窓から差し込む紫外線をカットしたり、外からの目隠し効果もあるとされる窓ガラスフィルム。
気にはなっていても、その効果や貼り方がわからないという人は多いでしょう。
そこで今回は、フィルムの種類や窓ガラスにフィルムを貼ったときに得られる効果、キレイに貼れる貼り方のコツをご紹介します。
窓からの紫外線をカットしてくれるフィルム
窓ガラスに貼るフィルムですが、フィルムの種類は数えきれないほどです。
そのなかから選ぶためには、フィルムの持つ特徴と効果を知っておく必要があります。
フィルムの貼り方の前に、窓ガラスフィルムの種類からみていきましょう。
●紫外線をカットしてくれるフィルム
外出先で紫外線対策を行っても、室内では気にしないという人も多いでしょう。
しかし、窓からは自然光と共に、紫外線も入ってきているのです。
窓から入ってきた紫外線は壁や床、家具などに当たって吸収するため、色あせや変色を起こしやすくなってしまいます。
また、紫外線を過剰に浴びることで、日焼けやシミ、そばかすといった影響も受けてしまうため、室内においても、紫外線対策が必要なのです。
対策方法として、紫外線遮光率の高いカーテンを取り付けることが望ましいですが、製品によっては明るさも遮ってしまいます。
そこでおすすめなのが、紫外線カットフィルムです。
窓に貼るだけで、外からの明るさを確保しながら、紫外線をカットできます。
ただし、網入りガラスには貼れません。
網入りガラスに貼ってしまうと窓ガラスの温度が上昇し、割れてしまう可能性があるからです。
断熱フィルムで室内温度を一定に!
紫外線と並んで人気なのが、断熱効果が期待できるフィルムです。
●断熱効果が期待できるフィルム
断熱材の入っていない窓ガラスは、外気温がダイレクトに伝わります。
そのため、夏場に冷房を付けても窓から温かい空気が室内に侵入してきてしまい、冬場は暖房などで温めた空気が窓から逃げてしまうのです。
できることなら、室内の温度を一定に保ちたいものですよね。
そこで、断熱効果が期待できる断熱フィルムのご紹介です。
貼り方こそ同じですが、断熱フィルムは季節別に販売されていますので、用途と性能を確認してみましょう。
夏用の断熱シートは直射日光を抑制して、紫外線を遮断する効果が期待できるため、冷房が効きやすくなります。
冷房が効きやすくなれば、電気代の節約にもつながります。
冬用の断熱シートは断熱効果を高めて、結露の発生を抑制する効果が期待できます。
結露を防げるとカビの繁殖を抑えられるので、一石二鳥です。
季節を問わずオールシーズン効果を得たいという場合は、夏用冬用の機能を兼ね備えたフィルムを選びましょう。
窓からの危険を減らすフィルム
窓ガラスは、季節や天候の影響を受けるだけではありません。
日本は地震が多く、その地震によって窓ガラスが割れる被害も出ていますから、二次災害が起こらない対策が求められています。
●飛散防止フィルム
そこで考えられたのは、窓ガラスの飛び散りを防ぐフィルムになります。
その名の通り、地震や強風で万が一窓ガラスが割れてしまってもガラスの飛び散りを防いでくれるため、大きな地震に備えて取り入れているご家庭も多いです。
貼り方も、ほかのフィルムと大差ありませんから、取り入れやすいです。
●防犯フィルム
空き巣被害は窓からの侵入が大半を占めているため、防犯性を高めるフィルムも販売されています。
ただし、本当に防犯性が高いといえるフィルムの厚さは、327~567ミクロンです。
この厚さは、先ほどご紹介した飛散防止フィルムの約5倍ともいわれており、ホームセンターなどにはほとんど置かれていないでしょう。
きちんとした防犯性を求めるのであれば、インターネットなどで防犯フィルムを扱う専門店を探すことをおすすめします。
