冬になると、何かにつけて部屋の寒さが気になってしまいますよね。
室内の空気が冷えてしまう大きな原因は、窓にあります。
実は窓がきちんと閉まっていたとしても、熱は関係なく逃げていってしまうのです。
そこでこの記事では、窓の防寒対策についてお伝えしていきます。
自分でDIYできる防寒の方法についてもお伝えしますので、対策をして冬の寒さを乗り越えましょう。
部屋の防寒対策をしよう!キーポイントは窓!
寒い季節になってくると、なかなか布団から出られなくなってしまいますよね。
部屋が冷え切っているだけで、何をするにしてもやる気が湧いてきません。
そこで、冬にも快適に過ごすために、部屋が冷えにくいよう防寒対策をしてみてはいかがでしょうか。
市販品を使った方法からDIYまで、様々な対策方法をお伝えしていきます。
その前に、室内が冷えてしまう主な原因は窓にあるということを押さえておきましょう。
ある調査によると、部屋の中から逃げてしまう熱のうち、およそ5割は窓周辺を経路として屋外へ出ていっているそうです。
したがって、窓の断熱を念入りに行えば部屋の冷えはかなり改善されると言えるでしょう。
そもそも窓は、家において最も壁が薄い場所だと言えます。
例えば、壁や天井にはしっかりとした厚みがあり、断熱材などで覆われています。
また、床は冷たくて熱が逃げているイメージがあるかもしれませんが、土の中は年中通して温度の変化が小さいため、熱が逃げ出す経路としてはそれほど大きいものではありません。
加えて窓には、熱を伝えやすいアルミ材が使われることがメジャーです。
このままでは熱の流出を抑えることはできないでしょう。
窓の防寒対策って何をすればいい?
続いて、窓の防寒対策とは具体的にどのようなことをすればいいのか、その内容をお伝えしていきます。
防寒対策の手段には様々なものがありますが、基本的には熱の流出を遮断することが大切です。
そして、熱の遮断方法として最も手軽なのは空気の層を上手に使うことです。
これは、業者に任せる場合でもDIYする場合でも変わらず大切なことですよ。
しかし、空気の層をうまく使うと聞いて、何を言っているかわからない方も多いと思います。
「空気が冷たいから寒く感じるのでは」と言われればそのとおりです。
しかしここで扱う空気の層とは、寒い外気と室内の空気の間に挟むことで熱が逃げ出さないようにする空気のクッションを指します。
実は空気そのものは熱を伝える能力が低いため、断熱材として働くのです。
一方で、空気も対流してしまえば容易に熱を伝える媒介となり、熱が逃げてしまいます。
そこで、空気を密閉し、対流しにくいようにすることが防寒対策のキーとなりますよ。
例として、保冷ボックスとしてよく発泡スチロールが使われますが、発泡スチロールはポリスチレンというプラスチックの中に空気を閉じ込めたもので、その体積の98%は空気なのです。
発泡スチロールのようにたくさんの空気を含んでいる素材を多孔質素材といいますが、多孔質素材が断熱のキーの一つとなります。
窓の防寒対策をしてみよう!ベストな方法は?
それでは最初に、正攻法の防寒対策をお伝えしていきます。
はじめにお伝えしましたが、窓は家の中で最も壁が薄い場所であり、熱が流出する原因の5割を占めています。
そこで、窓のサッシを交換しましょう。
一般的に使用されている窓のサッシはアルミ製で、窓ガラスも1枚しか入っていません。
これを高断熱仕様のものに交換すれば、室内の寒さは相当改善されることが期待できます。
高断熱仕様のサッシはアルミではなく樹脂でできています。
熱伝導率(物質中をどれくらい熱が伝わるかの度合い)を比較してみると、樹脂はアルミのおよそ1000分の1であり、ほとんど熱を通さないことがわかります。
これは生活の中でもわかることで、アルミ鍋の蓋が非常に熱くなっていても、樹脂製の取っ手はやけどせずにつかめますよね。
また、高断熱仕様のサッシには窓ガラスが2枚から3枚入っています。
こちらは前の項で説明したように空気の層が断熱材になることを利用していて、それぞれのガラスの間には空気がサンドイッチされています。
このことによって、1枚ガラスと比べると熱伝導率が2分の1から4分の1まで小さくなります。
ただし、サッシの交換には弱点があって、取り付けに伴う工事が必要になる可能性があります。
窓自体が高価な上に工事が必要となると出費がかさみますし、防寒対策したい部屋に窓が複数あればさらにその分値が張ります。
また、賃貸物件ではできない対策方法ですよね。
そこで次の項からは、DIYで行える防寒対策についてお伝えしていきます。
アルミのサッシは熱の逃げ道!テープで防寒DIY!
