住宅を建てる際に、建売住宅か注文住宅かで悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
それぞれにはメリットデメリットがあり、一概にどちらがよいとは言い切れません。
ここでは、主に建売住宅のメリット・デメリットを取り上げていきますが、注文住宅のメリットデメリットもご紹介していますので、住宅を購入する際の参考にしてみてください。
建売住宅のメリットはやはり安いこと
建売住宅のメリットとデメリットを、それぞれ順にご紹介していきます。
●メリット1「安い」
建売の最大のメリットは、やはり「住宅を安い価格で購入できること」にあります。
建売住宅は、新築の建物と土地をセットで販売している住宅です。
土地を探す手間も省け、注文住宅のように家を造り上げるまでの打ち合わせやローンなどの手続きも簡素化されます。
また、注文住宅に比べると、建売住宅のほうが安く購入できることがほとんどです。
特に分譲地では、同じ規格の住宅を何棟も建てることも多いです。
これら住宅は、規格が始めから決まっており、申請の手間や計画の手間を省くことができる上、建築過程で予算オーバーになる心配もありません。
よって、それだけ生産コストを抑えやすくなるのです。
また、土地とセット販売になっているため、一社との契約で仲介手数料などが必要ないことも低コストで建てられる理由でしょう。
不動産会社やハウスメーカーが所有している土地を購入する場合は話は変わりますが、基本的には地主の土地を不動産がお客様に紹介、売却することになります。
そして、その土地を売り買いする際には仲介手数料が発生するのです。
しかし建売住宅の場合は、土地と建物全てを販売する会社が所有しているため、仲介手数料がかかる心配はありません。
加えて分譲地では、大きな1つの土地から効率よく最小限に分ける計画をします。
分譲住宅では、1つあたりの土地を小さくして利益を減らし、たくさん売るという考えが主流となっています。
そのため、立地のわりに土地代が安く設定されていることが多いのです。
今後の生活にゆとりが出るかも?建売住宅は資金計画が立てやすい
続いて、建売住宅のメリットをご紹介していきます。
●メリット2「資金計画を立てやすい」
注文住宅の場合、建物の計画した上で見積もりを出してもらい、それに納得してから契約に進むのが一般的です。
しかし、契約の時点では価格の設定は難しいとされています。
打ち合わせを進めていくにつれ、あれもこれもオプションを追加していくと、考えていた予算よりも金額が大きく跳ね上がることは少なくありません。
特に地盤改良工事は、地盤調査の結果によって金額に大きな差が出てきてしまいます。
軟弱な地盤の場合ですと、地盤改良工事に数百万ほどの費用がかかることもあります。
その点、建売住宅の場合はこれら工事が全て終わり、住宅が完成した状態での契約になりますので、注文住宅のデメリットである「追加の費用が発生しやすい」といった問題を心配することはほとんどありません。
計画した予算で住宅を購入することができれば、今後の資金計画も立てやすくなります。
そのため、住宅を購入したあとでもゆとりのある生活ができるかもしれませんね。
建売住宅のメリットはほかにもたくさん!
建売住宅のメリットはほかにもたくさんあります。
続いて、建売住宅のメリットを見ていきましょう。
●メリット3「すぐに住める」
注文住宅は、全てのことを自分たちで自由に決めることができるメリットがある反面、工期が長いというデメリットがあります。
その点、注文住宅は完成した状態で売られているため、気に入って契約を済ませればすぐに入居できるのがメリットです。
都合上、入居を急いでいる方にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
●メリット4「家を見学できる」
1から全て自分たちで決める注文住宅の場合、完成するまでは図面でしかイメージを膨らませることしかできません。
そのため、完成してみるとなんだか思っていたイメージと異なっているなど、住んでから不便に気づくなんてことも多くあるのです。
その点建売住宅は、既に完成している物件も多いですから、購入を決める前に建物の外観や内装、庭などの外構を実際に見ることが可能です。
実際に見ることで、これからの新生活を具体的にイメージしやすくなりますので、後悔のない住宅を選ぶ上では大きなメリットと言えますね。
●メリット5「時間を取られない」
建売住宅は、既に完成した状態の家を購入するため、打ち合わせなどの手間や時間を取られることがありません。
中には、仕事で忙しくなかなか打ち合わせ等の時間が取れない方もいらっしゃると思います。
住宅を購入するまでに時間をかけることなく、スムーズに進めることができるのは、うれしいメリットになります。
さて、ここまで建売住宅のメリットを述べてきましたが、当然デメリットもいくつかあります。
次からは、建売住宅のデメリットをご紹介していきます。
建売住宅のデメリットは?
