新築のときはピカピカだったフローリング。
しかし、生活をしていくと、傷やへこみなどが気になってきますよね。
また、賃貸物件においては、退去時、修繕するための費用を請求されることもあります。
こちらの記事では、そうしたフローリングの傷やへこみの直し方をご紹介します。
上手にリペアできれば、見た目もきれいになりますよ。
フローリングを傷つける原因とは?
はじめに、フローリングに起こる傷やへこみの原因を探りましょう。
原因を知ることで、今後の予防にもつながります。
●フローロングの傷
主に考えられるのが、家具の引きずりによる傷です。
硬いフローリングと家具同士が擦れることによって、細かなひっかき傷のような跡が発生してしまいます。
直し方を知らずにそのまま放置しているとフローリングを傷めてしまう原因にもなりますので、しっかりとメンテナンスをしていきましょう。
こうした傷は、フローリングと家具との接触を和らげることで解消していけます。
ダイニングテーブルや椅子などの脚にクッションを付けたり、配置換えをするときは床を引きずらないようにしてみてください。
これだけでも、細かな傷は防げるはずです。
次に、物を落としてしまったときにできる傷です。
通常、フローリングは木の持つ特性上、広い面積から伝わる荷重には強いですが、点から加わる荷重に関してはそれほど強くありませんのでへこんでしまいます。
物をフローリングに落とさないことが望ましいですが、なかなか難しいことですよね。
手が届きにくいところに重たい物を置かないなどして、気を付けてみてください。
フローリングにへこみが生じる原因とは
次に、フローリングがへこむ原因を探っていきましょう。
●フローリングのへこみ
へこみが起こる原因は、一か所に圧が集中することにあります。
家具で例えれば、ソファーやテレビ台の脚です。
とくに普段あまり動かさないような家具だと、圧がかかっていることに気が付かないかもしれませんね。
また、スギやヒノキ、パインや松などの比較的柔らかい材質によっては、それほど重くないものでもへこむ場合があるようです。
こうしたへこみを予防するためには、床と圧が集中するところにワンクッションを置き、負荷を和らげていきましょう。
ワンクッション置くものとしては、傷を防止するシートやクッション材、フローリングの上にカーペットやラグマットを敷くだけでも軽減できます。
それでは、フローリングにあるへこみの直し方をみていきましょう。
浅い傷の直し方!無垢フローリングなら画鋲で直せる
それでは、フローリングについた傷の直し方をご紹介しましょう。
フローリングについた傷の深さ別で、ご紹介していきます。
▼浅い傷
傷が小さくてそれほど深くない場合、無垢フローリングであれば、画鋲と少量の水で修復ができます。
水を吸い込むと膨張するという、木の性質を利用した直し方です。
傷のある場所に、画鋲を使って小さな穴を垂直に数か所開けます。
そして、開けた穴に水を少量垂らすのです。
水を吸って木が膨らむことで、傷跡が目立たなくなりますよ。
合板フローリングの場合は、ホームセンターなどで販売しているフローリング補修材で直すことができます。
フローリング補修材はクレヨンのような形をしていて、色を混ぜて使えるため、ご自宅のフローリングの色にあわせて補修していけます。
使い方は簡単で、傷に対してフローリング補修材をクルクルと円を描くように擦りこんでいきます。
塗りすぎてしまったときは、付属のヘラで取っていきましょう。
仕上げに布でまわりをふき取れば補修完了です。
簡単なうえにきれいに仕上がるので、手短に済ませられる便利アイテムです。
次に、へこみがあるような深い傷の直し方をみていきましょう。
へこみが生じる深い傷は埋めて補修!色合わせがポイント
続いて、へこみが生じるような、深い傷の直し方をみていきましょう。
▼深い傷
深い傷は、ロウやパテを使って傷を埋めていきましょう。
こちらも、ホームセンターなどで購入できます。
まず、フローリングの色に合わせたロウやパテを溶かし、傷に流し込みましょう。
色の合わせ方のポイントは、フローリングのベースとなる色と、模様の色を混ぜることです。
この色合いが上手くいくと、仕上がりもきれいですよ。
1~2分ほど経過すると流し込んだロウやパテが乾きますので、付属のヘラで無駄な部分をそぎ落とします。
ヘラが付属していない場合は、定規などを使ってもOKです。
ただし、他の部分を傷つけないよう、十分注意してください。
仕上げに、濡らした布で拭き、なじませたら補修完了です。
難しそうな傷の補修ですが、案外簡単にできますのでチャレンジしてみてはいかがでしょうか
へこみがある無垢フローリングの直し方
無垢フローリングについた傷は、木の特性を生かし、水を含ませて直していきましたよね。
実は傷だけでなく、フローリングのへこみも直せます。
▼へこんだフローリングの直し方
目が細かいサンドペーパーで、へこんでいる表面を軽く削ります。
少し削ることで、水の吸収を高めるのです。
表面を削ったら、へこんだ部分に水を垂らしましょう。
このままの状態で30分ほど放置します。
30分ほど経過したら、水をふき取って、濡れタオルをへこみにあててください。
そして、濡れタオルの上から、温めたアイロンを押し当てます。
ヤケドに注意しながら、タオルをどかして、へこんだ部分を確認してみましょう。
へこみが改善されていなかったら、再度水を垂らすところから繰り返してみてください。
フローリングのへこみが改善されたら、サンドペーパーを軽くかけて、仕上げにフローリングワックスを塗り完成です。
こちらの直し方は、オイルで仕上げた無垢フローリングに限ります。
合成フローリングやウレタン塗装のフローリングは、傷の直し方でご紹介したフローリング補修材で対応していきましょう。
直し方が上手でも完璧に直ったとはいえない
フローリングの傷やへこみの直し方をご紹介してきましたが、市販のものでの補修は、完全に元通りになったとはいいきれません。
あくまでも、傷やへこみを目立たなくさせるものであり、現在の症状を緩和させるための補修にすぎません。
補修を行ってからも度々様子をチェックし、状態が悪いようであれば、業者に見てもらいましょう。
このとき、賃貸物件にお住まいの方は、大家さんや管理会社に相談してから業者を依頼しましょうね。
相談なしで補修を進めてしまうとトラブルになりますので、注意してください。
また、今回のような補修を行ったとしても、退去時の修繕費用を抑えられるわけではありません。
ご自身で行う補修は、一時的に目立たなくさせる手段として考えましょう。
そして、フローリングに発生したカビの除去やシミの補修などは、素人で行うことはおすすめしません。
状態が悪ければ張り替えも検討されるため、業者に一度相談してみてください。
張り替えが必要になった際は、いくつかの業者から見積もりを出してもらい、信頼できる業者に依頼しましょう。
傷やへこみを放置しない
家の温もりを感じさせてくれるフローリング。
傷やへこみは、家族が生活してきた証でもあり、どこか愛着さえも感じます。
しかし、その傷やへこみによってケガをしてしまったり、フローリングの状態が悪くなってしまったとしたら大変です。
できるだけの補修を行い、定期的に確認しましょう。
そして、心配なことや変わった様子があれば、一度専門家に相談してみてくださいね。