木造アパートは新築だったとしても防音性が低いの?

これから住むアパートを探すとき、家賃や防音性、間取りや駅近など、いろいろな条件をもとに比較しますよね。

一般的に木造アパートは家賃が低めに設定されていることが多いため、木造アパートをメインに探されているという人もいると思います。

しかし、木造アパートは防音性が低いといわれているため、神経質な人は気になってしまうかもしれません。

新築の木造アパートであったとしても、やはり防音性は低いのでしょうか。

木造アパートは家賃が低め!だけど防音性が気になる…

アパートは、皆さんの身近にある賃貸住宅のひとつではないでしょうか。

特に2階建ての木造アパートは、住んだことがあるという人も多いと思います。

木造アパートはその名の通り、建物の主要な部分に木材を使った建築構造のアパートで、2階建て以下のものが一般的です。

建築費が比較的安く済むため、ほかの建築構造のアパートよりも家賃が低い傾向があるのが特徴です。

また、木材は昔から日本で使用されてきた建材です。

日本の気候や風土に合っているため、通気性や断熱性などがすぐれており、快適に生活することができるという利点もあります。

しかし、木造アパートに住むにあたって心配な点として、「音」の問題を挙げる人は少なくありません。

木造アパートの防音性は低いといわれており、自分の生活音や隣人の生活音などが気になるという方も多いようです。

新築の物件であれば新しい建材が使われているため、防音に関して古いアパートよりもマシかもしれません。

しかし、木造という構造上やはり防音性の低さはある程度覚悟しておいた方が良いでしょう。

次の項では、木造アパートと比較して、ほかの構造のアパートの防音性もみてみましょう。

防音性を求めるなら木造アパートよりコンクリート造

木造建築は、一般的にほかの建築構造よりも防音性が低いといわれています。

そのため、木造アパートは防音性を気にする人からは敬遠されがちです。

しかし、最近では壁に防音素材が使われている木造アパートも登場していますので、新築アパートでしたら防音効果が期待できるかもしれません。

しかしそれでも、ほかの建築構造よりは防音性が低いのは事実です。

防音性能が低い順番に建築構造を挙げていくと、以下のようになります。

・木造
・軽量鉄骨
・重量鉄骨
・鉄筋コンクリート(RC)
・鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)

木造と軽量鉄骨は使用されている建材が異なりますが、防音性に関してはほとんど同じくらいといわれています。

木造ではありませんが、防音性はあまり期待できません。

重量鉄骨は、木造よりは音を遮断してくれます。

ただし、低い音や振動は遮断できないため、壁越しに洗濯機などの音が聞こえることがあります。

鉄筋コンクリートと鉄骨鉄筋コンクリートは、コンクリートが使用されているため、防音性は高いです。

もし、どうしても防音性が高いアパートに住みたいと考えるのであれば、鉄筋コンクリートもしくは鉄骨鉄筋コンクリートがおすすめです。

しかし、こういった物件は家賃が高めであることがほとんどですので、家賃と生活環境とのバランスを考えなければなりません。

新築でも防げない音漏れ。ある程度は妥協を

建物における音の問題は、大きく3つの要因が考えられます。

・建築構造
・壁内の防音対策
・住民の意識

木造アパートは、「建築構造」の部分で防音性が低いです。

そのうえ、隣室との間の壁防音対策がされていないことも多いです。

つまり、木造アパートは3つの要因のうち2つが当てはまるのです。

木造アパートは、前項でお伝えしたようにほかの建築構造よりも防音性が低いことを覚悟しておきましょう。

物件によっては、隣人の足音や話し声、テレビの音などの生活音などが丸聞こえということもあるようです。

逆に言えば自分の生活音も相手に丸聞こえということなのですから、どちらも気分は良くありませんよね。

自分の生活音に気をつけることと、部屋の中でできる防音対策をすることをおすすめします。

しかし先ほどもお伝えしましたが、新築や新築に近いアパートであれば壁に防音対策が施されていることがあります。

周囲の音が気になってしまうような方であれば、新築の木造アパートを重点的に探されると良いかもしれません。

それでも、木造アパートの防音対策には限界がありますので、やはり音漏れに関してはある程度の妥協が必要です。

木造アパートでできる防音対策!

それでは、木造アパートの部屋の中でできる防音対策をご紹介します。

・遮音カーテン

遮音カーテンは、外からの音も遮断してくれますし、部屋の中からの音漏れ対策にも効果が期待できます。

アパートの近くに線路や幹線道路があるような立地でどうしても外がうるさい場合は、遮音カーテンを2枚掛けにすると違いが実感できるでしょう。

・壁面収納

隣人の生活音が気になる場合、隣人との境界壁に本棚やクローゼットなど、壁面を覆うような家具を配置しましょう。

背の高い家具には、安全対策のため耐震の突っ張り棒をしておくことをおすすめします。

防音シートの併用も良いでしょう。

・カーペットや防音マット

2階以上の部屋にお住まいの場合は、カーペットやコルクマット、防音マットなどを敷くと階下への騒音を軽減できます。

ストレスなく生活するためには、自分が出す音も気にすることが大切です。

しかし、新築アパートでこのような対策をすべて行ったとしても、木造の構造上すべての音を遮断することは難しいです。

音対策が施されている新築アパートも?間取りで防音!

木造アパートの音に関して、もうひとつ重要なのが間取りです。

間取りによっても防音性が変わるといわれているのです。

例えば、隣の部屋と接している壁に作り付けのクローゼットがあったとしたら、壁が二重になるということなので、かなり防音性が高まることになります。

前項でご紹介した、壁面収納で防音するという対策がはじめから施されているということです。

リビングとリビングが隣り合わないようにする、寝室と寝室が隣り合わないようにする、というだけで、隣人の生活音があまり気にならないこともあります。

このような間取りでしたら、木造アパートであったとしても隣人の生活音を気にせずに済むでしょう。

新築アパートでしたら、このような工夫が施されているアパートもあります。

アパートを探す際は、隣の部屋の間取りや上の階の間取りがどのようになっているのかも確認されると良いですよ。

新築にこだわらず形状や間取りで探してみよう

木造アパートの部屋を選ぶ際、どのような音が気になるかによって住むべき部屋が異なります。

・ほかの住民の騒音
・自分が出した音に対する周辺からのクレーム

どちらが気になるでしょう。

ほかの住民の騒音が気になる人は、そのアパートの最上階に住みましょう。

2階建てであれば2階です。

反対に、自分が出す音が気になるのであれば、1階に住むことをおすすめします。

木造アパートは新築であっても音が漏れてしまいます。

これは構造的に仕方がないことです。

おすすめなのは、壁を接した隣室がないタイプのアパートです。

ひとつの階につき2部屋しかなく、その2部屋の間が階段と廊下で隔てられている形状のアパートは、隣室と壁が接していないため、音が伝わってくる心配が少ないです。

新築にこだわらないのであれば、このような形状や間取りにこだわって木造アパートを探してみると良いですよ。

木造アパートの音問題は完全には避けられない

木造アパートは、家賃の設定から間取りまで、さまざまな選択肢があるというのも魅力です。

音の問題は防音対策などで軽減できることもありますので、環境が整えば快適に住むことができるでしょう。

しかし、完全に防音ができないということも覚えておきましょう。

住民同士がお互いさま、と思うことで避けられるトラブルもあるかと思います。

自分も音を出している、ということを自覚しておくことも大切です。