テレビを視聴するには、アンテナ端子とテレビをアンテナ線でつなぎ、電源の線を入れる必要があります。
しかし、賃貸物件によってはアンテナ端子が古いところもあるといい、そうなると、よくあるF型端子はさすことができず、テレビを視聴することができません。
そこで、古いアンテナ端子にさせるようにするために「同軸ケーブル」にひと手間加えてみませんか?
今回は、アンテナ線の種類や、同軸ケーブルの加工方法とテレビが見られない原因についてもお話しします。
テレビを見ることができるのはアンテナ線があるから!
基本的にテレビを視聴するためには、屋内や屋外に設置するテレビ用のアンテナが必要になります。
そして、そのアンテナはアパートなどの賃貸物件の場合、各室内に枝分かれして繋がっています。
枝分かれしたアンテナは、各室内の壁の表にアンテナ端子として接続できるようになっています。
テレビを見るには、テレビに映像を流すために、テレビとアンテナを繋げる必要があります。
壁などに埋め込まれているテレビ端子から、アンテナ線と呼ばれるケーブルで接続します。
また、テレビの電源を入れる必要があるため、電源プラグをコンセントに差し込みます。
アンテナ線の見た目は、丸みを帯びたプラグの中に細い針金が一本突き出ているような形をしています。
電源の線は使い慣れている方が多いものですし、ご自宅にあるコンセントにさし込むだけなので分かりやすいですね。
専用の端子にアンテナ線を接続することによって信号をテレビに送ってくれ、テレビを視聴することができるようになります。
なお、アンテナ線は映像を映し出すために重要な役割を持つので、古いものや断線したものを使用すると、映像が乱れたり映らなかったりすることがあると言われていますので覚えておきましょう。
アンテナ線の種類はどんなものがあるの?
アンテナ線がどのような役割があるのかが分かったら、次はアンテナ線の種類について見ていきますが、アンテナの種類によって画質や電波状況が変わるわけでありません。
しかし、断線しているような古いアンテナ線を使用していたり、接触不良を起こしたりしていると映りが悪くなることもあるといいます。
早速、アンテナ線の種類をお伝えしましょう。
●ストレート型
アンテナ線の先端部分がストレートなもので、最もオーソドックスなものです。
汎用性が高いことから、多くの電化製品店で入手することが可能です。
アンテナ線のコードから先端までの形がストレートであるため、場合によっては壁に寄せるのが難しいことがあります。
●L字型
ストレートタイプとは違い、先端部分とコードの部分が屈折してL時のような形をしているので、狭いスペースやテレビを壁に寄せて配置する場合に便利です。
ただし、テレビの正面にL字型のアンテナ線があると見栄えが悪くなることもあります。
●ねじ込み型
アンテナ端子がネジ式になっているので、テレビとアンテナ端子をしっかりと固定することができます。
しかし、ねじ込み型はしっかりと接続されてしまうがゆえに、荷物などを引っ掻けたさいにテレビが転倒してしまう恐れもあります。
アンテナ線は、このようなF型端子と呼ばれる3種類のものがあるので、ご自宅の間取りに対してどの位置にテレビを配置するのかを考えてアンテナ線を選ぶとよいですね。
アンテナ端子が古い?アンテナ線が接続できない!
これまで、アンテナ線のお話しをしてきましたが、稀にアンテナ端子が古くてアンテナ線が入れられないようなものもあります。
例えば、同軸直付型というものですが、これはアンテナ線から中心部分にある芯線がむき出しになっているのものをさし、左右をネジで固定して使用します。
他にも数種類の古いアンテナ端子がありますが、こういう端子は築年数が経過している賃貸物件で見かけることが多い傾向にあります。
もしも、引っ越した物件にあるアンテナ端子が古く、持っているF型端子のアンテナ線では対応ができないということになれば、テレビを見ることができないので困ってしまいますね。
しかし、その場合は同軸ケーブルを加工することで、古いアンテナ端子に接続することができるようになります。
しかし、細かな作業になるので「加工するのが面倒」という方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、家電量販店やホームセンターなどで同軸直付型用に加工されたアンテナ線が販売されていることもあるので、そういったものを使用しましょう。
古いタイプ「同軸直付型」にアンテナ線を入れてテレビを見たい!
