マイホームを建てるのは、ほとんどの人が一生に一回のことです。
新築の戸建に住むのは、憧れですよね。
しかし、家を建てるということは、たいていの人は初めての経験です。
慣れていないため、建てた後に後悔することもあります。
どのようなポイントに気を付ければ、後悔せずに済むのでしょう。
後悔するポイントを、ランキングにしてまとめました。
ランキング1位・お金の後悔
ランキングの1位は、現実的なお金の問題です。
・住宅ローン
夢の戸建を手に入れたけれど、返済計画が甘く、生活が苦しくなったという人がたくさんいます。
仕事を転職した、業績が悪化した、子どもが増えたなど、人生にはいろいろな転機があります。
今は返済できるかもしれませんが、収入や支出の増減によっては、ローンの返済が生活を圧迫します。
共働きだったけれど、体調を崩して妻が専業主婦になったなど、生活の変化もあります。
こういった変化も考慮に入れて、ローンを組むことが大切です。
頭金なしや、借入額を目いっぱい借りるなどは、リスクも伴います。
「どうにかなる」ではなく、無理のない返済計画を立てましょう。
さらに、住宅ローンで後悔しないために、ローンの総支払額も、しっかり認識しておきましょう。
見なければならないのは、月々の返済額だけではありません。
利息はいくら払っているのかも、しっかり認識する必要があります。
例えば、2500万円のローンを30年、金利1%で借りるとします。
頭金、ボーナス払いなしにします。
そうすると、月々の支払額は80,409円です。
30年毎月支払い続けると、最終的には2894万円になります。
394万円分を、利息として払っていることになります。
2500万円借りたつもりが、実際には、2894万円を借りたということになります。
これを20年ローンにすると、月々の支払114,973円、総支払額は2759万円です。
総支払額の差は、135万円です。
月々の返済額だけを見て、無駄に長期のローンを組んでしまうと、大きな後悔をすることになります。
「月々の返済〇〇円」という言葉に、惑わされないようにしましょう。
しかし、先ほどもお伝えした通り、無理な返済は、自分の首を絞めることになります。
繰り上げ返済などを利用して、生活に合わせた返済計画を立ててください。
ランキング2位!戸建を建てるときは家族計画も一緒に
続いて、家を建てて後悔したランキング2位です。
・間取り
特に、収納の設計で後悔したという人が多いようです。
賃貸住宅に住んでいた頃よりも収納スペースが多くなったけれど、「出し入れがしにくくなった」「クローゼットの場所が悪かった」「もっと収納を多くすればよかった」など、不満が出てきてしまうようです。
収納したいもののサイズ・量と、収納スペースの幅や奥行き、高さが合っているのか、測っておくと良いですよ。
また、動線も大切です。
使う場所としまう場所が近いのか、スムーズにしまえるのかチェックしておきましょう。
間取りの後悔は、他にもたくさんあります。
このような例があります。
子どもが増えることを想定して、子ども部屋を3部屋作ったら、スペースを区切り過ぎて、家が狭くなってしまった。
戸建を立てるときには、家族計画も考慮に入れる必要があります。
子どもが増える=部屋を増やす
と単純に考えるのではなく、子どもたちが巣立っていく20年後のことも想定して、間取りを計画すると良いでしょう。
単純に部屋を増やすのではなく、「子どもたちの勉強部屋」と「子どもたちの寝室」の2部屋で生活することもできます。
リビングを大きく取って、そこで子供たちを勉強させるのであれば、子どもたちの寝室だけでも良いことになります。
どのように生活したいのか、じっくり考えて間取りを決めましょう。
しかし、実際に図面を見ただけでは、素人には、どのくらいのスペースになるのか想像がつかないですよね。
であれば、今住んでいるお家の寸法を測ってみましょう。
そうすると、キッチンはもっと広くしたい、ここはもっと収納が必要など、なんとなく想像がつくと思います。
コンセントの設置場所で後悔しないために
ランキング2位の間取りの後悔と関係してきますが、配線の失敗も併せてお伝えしておきます。
コンセントやスイッチは、普段、何気なく使っていますよね。
戸建を建てる際には、この設置場所が意外に重要です。
毎日使うものですから、使いたい場所にない、数が足りないなど、配線について後悔する人は多いです。
いくつか例を挙げます。
・トイレのスイッチが、開いたドアの裏に隠れてしまう
・キッチンの棚にコンセントを付けなかったため、家電を使うときは移動しなければならない
