近年の賃貸物件では、室内に洗濯機置き場がある物件が主流になっていますが、なかにはまだベランダなどの室外に洗濯機を置かなければならない物件もあります。
ここでは、室外に洗濯機を置いて使うことについてのお話をしていきます。
ベランダなどの室外に洗濯機を置いて使用する際のメリットや問題点、その問題の対策法などをご紹介していきます。
これから、そのような物件に住むことを検討している方は、ぜひ、参考になさってください。
洗濯機置き場がベランダにあるメリットはある?
賃貸物件を選ぶ際に、はずせない条件として「室内洗濯機置き場があること」を挙げる人は多いのではないでしょうか。
ベランダなどの室外に洗濯機置き場がある物件は、あまり好ましく思われていないというのが現状です。
しかし、室外に洗濯機置き場がある場合でも次のようなメリットはあります。
●室内がうるさくならない
特に、ワンルームなどの物件の場合に室内に洗濯機があると、洗濯機をまわすと結構大きな音がするものです。
そのため、ベランダなどの室外に洗濯機があれば、自分にとっては洗濯機の音をわずらわしく感じる心配はなくなるでしょう。
●家賃が安い
洗濯機置き場が室内ではなく、屋外にある賃貸物件は、その地域の相場よりも家賃が安いことが多くなります。
先述したように、賃貸物件を決めるうえで「室内洗濯機置き場があること」を条件に探している人が多いので、室外に洗濯機置き場がある物件はなかなか入居者が見つからず、家賃を下げるしかないためです。
これらのように、メリットと言えることもある室外洗濯機置き場のある物件ですが、様々な問題点があります。
その問題点と対策について、次章からお話ししていきます。
ベランダに洗濯機があることによる問題点①
次に、ベランダに洗濯機があることによって起こり得る問題点を挙げていきましょう。
●早朝や夜に洗濯機をまわせない
一人暮らしで、勤務時間の始まりが早いために、朝に洗濯をすることができない人は、夜に洗濯したいと考えるでしょう。
しかし、洗濯機がベランダなどの室外にある場合は、早朝や夜に洗濯機をまわすと、洗濯機の音や振動が響くことで、近隣の住人に迷惑をかけることになります。
そのことを気にせずに行なっていたら、苦情を受けることにもなりかねません。
そうかと言って、休日までずっと洗濯物をためていると、衣類に雑菌や悪臭がついてしまう恐れもあります。
●洗濯機の故障が起こりやすい
洗濯機をベランダなどの室外に置いておくことで、故障しやすくなるとも言われています。
紫外線によるプラスティック部分の腐食・雨風や湿気、温度の変化による洗濯機の劣化の可能性が高くなるためです。
これらの問題に関する対策法については、後の章でご紹介します。
ベランダに洗濯機があることによる問題点②
洗濯機をベランダなどの室外に置くことで起こり得る問題は、前章に挙げたことだけではありません。
次のようなことも問題点として挙げられるでしょう。
●洗濯機が汚れやすい
想像するだけでもわかることかと思いますが、家電である洗濯機を室外に置くことによって、雨風があたることになります。
砂ぼこりはもちろん、道路沿いにある物件の場合は、排気ガスによる汚れも受ける心配もあるでしょう。
強風により、洗濯機の外側だけではなく、内側にもほこりやゴミが入る場合もあるかもしれません。
●寒い冬や暑い夏は洗濯するのがイヤになる
たとえ自動で洗濯をしてくれる洗濯機であっても、寒い冬や猛暑などの季節に少しだけとは言え、洗濯のために外に出るのはおっくうになるものです。
洗濯機をまわすことがイヤになってしまうこともあり得るのではないでしょうか。
これらのように、ベランダなどの室外に洗濯機を置く場合には、起こり得る問題点があります。
そこで、次章からは、その問題をできるだけ避けるための対策法をご紹介していきましょう。
洗濯機をベランダに置いて使用するうえでの対策とは①
これまで挙げてきたように、ベランダに洗濯機があることによって起こり得る問題点は多くあります。