古い賃貸物件で見られることのある同軸直付型のアンテナ端子ですが、アンテナ線を加工すると使用することができるので、その方法をお伝えします。
【用意するもの】
・アンテナ線(同軸ケーブル)
・カッター
・軍手
【やり方】
①カッターでアンテナ線の切れ目から5cmくらいのところに切れ込みを一周入れ、切れ込みを入れた上下をそれぞれ軽く持ち、引っ張り外皮を引き抜くように剥きます。
この時に、なかにある編組をカッターで傷付けないように気を付けてください。
②外皮の切り込みから、1cm位程上のところまで編組をほぐします。
③ほぐした編組は1cm位のところ付近に均等に巻き付けます。
なかから、発泡ポリエチレンの被膜が現れますが、そのなかに芯線があります。
④被膜を剥がします。
巻き付けた編組から5mm程度うえにカッターで切り込みを入れて、一周します。
外皮を剥いたのと同じように、被膜を軽く握って引っ張り被膜を剥きます。
⑤芯線がむき出しになったら、同軸直付型のアンテナ端子のサイズに合わせて芯線を切ります。
これで、同軸直付型のアンテナ端子に対応するアンテナ線が完成しました。
同軸直付型のアンテナ端子の2つのネジが並んでいるところの間に、加工した先端を入れ込んで、先にある芯線の端子に芯線を入れます。
そして、2つ並ぶネジをきつく締めたら、テレビの視聴ができるようになります。
アンテナ端子が古いとテレビの映りが悪くなる?
先ほどは、古いアンテナ端子にアンテナ線を加工して入れる方法をお伝えしましたが、この方法で接続したとしても映りがあまりよくないこともあるといいます。
一般的にテレビの映りが悪くなるという状態は、台風や雷などの天候による悪い影響であるケースが多いです。
しかし、アンテナ端子が古い場合は天候によるものではなく、テレビの電波を上手く拾うことができず、テレビがノイズによる悪い影響を受けてしまうために起こります。
アンテナ端子を交換することもできますが、賃貸物件である場合は勝手に行ってはいけません。
必ず、大家さんや物件を管理している管理会社などに確認を取り、許可が下りた場合に行ってください。
また、許可が下りたとしても「自分で交換をしていいのか」「大家さんや管理会社が指定した業者が行うのか」なども確認するようにしてください。
アンテナ端子を交換したのにテレビが見れない?
大家さんや管理会社と相談し、アンテナ端子を古いものからF型端子の新しいものへと交換したのにテレビが見れないこともあるといいますが、それはなぜでしょうか?
・コードが抜けている
最初に考えられる理由は、アンテナ線や電源の線がしっかりささっていないことです。
特に、アンテナ線の芯線が曲がっていると映らないこともあるといわれているので、真っすぐになっているかどうかを確認しましょう。
・B-CASカードが入っていない
B-CASカードはテレビを見るために必ず必要になるもので、テレビを購入すると付属されているケースがほとんどです。
製品によっては、B-CASカードのさし込み口がないものもあります。
また、B-CASカードが汚れたり、きちんと刺さっていなかったりすると、上手く接触することができず「テレビが映らない」ということもあるといいます。
他にも理由は考えられますが、これらを改善したのにもかかわずテレビが見られなければ、アンテナ端子に問題があるのではないかと気になりますよね。
しかし、アンテナ端子を勝手にいじってしまうことで故障してしまえば原状回復を求められることもあるので、いじらずに、もう一度大家さんや管理会社にたずねましょう。
賃貸物件で快適にテレビを楽しむために
賃貸物件のテレビのアンテナ端子が古いということは、まれにあるといいますが、同軸ケーブルに手を加えることでさし込むことができるようになります。
それでもテレビが映らないということであれば、アンテナ線や電源の線がしっかりささっているかを確認し、B-CASカードが入っているか見ることができるならば確認してみてください。
「新しいものがいいから」と勝手にアンテナ端子を交換せず、必ず大家さんや管理会社に相談しましょう。