扇風機は、暑い時期に活躍する便利な家電のため、どのご家庭にも1台はあるのではないでしょうか。
しかし、何となく使っているだけでは有効活用しきれてない場合があります。
こちらの記事で、窓と扇風機の位置関係や使い方を見直してみると、夏の室内環境をよりよくできるかもしれません。
ぜひご一読いただき、夏をより快適に過ごせる手助けになれば幸いです。
扇風機はどこに置くもの?基本的な使い方と置く位置
扇風機は暑いときに風を送ってくれる便利な家電ですよね。
しかし、風を送るだけなので、クーラーのような冷却効果は期待できません。
とはいえ、少しの工夫で夏の室内環境をよくできるかもしれません。
そこで、まずは扇風機の基本的な使い方について見ていきましょう。
使い方の基本としては、扇風機の送風機能を使って、室内の空気を循環させることがカギとなります。
そのためには、
・部屋の角に置き、対角線上の位置に向かって送風する
・扇風機の首振り機能を使って空気を循環させる
の2点を意識することが大事です。
次に、扇風機を置く位置についても考えてみましょう。
特に、室温と外気温に温度差がある場合には注意が必要で、窓や扇風機の向きもポイントです。
扇風機を置く位置とシーン別に、次項以降で詳しくご説明していきましょう。
外気温が室温より低い場合!窓近くの扇風機は室内に向ける
早朝や夜間には、室内よりも外気温のほうが涼しく感じた、という方は多くいるかと思います。
そのように感じるときには、涼しくなった外気を室内に取り込むために、開けた窓の網戸の前に扇風機を置きましょう。
扇風機の向きは室内に向けて、窓の網戸ギリギリの位置に置き、反対の空気の流れができないように窓を閉めぎみにします。
このような位置において扇風機を使用することで、必然的に涼しい空気が室内に取り込まれます。
さらに、効果を上げるために開ける窓は1つではなく、扇風機の対角線上に位置する窓があるのであれば、そこを開けるようにするとより効果的です。
効率よく室内の暑い空気を排出でき、室内に風の流れができるので、風通しがよくなったと感じられるはずですよ。
もしも、対角線上に窓がない場合でも、風が抜けやすい位置にある窓やドアといった開口部を開けることで、風の流れを作れておすすめですので、ぜひ試してみてください。
室温が外気温より高い場合!窓の外に向けて扇風機を回す
日中暑かった日に帰宅してみたら、室内がもわっとして熱気がこもっていると感じた経験のある方は、たくさんいるのではないでしょうか。
このようなときに、扇風機を使って室内温度を下げる方法があります。
こもった熱気を循環させて、空気の流れを作ることがポイントです。
その方法は、まず扇風機を窓のすぐそばの位置に置き、窓の外に向けて稼働してみることです。
こうすることで、室内にこもった暑い空気を、扇風機が外へ強制的に送り出して換気してくれます。
さらに、空気の流れを作り出すことで、その代わりに外の冷えた空気が室内に入り込みます。
エアコンを使うほどでもないときや、雨が降った後などで外の空気が冷やされたときには、効率的で便利な方法なので試してみてくださいね。
窓だけじゃない!室内が暑いときは天井や収納にも扇風機を
前項でお話ししたように、室内が暑いときには窓の近くで扇風機を使うだけではなく、室内の他の位置にたまった熱気を循環させることも大切です。
室内の日中にこもった熱気は、天井付近にたまりやすく、そこにとどまっていることが考えられます。
そのため、扇風機を天井に向けて空気を循環させると、風の流れができます。
初めは室温が上がったように感じられるかもしれませんが、しばらくすると風の流れによって、熱気を追い出すことができます。
反対に、天井の風の流れを変えないままだと、天井付近の熱気はそのままとどまることになり、室温をいつまでたっても下げられなくなってしまいます。
また、クローゼットや押し入れといった収納スペースや、本棚といった家具にも熱がこもりやすいものです。
せっかく、冷えた外気を室内に取り込んでも、なかなか室温が下がらないことにも繋がるといいます。
そのため、クローゼットや押し入れを開けて、その中に向けて扇風機で風の流れを作ったり、本棚などの家具に扇風機の風を直に当てて冷やしたりするのも、室温を下げるための効果が見込めるでしょう。
扇風機の前に氷!この位置に置くだけで涼しさが増す?!
窓近くの扇風機の位置関係や向きを工夫してみても、扇風機では冷却の効果は見込めませんよね。
送風だけでは物足りず、暑い場合におすすめなのが氷を活用する方法です。
洗面器に氷をたくさん浮かべたものや、ペットボトルに水を入れて凍らせたものを用意してください。
これを、扇風機の風が当たる前面の位置に置くだけです。
そうすると、氷の水分が蒸発するときに周辺の熱を吸収する「気化熱」により、より涼しい風を生み出して、室温を下げてくれる効果が期待できます。
また、氷を使う方法以外にも、扇風機に向かって霧吹きで水を吹きかけても似たような効果を得られるといいます。
そのほか、コットンやガーゼなどにハッカ油を数滴たらし、それを扇風機に洗濯ばさみなどで固定してから稼働しても、送られてくる風が涼しく感じるそうです。
ハッカ油は、入浴剤や虫よけなどにも多様に活用できるので、お持ちでない方は試してみてもいいかもしれませんね。
氷を用意するのが手間と感じる方は、扇風機に取り付ける保冷剤のような専用アイテムも販売されているので、そういったものを活用してみるのも1つの方法でしょう。
エアコンと扇風機でさらに効果UP!その際の扇風機の位置は
風の流れを作り出す扇風機と、部屋の冷却をしてくれるエアコンを併用すると、効率的に室温を下げられるだけでなく、節電効果も期待できます。
効率よく室内を涼しくするには、扇風機を置く位置や向きに工夫が必要です。
最後にご紹介していきましょう。
◎エアコン稼働直後
暑い空気は天井付近にたまりやすく、涼しい空気は下にたまりやすいといいます。
エアコンの稼働直後は、扇風機をエアコンの下に配置し、向きをエアコンの送風口に向けましょう。
また、エアコンの送風口は上向きにして、天井付近に冷風が通るように設定します。
そうすると、エアコン単体で稼働しているときよりも、短時間で室内温度を下げられるはずです。
◎エアコン稼働して時間が経過
エアコンをある程度稼働して室温が下がってきたら、床付近にたまりがちな冷気を循環させましょう。
扇風機の向きを、今度はエアコンを背後にして室内に向かせた位置に置きます。
壁や窓を背中にするということですね。
さらに、室内で一番冷気が届いている床に扇風機を置くと、より冷気が部屋の隅々まで行きわたるようになります。
この場合も、扇風機を上向きにして送風することで、天井にたまりがちな熱気を効率的に冷やせるでしょう。
エアコンの負担も減り、節電にもつながるのでぜひ試してみてください。
風を作り出す扇風機を上手く活用して夏を乗り切ろう!
扇風機は、外気温と室温に差があるときは、向きや置く位置を工夫するだけで、室内の空気を効率よく循環させられることが分かりましたね。
早朝や夜間に外気温が涼しいときは、扇風機を窓近くの位置に置き室内に向けて、外気を取り込んでください。
反対に、帰宅後の室内の熱気を逃がしたいときは、扇風機を窓近くに置き、外に向けて室内の空気を外に排出してください。
エアコンとの併用も、効率よく室内を涼しくでき、節電にもつながるのでおすすめですよ。