毎月末に家賃を支払っている方も多いと思います。
振込だったり、自動引き落としだったり、支払い方は様々だと思います。
もし、月末が土日の場合はいつ支払えば良いのでしょうか?
また、月末に振り込めず、月初に入金になってしまった場合は、どのような対応をするのが良いのでしょうか?
家賃はいつまでに支払わなければいけない?
家賃は、基本的にいつまでに支払わなければならいのでしょうか。
振り込み以外にも、月末が来ると銀行口座やクレジットカードから自動引き落としになるように設定している方も多いと思います。
引き落としなどを設定している場合は、メールなどで月末が土日の場合はいつ引き落としになると通知が来る場合もあります。
厳密には「契約書で定められた期日(まで)」に支払わなければいけません。
例えば契約書で「毎月15日までに翌月分を支払う」と記載し、双方が合意していれば、家賃の支払い日は15日までになります。
ただ、契約の多くが「毎月月末までに翌月分を支払う」とされていることが多いです。
支払いは、こちらが送金をして、相手が受領をして初めて完了します。
契約書に記載されている事項は、「借主は月末までに送金をして、月末までに貸主が受領できるようにする」ということになります。
こちらが送金を言い張っても、相手が受領していなければ、支払いは完了していません。
賃貸を借りる際は、必ず家賃の支払い日を確認しておきましょう。
月末が土日だった場合の引き落とし日
家賃を月末に引き落としで設定していて、30日が土曜日、31日が日曜日などの場合は翌日の月曜日に引き落とされることが一般的です。
翌日では月をまたいで「月初」になってしまうから、家賃滞納になってしまうのではと不安になる方もいらっしゃると思います。
しかし、一般的な金融機関の対応のため、さほどナーバスになる必要はありません。
実際は毎月、家賃滞納や払込忘れなくきちんと支払っているようでしたら、管理会社さんや大家さんもさほど問題視はしないようです。
日頃からの信頼関係がとても大切になって来ます。
しかし、遅延していることは事実です。
遅延がきっかけで滞納になっていくケースが多く見られるので、貸している側に心配させてしまい迷惑をかけてしまいます。
月末が土日になる場合もあるので、できるだけ引き落とし日は余裕を持って設定しておくと安心です。
月末が土日だった場合の家賃の振り込み
月末が土日だった場合、家賃はいつ銀行振り込みを行えば良いのでしょうか。
民法上には、以下のような条文があります。
第142条(期間の満了の特例)
期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律 (昭和23年法律第178号)に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。
銀行は、土日祝日はお休みで業務は行わないので、送金はそのお休みが明けた翌営業日になります。
銀行などで家賃を振り込みをする場合、一見すると土日が明けた週明けの翌月着金になっても良いように捉えられますが、契約書の内容によって異なって来ます。
銀行がお休みなので一見するとセーフですが、「毎月、月末までに支払う」とされている場合、月末前の最後の平日までに入金し送金する必要があります。
相手が入金を月末までに確認できるように送金することが大切です。
あくまで着金を月末にすることが大切
家賃が振り込みの場合も引き落としの場合も、借りている側が支払うのが月末ではなく、貸してる側、管理会社さんや大家さんへの着金が月末であることが大切です。
こちらが家賃の振り込みを行なったと主張しても、入金が確認できていないと、管理会社さんや大家さんも不安になってしまいます。
ただ、借入金の返済や、銀行手形などと性質が違うため、遅延損害金を請求されてしまったり、大きな問題が起こるということは現実的には考えづらいです。
契約書に、遅延損害金の旨が記載されているケースが多いです。
契約の際は、賃料を滞納した場合の遅延損害金利率を決めておくことが可能です。
これを約定利率といいます。
個人住宅の場合は遅延損害金の利率は消費者契約法では一応年14.6.%の利率ということになっています。
例えば、年14.6%と決められていた場合、家賃10万円だとすると、3日の滞納額は10万×14.6%×3/365になり120円です。
3日でわずか120円なので、現実は請求に至らないことがほとんどです。
その上、書類の作成や郵送、対応業務費用の方が高くついてしまいます。
なお、あらかじめ契約時に決まっていない場合は、法律で定められた利率、「法定利率」によって遅延損害金を計算することになります。
法定利率は、原則として、年5%になります。
賃貸人が業者などの場合は「商事法定利率」が適用され、年6%となります。
もし、日頃から厳しい管理会社や大家さんの場合は、家賃の着金が翌週、月初にになってしまうときは電話などで報告を入れておくと、より信頼関係につながります。
大家さんや管理会社さんからすると、滞納してしまう最初の1歩は、家賃の遅延です。
遅れながら支払っていると、だんだんルーズになり、滞納につながっていくケースがとても多いため「要注意な入居者」として見られてしまいます。
月末が土日になってしまうと分かった時点で、早めに入金するようにしましょう。
月末が土日。明けて月初に着金になってしまった場合の対処法
契約書の条文によりますが、月末までの家賃の着金が必要なのに、週末が土日で着金が遅れてしまった場合は、
・管理会社や大家さんに一報を入れておきましょう
・念のため振り込みの控えは手元にとっておきましょう
家賃の遅れは厳密に言えば、履行遅滞になります。
滞納の始まりも家賃の遅れから始まります。
そういったケースが多いので、大家さんや管理会社さんも不安になります。
しかし、一報を入れておけば、大きなトラブルがあることは少ないです。
あくまで一般的には、家賃は月内の平日に相手が確認できるように入金するべきことなので、謝罪を一言添えておくと良いでしょう。
また、すぐに相手が着金の確認ができないので、念のため振り込みをした控えはとっておきましょう。
管理会社や大家さんによっては家賃の振り込み控えのFAXが必要になる場合もあるので、合わせて連絡を入れて確認をしてください。
月内に家賃を払えなかった場合のペナルティは?
契約書で定められた期日に家賃の支払いが完了していない場合は、履行遅滞になってしまいます。
しかし実際は、そのことによって大きく問題視されることはありません。
遅延損害金も、数日だと微々たる金額なので、実際に請求されるケースは少ないです。
遅延損害金の利率は、あらかじめ契約時に指定されているケースが多いです。
数日の遅延では遅延損害金を請求するほどではない、とみなす大家さんや管理会社さんが多いからです。
しかし、度々、月末に間に合っていないと、だらしがない入居者と思われ、信頼関係を損なう原因となります。
実際のペナルティがそれほど大きくないことに甘えず、契約で定められた通りに家賃の支払いをするようにしてください。
管理会社さんや大家さんも家賃収入によって生活をしていることも多いので、やはり遅延は迷惑になります。
月末までに入金できなかった場合や、月末が土日だということを忘れていて、着金が間に合わなかった場合は、一報を入れ謝罪を入れておくと丁寧です。
家賃は月末に間に合うように支払いましょう
家賃は、契約書で定められた期日までに支払うようにしましょう。
月末が土日だった場合は、管理会社さんや大家さんが月内の平日には確認が取れるように入金するようにしてください。
大きなペナルティがあることは少ないですが、家賃の遅れは迷惑をかけてしまうものです。
賃貸では信頼関係がとても大切になるので、もし月初になってしまう場合は電話などを入れておくことも必要です。
賃貸を借りる際は、支払日の確認を必ず行うようにしてください。