はありませんが、表面のコーティングが劣化すると腐敗しやすいので、小まめなメンテナンスが必要です。

木材のため火には弱いですが、最近では高い耐火性能を持つものも見られます。

次項では、さらに2種類のサイディングついてご紹介していきます。

ヒビに強いサイディングもある?種類によってさまざまな特徴を持つサイディング

サイディングには、窯業系や木質系に加えて、以下の2種類があります。

●金属系サイディング

アルミ・ガルバリウム・ステンレスなど、金属素材の外壁材です。

金属性なので防水性が高く、耐候性にも優れているため、メンテナンスにあまり手間がかかりません。

ヒビ割れの心配もなく、釘による固定も一番問題がない素材といえます。

ただ、金属のためサビが発生しやすく、そこから劣化が進んでしまうので、沿岸部地域などでの使用は避けるなど留意する必要があります。

●樹脂系サイディング

アメリカなど海外で多く使われている、樹脂成型の外壁材です。

ボード自体が軽いため施工もしやすく、壁への負担が軽いといわれています。

対候性に優れていて、塩害や酸性雨などにも強く、ヒビ割れも起こしにくいもの大きなメリットです。

ただ、日本ではまだあまり普及していないため、取り扱う業者が少なく、施工実績も浅いのが現状です。

ご紹介してきたように、サイディングには素材の違いによって、さまざまな特徴があることが分かります。

それでは、これらのサイディングは、実際に外壁に貼り付ける時、どのような方法で固定しているのでしょうか。

サイディングの固定は釘?金具留め?

サイディングには4つの種類がありますが、どれも建物の外壁に貼り付ける板状の建材です。

サイディングの固定は、「釘」か「金具留め」で行います。

釘や金具止めの固定は、サイディングの「厚み」によって利用できるかどうかが変わってきます。

一般的に、サイディングの厚さが14mmまでなら「釘打ち」で固定できます。

厚さが15mm以上のサイディングでは、一般的に「金具止め」で固定します。

また、サイディングの種類によっては、固定方法により不具合が出る場合もあります。

最も気をつけなければならないのが、「窯業系サイディング」における「釘」の利用です。

窯業系サイディングは、釘での固定も可能ではありますが、釘の打ち方や打つ場所によってはサイディングにヒビが入り割れてしまう場合もあります。

さらに、釘を打った部分から雨水が侵入しやすいため、釘打ちした周りが劣化していき、そこから大きなヒビが入ってしまうことが多くあります。

日本で一番利用が多い窯業系サイディングには、金具留めがおすすめです。

サイディングの施工には釘を使わない工法がおすすめ!

外壁材のサイディングは、素材の違いで種類分けされる他に、厚みに違いよっても分けられます。

サイディングの厚みは、一般的に14mm・15mm・16mm・18mmがあります。

前項でもお話ししたように、この中で釘による固定が可能なのは、14mmの厚さのサイディングのみです。

14mmの厚みのサイディングを選ぶ場合は、必然的に釘による固定となります。

そうなると、釘打ちした部分からヒビが入る可能性が高くなり、サイディング自体の耐久性も低くなってしまいます。

さらに、釘による固定ではもう一つデメリットがあります。

釘での固定では、釘頭が目立ってしまうことが挙げられます。

通常、釘打ちした部分には、釘頭が目立たないようにタッチアップ塗料を塗って目立たなくしますが、色を完全に合わせることは難しく、どうしても目立ってしまうのです。

これに対して金具留めでは、サイディングの裏面に取り付けて固定するので、特に目立つことはありません。

これらのことから、サイディングに固定は、金具留めによる工法の方が優れていることが分かります。

また、耐久性や取り付け工法を考慮して、厚さは15mm以上がおすすめであることもお分かりいただけるでしょう。

原因は釘だけじゃない!出来てしまったサイディングのヒビ割れはどう補修する?

これまで、サイディングのヒビ割れと釘などの固定方法との関係についてお話ししてきましたが、既に出来てしまったヒビ割れに対してはどう対処すればよいのでしょうか。

また、ヒビ割れをそのまま放置すると、どんな不具合が出てきてしまうのでしょうか。

サイディングの中で、一番ヒビ割れが起きやすいのが、窯業系サイディングです。

サイディングは、釘打ち部分だけでなく、窓などの開口部の角部分や、表面塗装が劣化した部分からヒビ割れが発生することが多いです。

一度ヒビ割れが入るとそこから雨水が浸入し、その浸透した水が夏の暑さや冬の凍結で膨張と収縮を繰り返すため、ヒビはどんどん大きくなっていきます。

この状態を放置してしまうと、サイディングの修復は不可能となり、全取り替えの必要も出てきます。

また、サイディングの劣化だけでなく、進入した雨水によって下地の木材が腐敗してしまうこともあります。

そのような状態になってしまうと、建物の構造体にまで影響が及び、カビの発生やシロアリの発生など、多くの問題に繋がってしまいます。

ヒビ割れが見られた場合には、早めに補修しておきましょう。

サイディングボードのヒビ割れは、「シーリング」の充填で補修し、次のような行程で行います。

●ヒビ割れ部分をきれいにする

ヒビ割れ部分をカッターでV字に削り形を整えたら、刷毛でゴミや埃を取り除きます。

●プライマーを塗布する

下塗り塗料のプライマーを塗って、シーリングとの接着力を高めます。

●シーリングを充填する

シーリングを充填し、ヘラできれいに成型します。

●モルタルでコーティング

外壁に合わせた色のモルタルで、表面を滑らかに仕上げ保護します。

外壁材のサイディング!さまざまな特徴について知っておこう!

サイディングは、いま主流となっている外壁材です。

どの種類もおしゃれで、デザインも豊富にあるため利用が増えています。

サイディングボードの外壁への固定方法には、釘打ちと金具留めがありますが、ヒビ割れなど考慮すると金具留めの方がおすすめです。

外壁材を選ぶ際は、この記事を参考に、適した種類、適した工法のものを選ぶようにしましょう。

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