・スイッチの場所が遠く、使う場所から手が届かない
扉が右開きなのか左開きなのか、それとも引き戸なのかで、使いやすいスイッチの場所は変わります。
設計では、電気の配線工事がしやすいように設計してしまうこともあるので、気を付けて見たほうが良いですよ。
コンセントの数は、坪数と同数が目安です。
30坪なら30個です。
生活動線に沿って、設置しましょう。
リビングでは、掃除機が一気にかけられる場所にコンセントがあるか、スマートフォンの充電ポイントはあるのかなど、細かいところまで考えるようにしましょう。
コンセントは、簡単に増やすことはできません。
延長コードだらけになってしまっては、せっかく新築の戸建なのにカッコ悪いですよね。
図面に使う家電を書き込んで、実際の動きを再現してみましょう。
ランキング3位!戸建は簡単に引っ越せない
ランキング3位は、自力で解決できない問題です。
・環境
道路沿いでも、そんなにうるさくないと思って家を建てたけれど、実際にはうるさくて、快適な生活ができなかったとなったら大変です。
防音壁を建てるのも、お金が掛かることです。
また、日当たりの問題や、土地の湿気の問題などもあります。
ゆったり田舎で暮らしたいと思ったけれど、田舎過ぎて買い物も大変になって、後悔しているという話も聞きます。
大丈夫と思ったけれど、不便や不快を感じて生活するのは、ツライものです。
駅近だけど日当たりが悪い、環境は良いけれど不便など、利点と欠点をしっかり把握しておきましょう。
下見をする際は、時間帯を変えて何度か訪れると良いですよ。
昼間は静かだと思ったけれど、夜になるとクルマの音がうるさく響くなど、気付かなかったことも出てきます。
戸建てを建ててしまうと、環境や立地は、修正することも修復することもできません。
何十年も住むことを考えて、慎重に進めましょう。
ランキング4位!信頼できる人を選ぶ
ランキング4位は、ハウスメーカー、不動産会社です。
見積もりを何社か取り、一番安いハウスメーカーに頼んだら欠陥住宅だった、なんていうことにならないよう、しっかりと見極めることが重要です。
ハウスメーカーを決める際、初めに出会うのは営業ですよね。
第一印象や相性が良いということが大切です。
しかし、それだけでなく、営業の知識と提案力が、どのくらいあるのかを見極めましょう。
色々質問してみて、すぐに的確な答えを出してくれるのであれば、しっかり経験を積んだ営業であることがわかります。
すぐに答えられなくても、調べて連絡をくれる姿勢をもっているような真摯な営業であれば、信頼できますね。
こちらの要望に対して、可能なのか不可能なのか、もしくは解決策を提案してくれるのかも重要です。
戸建を建てるのは、人生での大きな買い物です。
信頼できる人に任せたいですよね。
ハウスメーカーを決める際には、モデルハウスが素敵だったという理由だけで決めてしまうと、後悔することになります。
そこで仕事をしている人も、しっかり見ましょう。
ランキング5位!夢の戸建を建てたけれど後悔
ランキング5位は、
・無駄な設備
です。
新築の戸建を建てるとなると、誰しも気分が盛り上がるものです。
盛り上がった気分のまま、あこがれの設備を付けてしまうと後悔に繋がります。
実際には使わなかった、いらなかった、ということも起こりがちです。
いくつか見ていきましょう。
・吹き抜け/リビング階段
部屋を広く見せる効果がありますが、暖房効率・冷房効率が悪く、電気代がかさみます。
2階の面積が少なくなるので、部屋数が足りなくなるということもあります。
・お風呂を広くした/お風呂の窓を大きくした
浴槽が広いと、水道代と光熱費が掛かります。
しかも、お湯が冷めやすいということもあります。
「お風呂に入りながら景色を眺める」というあこがれで、窓を大きくしてしまうと、防犯上心配ですし、冬はとても寒くなってしまいます。
・天然素材の建材
無垢の床は、ナチュラルな風合いが素敵ですが、手入れが大変です。
長期間住むことを考えると、手入れが簡単なほうが、後悔せずに済みます。
また、漆喰や珪藻土の壁も、おしゃれな空間を演出してくれますが、汚れやすく掃除がしにくいです。
あこがれだけでなく、住んだ後のライフスタイルを想像して、使う設備を厳選しましょう。
まずは情報収集で知識を集める
家を建てるときは、まずは情報収集することが大切です。
建ててからでは遅いのです。
建てる前に雑誌をたくさん見る、住宅展示場をいくつも回る、実際に建てた人に話を聞くなどしておくと、後悔することも少なくなりますよ。
後悔しないために、できることは何でもしておきましょう。