ここからは、お値打ち価格でDIYできる窓の防寒対策をお伝えしていきます。
室内の熱が逃げる主な経路として、窓周辺が挙げられました。
そして、窓から逃げる熱の6割はガラス面から出ていきますが、あとの4割はアルミサッシを通じて逃げていきます。
したがって、アルミサッシのアルミ枠を通じて逃げる熱は無視できません。
そこで、サッシ自体の交換と比べると効果はそれほどではありませんが、断熱テープを貼るDIYで防寒対策をしましょう。
アルミサッシの断熱テープはスポンジ状のシートで、インターネット通販やホームセンターなどで購入できます。
お住まいのサッシの幅を調べて、ちょうどいい幅のものを購入してください。
購入した断熱テープは裏面が粘着テープになっていますので、そのままサッシに貼り付けましょう。
サッシの金属部分全体に貼り付けるのがベストですが、特に効果が高いのは窓の下側とサッシを窓枠に固定しているフレーム部分です。
お手軽ながらも効果が期待できるでしょう。
お手軽DIYで防寒対策!窓からの冷えを防ごう!
続いてご紹介するお手軽な防寒DIYは、窓辺に断熱ボードを設置する方法です。
断熱ボードとは、さきほどご紹介したような多孔質素材で作られたついたてで、窓とカーテンの間の床に設置します。
すると、カーテンの足元の隙間が埋まりますから、窓周辺の冷えた空気が対流して室内に流れ出すことを抑制することができます。
また、窓辺の空気が対流しないということは、窓とカーテンの間の空気をそのまま断熱層として利用することもできます。
蓋を開ければ大したことがないように感じるアイテムですが、意外と室内の防寒に効きます。
効果をより高めるために、カーテンを断熱仕様のものにするのもおすすめですよ。
この時、カーテンの上部と両サイドもなるべく壁に密着させることが重要です。
防寒に二重窓をDIYしてしまおう!
最後にお伝えする防寒DIYは、自分で二重窓を作ってしまうという方法です。
既成品の二重窓や三重窓は高価ですし工事が必要になってしまう場合もありますが、DIYならば安価で家にマッチした窓が作れますよ。
使う材料は中空ポリカと、それをはめ込むレール、両面テープです。
もし掃出し窓のような大きい窓を二重化する場合には、コの字のアルミレールを補強材に使いましょう。
中空ポリカとは、ダンボールのように2枚の板が貼り合わされて中空になっているポリカーボネートの板で、空気の層を持つことから断熱効果が期待できます。
また、ガラスよりも安価で丈夫なので、DIYに最適と言えるでしょう。
材料が揃えばDIY自体は簡単で、窓枠に両面テープでレールを取り付けて、窓のサイズにカットした中空ポリカをはめ込むだけです。
このDIY作例で、冬の室温が2℃上昇したという声も聞かれました。
ぜひお試しください。
窓の防寒対策で厳しい冬の寒さを乗り切ろう!
この記事では、部屋が冷えてしまう主な原因となる窓への防寒対策をお伝えしてきました。
寒さに対しては、サッシを樹脂製三重窓に交換することがベストですが、費用面がネックになる場合にはDIYに挑戦してみましょう。
様々な工夫をすれば、今よりも暖かい部屋で過ごせるようになると思います。