フィルムの貼り方の前に!用意するものを揃えよう
どんな効果を得たいかを考えてから、効果のあるフィルムを選びましょう。
それでは、フィルムの貼り方を解説していきます。
上手に貼れるポイントも要チェックです。
まずは、フィルムを貼るために必要なものをホームセンターなどで購入し、用意しておきましょう。
【用意するもの】
・ビニールシート、または新聞紙
・石鹸水(水200ccに対して中性洗剤を2~3滴混ぜる)
・スプレー(霧吹き)
・雑巾
・ゴムべラ、またはスキージー
※薄いフィルムの場合はガラスの表面に傷が付かないようにゴムベラを使いましょう。
・用途に合った窓ガラスフィルム
・油性マジック
・ハサミ、カッター
必要なものが準備できたら、フィルムを貼る準備をします。
この準備が、上手に貼れるポイントです。
①フィルムを貼る窓の近くにカーテンや家具があれば、邪魔にならないところに移動させます。
ビニールシートや新聞紙を敷いて、汚れても大丈夫な状態にしておきましょう。
②石鹸水を霧吹きに入れて、窓ガラスに吹きかけます。
雑巾を使って、フィルムを貼る窓ガラスをきれいに掃除します。
上から下にゴムべラを滑らすと、窓ガラスについていた汚れが落ちますよ。
窓のまわりは、雑巾できれいに拭き取ります。
フィルムの綺麗な貼り方!サイズ計測がポイント
窓ガラスがキレイになったら、ガラスの寸法に合わせて用意したフィルムを切っていきましょう。
切り終えたら、窓ガラスを濡らす作業まで行います。
①窓ガラスにフィルムを押し当てて、ゴムパッキンの内側にマジックで印をつけておきます。
目印に沿って切っていくため、適当に印をつけてしまうと、サイズが合わなくなってしまうので注意してください。
②ハサミやカッターなどを使って、窓のサイズにフィルムを切っていきます。
ここでのポイントは、印よりも3~5mmほど小さめに切っていくことです。
③フィルムが切れたら、窓ガラスを濡らしていきます。
窓ガラスの掃除で使った石鹸水入りの霧吹きを使って、窓ガラス全体に吹きかけていきましょう。
キレイに貼るためのコツは、多めに吹きかけることです。
水滴になって垂れてしまってもいいので、躊躇なく吹きかけてください。
それでは、いよいよフィルムを窓ガラスに貼っていきます。
上手に貼れる、貼り方のコツをお伝えします。
窓フィルムの貼り方のコツ
下準備ができたら、いよいよフィルムを貼っていきましょう。
もしも可能であれば、2人で作業すると、スムーズに貼ることができます。
①フィルムの保護フィルムを少しずつ剥がします。
このとき、指紋がつかないように気を付けてください。
そして、剥がした面に石鹸水を吹きかけます。
後で空気や水を抜きやすくするために、たっぷりと吹きかけてください。
②窓ガラスの上部にフィルムを合わせて、フィルムをガラスに貼ります。
③ゴムべラをフィルムに当てて、上下左右に動かして空気と水を抜いていきましょう。
抜けた水は、雑巾で拭き取りましょう。
これにて、窓ガラスにフィルムが貼れました。
フィルムを貼ったあとは水が残っているため、触れずに24時間放置しましょう。
すると、窓ガラスに接着します。
こちらでご紹介したフィルムの貼り方は、一般的な方法です。
フィルムによっては貼り方が違う場合もありますので、必ず取り扱い説明書をご確認の上、作業しましょう。
簡単に貼れるフィルム
特別な技術や経験がなくても、窓ガラスにフィルムを貼ることができます。
貼るだけで紫外線をカットできたり、断熱効果が得られるのは、とても嬉しいですよね。
ただし、フィルムは経年劣化していきますので、ひび割れや破れが見られる場合は、キレイに剥がして新しいものに貼り替えましょう。
フィルムによっては剥がしにくいものもありますので、原状回復義務のある賃貸物件では、ご注意ください。