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親との同居が決まったら考えよう!間取りで失敗しないために

2019.9.22

親との同居が決まったら、まず考えなければならないのが住居スペースの間取りについてではないでしょうか。

すでにご自宅を建てられている場合や、これから新築するかでも状況は変わってきます。

また、どのカタチの同居スタイルにしていくかも重要なポイントです。

今回は、様々なスタイルに合わせた二世帯住宅の間取りやプランを見ていきましょう。

状況に応じた親との同居の間取りを考えてみよう

まもなく親との同居が始まる、という方もいれば、今後のことを考えて「今から同居の準備を」と考えている方もいるでしょう。

どちらにせよ、一緒に住んで生活していくためには、それぞれの住居スペースについて考えていかなければなりません。

しかし、ただ単純に親が暮らせるスペースがあればいい、というわけにはいきません。

同居する親が旦那さんの親なのか、それとも奥さんの親なのかによっても考えられる状況は変わってきます。

さらにお子様の年齢や、同居される親の介護の有無によっても考える間取りは変わります。

そこで、今回は様々な状況で考えられる同居のスタイルを、一軒家ということを想定してご紹介していきます。

ただ、ご紹介していく間取りの中には、現在お住まいの住宅の間取りではリフォームが難しい事例もあるかもしれません。

設計などに関する詳しい内容は、専門業者の方へのご相談をお願いします。

完全同居型の場合に考える間取りとは?

完全同居とは、「寝室などは別なものの、リビングルームや水回りなどは完全に同じ空間を使うこと」を言うことが多いでしょう。

ご両親のどちらかだけとの同居の場合や、奥様の親との同居、または介護が必要な同居の場合に多いスタイルとなっています。

少し前までは当たり前のようなこの完全同居のカタチですが、今ではそのあり方も少し変わってきています。

今も昔も、親の寝室とされるスペースは1階に設けられることが多く、それが一般的と言えます。

特に、昔に多い住宅の造りとして、親のスペースはリビングルームなど家族みんなが使う部屋と隣接していることが多く、親たちはそのリビングルームを通って、キッチンや洗面所などを利用していました。

しかし、この「リビングルームを通らなくてはならないカタチ」は、親、子世帯どちらにとってもストレスを生んでしまう間取りと言えます。

そのため、最近の完全同居では、親世帯スペースをリビングから直接つながらない場所に設けることが多くなっています。

設計上リビングに隣接させなければならない場合には、出入り口をあえて廊下側などへ設置するよう設計されることもあります。

そうすることで、親世帯もトイレやお風呂のたびにわざわざリビングルームを通ることがなくなります。

また、介護が必要な場合や将来を考えた時には、出入りの頻度を考え、リビングルームにもうひとつ出入り口を設ける方法もあります。

シェア空間のある一部共有型同居の間取り

次に、家の中のどこかに共有するスペースを設けた同居スタイルを見ていきましょう。

このスタイルの間取りには様々なタイプがあります。

〇玄関共有タイプ

玄関は同じドアで出入りしますが、玄関を入ってすぐに階段を設けている造りが多くなっています。

子世帯は二階へ、親世帯はそのまま一階で生活というように、玄関部分のみが共有となります。

〇玄関・お風呂・洗濯機共有タイプ

もっとも多いのは、先述したような玄関の共有で、もう一つはお風呂・洗濯機の共有になります。

水周りを別にする二世帯住宅は増えてきましたが、コストなどの面も考え、浴室だけは一つにするスタイルがよく見受けられます。

このとき、洗面台は2階部分へもう1つ設けられていることが多いです。

また、近年お年寄りの浴室事故も増えているため、そういったことを防ぐ面から考えても、お風呂の共有スペースはポイントと考える方が多いようです。

他にも「キッチンは別で、みんなで共有できるリビングを持つ」というスタイルも多いようです。

どこを共有するかはその家族によってそれぞれですので、親世帯、子世帯でじっくり話し合いをして決めていくと良いでしょう。

完全分離型タイプの同居スタイルの間取りは?

完全分離型とは、玄関から全く別な造りとなっているため、お隣同士くらいの感覚の同居タイプになります。

インターホンを押さなければ、お互いの生活空間に入ることはできません。

このタイプの間取りの特徴としましては、大きく2パターンあります。

1件の住宅の造りで、親世帯、子世帯のスペースをどのように分けるかということです。

1つ目は、1階と2階に分ける上下分離型のスタイルです。(2階建ての住宅の場合)

多くは1階に親世帯、2階に子世帯が住むというカタチになります。

将来的に考えても、親世帯が1階で生活することには大きな意味がありますね。

また、このカタチの場合には、生活音のことからも、上下に設置する水周りの位置について十分に考える必要があります。

2つ目は、お互いに1階2階を持った、左右分離型です。

1階への生活音を気にすることがないため、お互いに生活するうえでのストレスは、より感じにくくなると言えます。

ただし、完全分離型の間取りはリフォームではなかなか難しいとされています。

親世帯との同居で感じるメリットとは?

このように、同居といっても様々な間取りのタイプがありました。

では実際に親と同居をしている方の声を、それぞれのタイプに分けてご紹介していきます。

まずは、メリットからお話ししていきます。

【完全同居型】

〇経済面

・家財も一家に一台、一世帯よりも二世帯で払う方がなにかと削減できる

〇子供のこと

・子供の面倒を見てもらえて、育児への負担が減る

・愛情を与えてもらえることで、子供の成長に好影響

【一部共有型】

〇適度な距離感

・どの程度共有するかによっても違いはあるが、まったく一緒ではないため、自然なコミュニケーションがとりやすい

【完全分離型】

〇ストレスを感じにくい

・同居とはいえ、直接生活に干渉がないため気兼ねなく生活できる

〇将来的な面

・建築費はかかるが、親世帯部分を将来的には賃貸住宅にすることもできる

親世帯との同居ではこんなデメリットも!?

この項では逆にデメリットに感じたことを、同居している間取りのタイプ別にみていきます。

【完全同居型】

△気を遣う

・相手の親ならなおさらだが、自分の親でも気を遣ってしまい疲れるときがある

・気軽に友達を呼べない

△家事育児の不一致

・愛情を注がれのびのび育ってくれるが、育児方針にズレがある

・掃除や料理についての考え方が違う

【一部共有型】

△光熱費の不満

・一部共有することで光熱費の割合に不満が出やすい

△洗濯機の共有について

・親世帯は洗濯機を午前中に回すことが多いが、忙しい子世帯は夜間に回すこともあるため、親世帯スペースが1階の場合には音が気になってしまう

【完全分離型】

△関係性

・完全に分けた生活をしているため、コミュニケーションがとりづらい

・生活を分けているため、子供たちと親世帯との交流も少なくなる

同居を考えるなら、お互いを思いやること

このように同居スタイルは様々で、それぞれにメリット・デメリットがあることもわかりました。

お互いの状況や、家族構成によっても考えられる間取りは変わってきます。

しかし、メリット・デメリットから分かるように、親世帯、子世帯どちらともが歩み寄って生活することが一番大切となり、そのうえで間取りを考えていけたらいいのではないでしょうか。

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