寒い冬は窓からの冷気も冷たく、暖房をつけた部屋の中にいてもなかなか温まりませんよね。
そんなときは、窓に防寒対策をしてみましょう。
こちらでご紹介するのは、荷物などを梱包するときに使うプチプチを使った対策方法です。
ホームセンターなどでも販売されていますので、手軽に防寒対策ができますよ。
防寒対策のプチプチはどんなものでもいいの?
通称、プチプチといわれているシートの正式名称は、「気泡緩衝材」といいます。
そして、プチプチという名前は川上産業の登録商標です。
ほかの会社でも気泡緩衝材は作られており、例えば、エアーキャップとの名称にしているのは宇部フィルム。
ミナパックの名称にしている会社は酒井化学工業といったように、それぞれ独自の名称が存在しています。
そのなかでもプチプチとの名称が広まったのは、国内で初の気泡緩衝材を作った会社が川上産業であり、国内シェアナンバーワンという背景があるからです。
気泡緩衝材と呼ぶよりも、プチプチといったほうが、どこか親しみやすいですよね。
これからご紹介する気泡緩衝材を使った防寒対策では、プチプチといった名称でお話ししていきますが、気泡緩衝材であれば、製造販売会社はどこでも構いません。
粒状の空気が一面に施されているシートであれば、窓の防寒対策はできます。
部屋が寒くなるのは窓が原因?!
では、なぜプチプチが窓の防寒対策になるのでしょうか。
実は、家の中を暖房器具などで暖めても、窓からどんどん逃げてしまっている事実があるからです。
冬場では、なんと5~6割もの温かい空気が外に逃げています。
これでは、電気代や灯油代がもったいないですし、部屋を暖めるのに非効率というわけです。
そのため、窓に対策をしていきましょう。
プチプチには、空気の入った小さな袋が敷き詰められていますよね。
子どものころは、空気の入った袋を一つ一つ潰していくのが面白かったものです。
この空気の層を利用して、窓の防寒ができます。
プチプチで層ができることで二重窓のような効果が生まれ、部屋の中の温かい空気が逃げにくくなるのです。
また、日中は太陽の光を浴びることでプチプチ自体が温まり、保温効果も期待できます。
さっそくプチプチを窓に貼り付けていきましょう。
次項では、プチプチを窓に貼るときのポイントを交えて、ご紹介します。
プチプチを窓に貼り付けて防寒しよう
窓にプチプチを貼る前に、窓を綺麗に掃除しましょう。
ホコリや汚れが付いていると上手く貼れず、剥がれてしまったりするので、必ず拭き掃除をしてください。
また、プチプチを張り付けると、窓の開け閉めが困難になる場合もあります。
右か左か、どちらの窓を開けることが多いのかを考え、窓の開け閉めの邪魔にならないように計画しましょう。
プチプチですが、はじめから窓に貼り付ける防寒目的である商品もあります。
窓に貼り付ける用のものだと水で貼れたりと、簡単に貼ることができますよ。
まず、掃除した窓にプチプチを当て、窓のサイズに合わせて、ハサミ等でカットします。
ガラスの部分よりも少し長めにすることで、保温効果が高まりますよ。
水で貼れるプチプチの場合は霧吹き等で窓を濡らして、窓に付けて貼っていきます。
表面張力がはたらくので、ピタっと貼ることができますよ。
もしピタっと張ることができないとしたら、窓が汚れている可能性があります。
再度、窓を拭き掃除して、チャレンジしてみてください。
梱包用のプチプチはデコボコ面を窓に貼る
窓に貼る用のプチプチではなく、梱包用のプチプチを使っても、もちろん大丈夫です。
窓用に比べてかなりリーズナブルなので、試しやすいですよ。
また、ザラザラしたガラスやデコボコした窓には水で貼れるタイプのものは貼れないことが多いです。
そのようなときには、梱包用を使いましょう。
ただし、両面テープやガムテープで貼ってしまうと後々剥がすのが大変なので、貼って剥がせるテープなどを予め窓に貼っておくと良いでしょう。
その上から両面テープを使えば、剥がすときに手間取りません。
一点、梱包用のプチプチを貼るときに注意していただきたいことがあります。
断熱用のプチプチと違い、梱包用のプチプチは片面がデコボコしています。
張り付ける際には、デコボコしている面を窓に付けましょう。
防寒を目的とするためには、デコボコ面を窓に貼ることがポイントになります。
そして、結露しにくいように、できるだけ密着させて貼りましょう。
環境や状態にもよりますが、プチプチを窓に貼ることで結露防止にもつながります。
結露が出なくなればカビも発生しません。
防寒だけでなく、こうした効果も嬉しいですよね。
防寒だけじゃない!夏は保冷効果もあるプチプチ
窓の防寒のために貼ったプチプチですが、夏場でも有効に働きます。
その理由として、約70%ほど太陽の熱が窓から侵入しているからです。
プチプチを貼っただけで室内が涼しくなるということはありませんが、エアコンで涼しくした空間を保ちやすくなります。
プチプチを窓に貼り、エアコンを稼動させれば、室内の保冷効果を高めることができますよ。
また、防寒、保冷効果に加えて、プライバシー保護にも役立ちます。
プチプチを窓に貼ると曇りガラスのようになるので、外から室内が見えにくくなるからです。
窓からの光を全て遮断したくないというかたは、窓の下半分に貼りつけてみましょう。
防寒の意味で考えると、冷気は下に溜まりやすいため、下半分に貼り付けるだけでも効果的です。
上半分からは自然光が差し込むので、室内の明るさをキープすることもできます。
プチプチの剥がし方と処分方法
外気からの影響を受けやすい窓にプチプチを貼ると防寒効果が期待できるとお話ししてきましたが、長年貼りっぱなしだと劣化してきます。
プチプチの品質や貼っている場所、窓を開け閉めする頻度にもよって劣化具合は異なりますが、だいたい4年から10年が交換目安になるようです。
また、梱包用のプチプチをテープなどで貼り付けていると、テープのほうから劣化することもありますので、劣化具合をチェックするようにしてください。
なかには、長年直射日光に照らされ、剥がすことが困難になってしまうこともあります。
もしプチプチに付いていた糊が剥がれず、洗剤等でこすっても跡が残ってしまった場合は、窓用のスクレイパーを使って取っていきましょう。
スクレイパーは、ステンレスの刃が付いているので、取り扱いには十分注意してくださいね。
窓が乾いていると滑りにくいので、台所用の中性洗剤を水で薄めて、スプレーしてから剥がすといいでしょう。
窓を傷つけないように注意しながら、こそげ取っていきます。
プチプチの糊だけでなく、剥がれなかったテープなども気持ちよく取ることができますよ。
剥がしたプチプチの処分方法ですが、プラマークが記載されていることから、資源ごみで収集していることが多いです。
ただし、汚れが付着している場合は可燃ごみとして出すケースもありますので、お住まいの自治体や市役所、ホームページ等でご確認ください。
手軽に防寒対策
夏場は保冷効果、冬場は暖房効果を高めてくれるプチプチ。
一年を通して貼って置けるのが魅力的ですね。
また、省エネにもつながり、結露の防止にも役立ちます。
水で貼れる商品であれば、簡単に貼ることができますよ。
ただし、劣化もするため、交換時のタイミングを見逃さないようにしましょう。