ここではメリットに続いて、建売住宅のデメリットについて見ていきましょう。
●デメリット1「家の自由が効きにくい」
建売住宅は、既に内装や外観などが完成した状態で販売されている住宅ですから、ご自分たちで間取りや外観、内装などを決めることはできません。
ただ、建設中であれば間取りや設備等の変更に応じてくれることもあるようです。
しかし、全てを思い通りに変更することは困難です。
また、変更した場合は、オプション料金がかかることも考えられます。
●デメリット2「近隣住宅との間隔が狭く同じようなデザインが並ぶ」
さらに、分譲住宅の場合、土地自体が狭く近隣住宅との間隔が狭くなりやすいです。
また、同じようなデザインの建物が並んでしまうこともデメリットと言えるでしょう。
●デメリット3「品質の不安」
既に完成している建売住宅の場合、当たり前ですが着工時から建設の様子を見ることはできません。
また、建売住宅は、建築基準法による建設許可は得ているものの、施工途中のチェックが甘いこともあるようです。
そのため、きちんと工事が行われているか不安が残ることもあります。
建売は何かしらデメリットはある!アフターフォローの体制が整っている建設会社を
建売は安い価格で購入することができるというメリットがありますが、安いということには何かしらの理由があり、デメリットとなる可能性も考えられます。
前にもお伝えしたように、住宅の規格化や、土地の最小限化などもコスト削減に繋がると考えられますが、ほかにも部材や資源、設備などを削減している可能性もあります。
これらは、素人では見抜けない部分であり、住み始めた頃は問題なかったとしても、のちに欠陥として現れてくるかもしれません。
また部材や資材ならまだしも、アフターフォローがしっかりとしていない建設会社ですと、のちに現れた不具合やメンテナンス等に応じてくれないといった事態が起こることも考えられます。
このような最悪の事態を避けるためにも、アフターフォローがしっかりとしている建設会社を見分けることも大切です。
家は建てたら終わりではありません。
今では、インターネットなどで建設会社の評判を調べることもできます。
しっかりとした体制が整っており、長く付き合っていくことができる、信頼のできる業者を選ぶことは非常に重要です。
注文住宅のメリット・デメリット
最後になりますが、注文住宅のメリット・デメリットついてご紹介していきます。
建売住宅と違い、注文住宅は建設方法から外観、内装、設備までご自分たちで自由に決めることができるのが最大のメリットと言えます。
世界に1つだけの住宅を建てることができるため、完成した際の満足感や充実感も得られやすいと言えるでしょう。
また、着工前から建設中にいたる全ての過程を詳細にチェックすることができるため、住宅に対する安心感も得ることができます。
デメリットとしては、予算オーバーしやすいことが1つに挙げられます。
注文住宅は、ついついこだわりを発揮してしまうものです。
そのため、あれもこれもとオプションを追加してしまうと予算がオーバーしてしまうことも少なくありません。
さらに、土地の工事や設計の変更などで追加費用が発生しやすく、思わぬ出費がかかることも想定されます。
また、完成するまでに多くの時間を要することも注文住宅のデメリットと言えます。
家を建てる土地がない場合は、土地探しから始める必要がありますし、ハウスメーカーや工務店もたくさんの業者がありますから選ぶのにも一苦労です。
加えて、業者との打ち合わせなどにかかる時間も相当なものです。
これらの点を考えると、注文住宅は「建てよう」と思ってから6ヶ月~1年以上はかかると考えておきましょう。
建売住宅を購入する前にメリットとデメリットをよく考えよう
今回は主に、建売住宅のメリットデメリットをお伝えしました。
建売住宅は、コストを抑えやすい、購入してからすぐに住むことができる、見学ができるなどのメリットもたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。
特に、資材や部材などの素人では分からないようなところがコスト削減していることもあり、のちに欠陥が現れる可能性もあります。
そのためにも、しっかりとアフターフォローを行ってくれる建設会社を選ぶことが大切です。