しかし、様々な都合により、ベランダなどの室外に洗濯機置き場がある物件に住んでいる、もしくは住むことになった人もいらっしゃるでしょう。
そのような人が快適に住み続けるために、行なうことがおすすめな対策方法をご紹介していきます。
●防音対策
ベランダなどの室外に洗濯機があることで一番気にすることが、洗濯機の音が近隣住人に迷惑にならないかということではないでしょうか。
そのことに対しては、洗濯機をまわす時間を考えることが重要ですが、その他にも対策としてできることもあります。
・洗濯機を壁から少しはなして置くこと
・洗濯機の足部分に防振ゴムや防音マットを付ける
などのことが挙げられます。
●寒さ対策
ベランダに洗濯機があると、洗濯し終わった衣類を「その場所ですぐに干せる」というメリットもありますが、寒い冬場などは、洗濯機をまわすために外に出るだけでもイヤになるものです。
洗濯機をまわすためにベランダに出るのは仕方のないことですが、洗濯物を干す際は、いったん部屋の中で吊り下げて外に干せる状態にしてから物干し竿にかけるようにすると、寒さを防ぐことができます。
こちらは、室内に洗濯機がある場合でも活用できますので、ぜひ、試してみてはいかがでしょうか。
洗濯機をベランダに置いて使用するうえでの対策とは②
洗濯機をベランダなどの室外に置いて使用する場合の様々な対策法は、まだありますので、ご紹介します。
●汚れ・劣化対策
前述したように、洗濯機をベランダなどの室外に置いておくことにより、雨風によって汚れてしまったり、直接日光が当たるために、それらが原因となり洗濯機の劣化が進む心配があります。
そこで、洗濯機の汚れや劣化を防ぐために、洗濯機にカバーを付けることがおすすめです。
ホームセンターやショッピングサイトなどで購入が可能です。
洗濯機カバーは防水性があるため、雨風をしのぐことができ、砂ぼこりや直接日光の紫外線から洗濯機を守ることができます。
機能性を重視したものからデザイン性のあるものまで、様々な商品がありますので、一度探してみてはいかがでしょうか。
また、洗濯機専用のカバーではなくても、ピクニック用の防水シートなどでも代用することができます。
ベランダに洗濯機を置く前に!その他の対策
これまで、ベランダなどの室外に洗濯機を置いて使用する場合の様々な対策法をご紹介してきました。
最後に、これからベランダに洗濯機を置いて使用する物件に住む人は、洗濯機を置く前に次のようなことを確認しましょう。
●防水パンの有無
洗濯機をベランダに置く際に、防水パンがあるかどうかを知ることは重要なことです。
防水パンがない場合は、雨水を逃がすために使われている排水溝を使用することになります。
物件によっては、隣りの部屋と共同の排水溝を使用していることもありますので、トラブルを防ぐためにも、洗濯機を置く前に、物件のオーナーに洗濯機をベランダで使用する旨を伝えておきましょう。
●排水ホースの位置
先ほどのように、排水溝を排水口の代わりとして使用する場合は、洗濯機の排水ホースをできるだけ排水溝の近くに取り付けましょう。
現代の全自動洗濯機の場合は特に、排水の勢いが強いので、排水ホースが十分な長さでないと、ベランダが水浸しになる恐れもあります。
自分の洗濯機の排水が隣りのベランダまで流れてしまったら、トラブルにもなりかねませんので、十分に気をつけましょう。
ベランダの洗濯機も汚れや劣化を防ぎ大切に扱おう!
ここでは、ベランダに洗濯機を置いて使用する際に行なうと良いとされる対策をご紹介してきました。
外に置く洗濯機ですから、高価なものを選ぶ人は少ないと思いますが、それでも洗濯機は大きな買い物になります。
洗濯機を長く使用していくためには、ここでご紹介したような、汚れや劣化を防ぐための対策をすることをおすすめします。
そして、これから室外洗濯機置き場のある物件に住む人は、まずは事前に排水環境を確認しましょう。