アパートを建てたいけど、利回りが心配?新築時の注意点は?

自分の所有する土地にアパートを建てて経営したいけれど、きちんと利回りが確保できるのか心配、という人は多いのではないでしょうか。

アパートを建てる時には、その経営が上手くいくかどうか利回りを計算します。

では、どのくらいの利回りがあれば良好な経営ができるのでしょうか?

また利回りを確保するため、新築時にはどういった点に注意すれば良いのでしょうか?

今回は、自分の所有する土地にアパートを建てることを想定した、利回りの計算の仕方や新築時の注意点について詳しくご紹介します。

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アパート経営の指標となる利回り、表面利回りと実質利回りの違いは?

アパートを経営する時、良好な運営ができるかどうかの指標となるのが利回りです。

利回りとは元金に対する利益の割合であり、アパートの建築費に対する一年間の賃料収入で計算します。

例えば、新築するのにかかった建設費が4000万円のアパートの月あたりの賃料が50万円だとすると、(50万円×12ヶ月)÷4000万円=0.15で、利回りは15%となります。

この15%というのはいわゆる「表面利回り」です。

利回りには表面利回りの他に、実際の手残りに近い数字を算出する「実質利回り」があります。

実質利回りを算出する場合、かかる税金や登記費用などの諸経費を考慮します。

また、賃料の空室損失、管理やメンテナンスにかかる費用も考慮して算出しなければなりません。

表面利回りは、アパートを建てる計画段階においてプランや建築費の比較検討をするために指標として使います。

そして、計画が具体的になってくると、実質利回りを算出する必要が出てきます。

アパートを新築する際、初年度にかかる費用はどんなものがある?

実質利回りを算出するために、アパートを新築する際の初年度にかかる諸費用を出しましょう。

まず、建物を建築したことによる不動産取得税がかかります。

不動産取得税は、建物の評価額の3%で計算します。

一般的には、建物の評価額は建築費の60%程度となるようです。

不動産取得税は部屋面積による軽減があり、アパートであれば40m²~240m²の部屋は1200万円の控除となります。

次に、建物の所有権を登録する登録免許税がかかります。

登録免許税は、建物の評価額の0.4%です。

そして、登録に必要な司法書士への依頼費用が10~20万円となります。

その他には、銀行のローンにかかる費用があります。

これは銀行やローン金額によって差が大きいですが、一般的には建築費の3%~5%と考えられるようです。

初年度にかかる諸費用をまとめると、建築費の4%~8%くらいになることが多いようです。

アパートを経営する際、毎年かかる費用はどんなものがある?

アパートの実質利回りを算出するには、毎年かかる費用を出すことも必要です。

まず、不動産を所有する税金として都市計画税と固定資産税がかかります。

都市計画税は建物の評価額の0.3%、固定資産税は1.4%となり、不動産取得税と同様に部屋面積による軽減があります。

また、所得税や住民税がかかります。

特に所得税は金額が大きくなりやすいため、注意が必要です。

所得税は、新築時から建物の法定耐用年数まで減価償却で節税することも可能です。

税金以外だと、管理会社に支払う管理費、建物に掛ける火災保険料、建物の修繕積立金といったものがあります。

また、空室期間があるため、空室損失を計算する必要があります。

実質利回りを計算する場合、建築費から初年度にかかる費用を引き、賃料から毎年かかる費用を引いて計算します。

表面利回りが10%程度だった場合、実質利回りは3~6%程度になるようです。

ただしこのパーセンテージはあくまで一般的なものであり、税制は変わることもありますので、実際の計画に即して試算をすることが必要です。

アパートの建築費を毎年経費として計上する減価償却とは?

アパートを新築するためにかかった費用を初年度に一括で経費として計上し、初年度の所得がマイナスになれば、翌年の所得税、住民税はかかりません。

しかし、そこから先は毎年多額の税金がかかるということになってしまいます。

そこで、アパートの建築費を毎年経費として計上する、減価償却を行います。

減価償却とは、資産の価値は年月とともに下がっていくものと考え、一定の方法によって各年分の必要経費として配分していく手続きのことです。

減価償却は、建物本体だけでなく、建物に付帯している給湯器やエアコンといった設備についても適用することができます。

ただし、設備は物によって法定耐用年数が異なりますので、注意が必要です。

減価償却の対象になるのは建物本体や設備であり、時が経過しても価値が下がらない土地は減価償却の対象とはなりません。

また、減価償却が終わった瞬間に所得が上がるため、その次の年は所得税が上がり利回りが大幅に下がるということも注意すべき点です。

アパートの築年数が経つと、新築に比べて利回りは下がる?

アパートの新築から築10年までと、築20年、築30年では利回りに変化が出てきます。

利回りに最も影響を与えるのは、経年による賃料の下落です。

新築時に一部屋あたり7万円の賃料設定だった部屋でも、築年数が経つにつれて賃料が下落していきます。

賃料の下落幅は、賃貸需要の高い地域で10年毎に5%程度、あまり高くない地域で10年毎に10%程度が相場のようです。

築20年を超えてくると、賃料の下落だけでなく、空室期間の長期化や不動産会社に支払う広告費の増加といったことが想定されます。

また他にも利回りが下がる原因として、メンテナンス費やリフォーム費の増加があります。

建物が経年により劣化することで、メンテナンスにかかる費用は増加します。

また空室対策として室内の設備をグレードアップするなど、リフォーム費用の増加も想定されます。

その他にも、減価償却の期間が終了すると所得税、住民税が上がるようになります。

こういった理由で、新築時には十分な利回りがとれていても、築年数が経つと利回りは下がるのが一般的です。

利回りの下落を防ぐために、新築時に気を付けるべきこと

アパートの築年数が経つことで利回りは下落しますが、それをできるだけ最小限にするために、新築時にできることはあるのでしょうか?

まず、賃料の下落をできるだけ防ぐには、アパートの立地に適したターゲット層に需要のある間取りや設備を採用することです。

例えば、シングル層の需要が少ない地域にワンルームのアパートを建てた場合、新築時は高い入居率であっても経年とともに空室が増え賃料は下落します。

立地上、賃貸の需要が高いと思われるターゲット層に向けた間取りや設備を採用することで、長期的な入居者を確保でき、賃料の下落も抑えることができるでしょう。

また、新築時の設備や仕様については、築年数が経ったときのことを想定して選択する必要があります。

例えば壁クロスは、新築時に高級なものを選ぶよりも、安価なものにして入居者が代わる毎に張り替えてしまったほうが全体的なコストを低く抑えられる場合があります。

またエアコンは、たくさん機能のついた高価なものより、機能の少ないシンプルで安価なものにしたほうが修理や交換にかかるコストは低いようです。

このように、新築時から築年数の経った時のことを想定して計画することは大変重要です。

アパートを新築する時は、実質利回りや経年後の想定をして計画しよう!

今回は、自分の所有する土地にアパートを建てることを想定して、利回りの計算の仕方や新築時に気を付ける点についてご紹介しました。

新築時に高い利回りが見込める計画でも、築年数が経つと利回りが下落して良好な運営ができなくなってしまうということもあります。

利回りは、表面利回りだけでなく、実質利回りを算出することが大切です。

また、新築時には、築年数が経った時に費用がかかりすぎないよう、慎重に計画することをお勧めいたします。