建売住宅の内覧会。
絶対に後悔したくないですよね。
価格・立地条件・間取り・収納・日当たり、すべてチェックし、申し分ないはずだった。
あれ、こんなに日当たり悪かったっけ?
隣にアパートやマンションが建ってしまったために、日当たりが悪くなってしまった。
購入後、日当たりについて隣の家から文句を言われてしまった。
意外に後悔することの多い日当たり問題を、後悔しないために確認していきましょう。
建売住宅を購入する際の日当たりについての基本のこと
これから手に入れるマイホーム。
後悔しないために、さまざまな情報を手に入れ、チェックに余念がないことでしょう。
数ある検討事項のなかでも、日当たりは相当重要度が高いと思われます。
建売住宅を購入するときのメリットとして、実際に日当たりを確認することができる点が挙げられます。
よくあることとして、昼間の内覧でも電気をついていることがあります。
シビアな目をもつ購入者ならば、すぐに気が付くことでしょう。
ライトダウンして、部屋の日当たりを確認しましょう。
建物を建てるとき、法律や条例で日陰について規制がある地域については、すべてその規制に従って建てられています。
いま建てられている住宅は、その規制をクリアしている、もしくは日陰の規制がないということになります。
建売住宅の日当たりについて後悔しないためにできること
これでよし、と決断して購入したものの、それでも実際に住んでみて、はじめて分かることや後悔することがあると思われます。
日当たり加減が1日や1年を通して、どのような状態になるのか、ぜひ知りたいけれど、そんな時間もないでしょう。
では、建売住宅を購入する決断をする前に、日当たりについてチェックするには、どのようなことがあるのでしょうか。
不動産業者や住宅販売メーカーの営業マンに質問しても、十分満足できる回答をもらえない場合もあります。
設計士に聞きたいところですが、建売住宅の場合、そのような機会は、まずないかと思われます。
事前にチェックするツールとして、日照シミュレーションや日当たりシミュレーションをしてもらえる業者、会社があります。
現在は無料のアプリや無料のサイトなどもありますが、ここはプロにしっかりシミュレーションしてもらうというのも、ひとつの方法です。
日当たりに後悔まではしていないけれど
実際に暮らしてみて、後悔とまではいかないけれど、日当たりがよくない部屋があるからなんとかしたい、と思う人も多いでしょう。
ライトで照らす、ライトを工夫するのは、誰しも簡単にできる対策ではないでしょうか。
見た目や雰囲気に問題がなければ、ダクトレールライトなどの取り付けは、電気工事を行うことなく部屋を明るくすることができます。
また、日当たりを確保するために、レースカーテンや窓を開け放したいけれど、建売住宅では環境によって、できないことがあります。
例とすると、隣の家とかなり距離が近いなどです。
シェードやカーテンでも、採光タイプ・遮像タイプのものを、市販で手に入に入れることができます。
和紙でできたスクリーンも、効果が期待できるようです。
カーテンを、これらのものと交換してみるのは、いかがでしょうか。
また1階のひと部屋の日当たりに不満がある場合、その部屋の外部窓の下に白い玉砂利や白いタイルを敷くなども、採光効果が期待できるようです。
ほかにも部屋の壁紙を替えるという手段が考えられますが、費用と手間をいとわない場合に、有効な方法と言えるでしょう。
建売住宅を買うも日当たりが悪くて後悔してもしきれない
日当たりが少々悪くても、立地も間取りも良いから我慢しようと、思いきって買った建売住宅。
両隣り間近に家が立っているために、連棟のために工夫できないなど、後悔してもしきれない状態になってしまう人もいます。
もし、そうなったら、プロに相談しましょう。
費用もそれなりに掛かりますが、せっかく手に入れたマイホームです。
この先、後悔しながら暗く生活するより、わが家を愛せる心地良い空間に、思い切って変えてしまうのも良いかもしれません。
ただし、計算された上で窓などが取り付けられているため、窓の位置を移すのは、ハードルが上がってしまいます。
ほかにも、条件によりますが、方法としてはトップライト(天窓)を取り付ける、太陽光採光システムなどが挙げられます。
それぞれ、メリット・デメリットがありますので、プロと十分検討しましょう。
費用は設置場所や取り付ける箇所の条件によりますが、屋根に取り付けるため、専門の業者に依頼し、アフターフォローも忘れずにお願いしましょう。
実際に施工できるできないは別として、もしかしたら解決できるかもしれません。
ぜひ、プロにご相談してみてはいかがでしょうか。
建売住宅購入後に隣の新築マンションのせいで日当たりが!
建売住宅による日当たりの問題は、購入したあとに発生することもあります。
はじめに日陰による規制について説明したとおり、住宅を建てるときは法律や条例の規制にしたがって、建てられます。
しかし、日陰の規制がない地域や場所もあります。
商業や工業地域、工業専用地域がそうですが、この中でも例外があります。
建売住宅を購入するとき、不動産業者や住宅販売メーカーから、この規制について、必ず説明を受けます。
自分の購入した土地が日陰の規制がない場合、逆に言えば、同じ規制のない近くの土地に建てられた建物が、自分の家の日当たりに影響を及ぼす可能性があるということです。
数年前の裁判を例に挙げてみます。
あるマンションの購入者へ、「日陰の規制がないということ」「すぐ近くに別のマンションが建つかもしれないということ」は説明したとのことです。
しかし、後から建つマンションのせいで、日当たりに影響が出ることまでを説明しなかったとして、分譲業者が説明義務違反に問われたという判例があります。
建売住宅を購入するとき、後悔しないためにも、近くに建つ建物が及ぼすかもしれない日当たりの影響について、不動産業者や住宅販売メーカーなどに確認しておきましょう。
また、購入する建売住宅が日陰の規制の適用があるか、市区町村のホームページから、ご自身で確認できる場合もあります。
建売住宅の日当たりによるトラブルで困ったときには
・せっかく買った建売住宅なのに、近所の人から日当たりが悪くなったと苦情がきてしまった
・隣の家の増築や改修工事などがきっかけで、日当たりが悪くなった
・日当りをよくするために、リフォームを依頼した業者が悪質だった
後悔するも遅し、話し合うも平行線、こじれてしまうと、なかなか自分だけで解決することは難しいかもしれません。
こじれてしまうと、解決するまで、相当の時間が掛かってしまう場合があります。
どこに相談すればよいのかと、ためらいを感じたら、まずは下記のセンターを活用してみるのはいかがでしょうか。
・国民生活センター(ADR 裁判外紛争解決手続)
問い合わせ先:03-5475-1979(年末年始、祝休日を除く月曜日から金曜日:10時~12時 13時~16時)
・公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)
問い合わせ先:0570-016-100(ナビダイヤル)(年末年始 土日祝日を除く:10時~17時)
・法テラス(日本司法支援センター)
問い合わせ先:0570-078374(PHS可)(平日:9時~21時 土曜日:9時~17時)
法テラスは条件により、無料相談になります。
建売住宅を購入し日当たり問題で後悔するようなことがないために
<建売住宅の日当たりについて購入前にできること>
・近所の日当たりに影響がないか不動産業者や住宅販売メーカーなどに確認をとる
・日照/日当たりシミュレーションをする
<購入後、工夫できること>
・採光/遮像素材のものを利用する
・窓や天井のリフォームを検討する
<日当たりについてトラブルになったら>
・民間、行政機関の相談窓口を利用する
後悔しないために、まずは確認と対策できることを知っておくと安心ですね。