住まいのなかで、部屋を広く使うためにも、すぐに使わないものを入れておく収納スペースというのは必要なものです。
二階建て以上の住宅を建てる予定のある方や、現在住んでいる方は、階段下の納戸やスペースをうまく活用したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、階段下の納戸を有効活用するための収納術や意外な利用方法をご紹介していきます。
ぜひ、快適な生活を送るための参考になさってください。
階段下の納戸や空きスペースは住宅によって異なる
それぞれの住宅によって、家のなかの階段の位置や形状は違うものです。
階段の設置場所や形として考えられるのは、次のようなものです。
●玄関に入ってすぐのところ
一般的に、二階以上ある住宅の造りとしては、玄関を入るとすぐに階段と廊下があることが多いでしょう。
廊下に階段があるような造りの場合には、階段の斜めになっている部分の下に扉つきの納戸が設置されていることが多くなっています。
●リビングのなか
近年の新築住宅などでは、リビングのなかに階段を設置する形も見られます。
リビングに階段があれば、子どもが帰宅したら必然的に顔を合わせることになるので、コミュニケーションが取りやすいというメリットが生まれます。
また、リビングに階段がある場合、階段下に扉つきの納戸があることもありますが、納戸という形ではなく、空きスペースになっていることもあります。
階段下が空きスペースになっているようなスケルトンタイプの階段は、部屋のなかを開放的に見せ、広く感じることができます。
これらのように、階段のある場所はそれぞれの住宅で違います。
ここでは、階段下の納戸を有効活用することができるような収納術をご紹介していきます。
階段下の納戸を使った収納術!必要な準備は?
階段下の納戸を有効活用するために、はじめに、納戸の寸法をメジャーを使って測りましょう。
それぞれの住宅により、納戸の奥行きや横幅、高さなどのサイズが違います。
横幅は広くあっても奥行きがないものや、奥行きはあっても高さが低いなど、納戸の寸法によって収納できるものが分かってくるでしょう。
奥行きがあまりないと、大きなものを入れることは難しいですし、奥行きがあるからと言って、奥までぎっしりとものをつめてしまっては、必要なときに取り出しにくくなってしまいます。
まずは、納戸のサイズを把握し、どのようなものを入れるか、使用目的をはっきりと決めるとよいでしょう。
そして、入れるものが決まったら、それらを全部入れるのではなく、整理することも必要です。
次章では、収納術の一つとして、収納するものの整理の仕方をお話しします。
階段下の納戸収納術を取り入れる前に!入れるものの整理を
先述したように、階段下の納戸のサイズを測り、どのくらいのものが入るかが分かったら、何を入れるかを決めましょう。
入れるものが決まったら、それらを区分けします。
まず、そのなかでも、ここ数年使っていないものがあるとしたら、それが今後必要になるのかを見極めていきます。
もし、もう使わないだろうというものがあれば、処分をすることも考えましょう。
すっきりとした収納をするためには、捨てる選択肢も必要になります。
次に、納戸に収納しようと思っているものを使用頻度別に分けていきましょう。
使用頻度を考えて分けることにより、奥行きのある納戸の場合は、よく使うものを手前に、時々使うものは奥側に置くなど、収納する位置を決めやすくなります。
また収納後は、「使用したら元の位置へ戻す」ことを徹底しないと、整った納戸を維持できなくなりますので、ご家族でそのルールを徹底することをおすすめします。
次に、納戸の収納術でおすすめのアイテムをご紹介します。
納戸への収納術として活躍するアイテムとは?
階段下の納戸へ入れるものが決まり、その区分けもできたら、早速納戸へ収納していきます。
ただ、棚も何もない納戸の床にそのままものを置いていくのでは、デッドスペースが生まれて、空間を有効活用することができません。
そこで、納戸の高さも有効活用するための収納術としておすすめのアイテムがあります。
ご存知の方も多いかもしれませんが、「突っ張り棒」です。
100円ショップやホームセンターなどで販売されていますので、手軽に購入できます。
突っ張り棒には、伸ばすことが可能なサイズが決まっていますので、購入する際には、納戸で突っ張り棒を使用する箇所のサイズを忘れずに測っていきましょう。
この突っ張り棒を張ることにより、上段を棚として使用することができます。
また、下の空いたスペースには、キャスターつきのワゴンや収納ケースを使用してみましょう。
階段下の納戸には、奥行きはあっても高さが低い場合が多いため、なかに入って必要なものを取ることが難しい場合もあります。
そのようなときに、キャスターがついているワゴンなどであれば、引き出すことにより、簡単に取ることができます。
階段下の納戸スペースの活用!様々な使い方
これまで、階段下の納戸を活用するための収納術をご紹介してきました。
廊下にある階段下の納戸に収納するものと言えば、日用品や掃除用具などが一般的ではないでしょうか。
しかし、活用の仕方には様々なものがあり、意外な使い方をしている方もいらっしゃいます。
どのような使い方があるかというと、次のようなものがあります。
●クローゼットの代用
納戸の高さに合ったハンガーラックや、先ほどご紹介した突っ張り棒などを利用して、洋服をかけて収納するという方法もあります。
●子どものおもちゃ入れや遊びスペース
納戸のスペースの位置や広さにもよりますが、子どもが遊ぶ場所として階段下のスペースを利用している場合もあります。
階段がリビングにある住宅の場合は、目の届く場所で子どもを遊ばせることができるので、安心でしょう。
●ペットの寝場所やトイレ
リビングのなかに階段があるなら、その下の空きスペースを犬などのペットの固定スペースとして利用してもよいでしょう。
階段が廊下にある住宅でしたら、ペットのトイレスペースにすれば、リビングから離すことができ、来客者からも目が届きにくくなります。
階段下の納戸収納で注意しておきたいこと
これまで、二階建て以上の住宅にある、階段下の納戸の収納術をご紹介してきました。
そこには、日用品や掃除用具を入れるだけではなく、その他の利用法もあることをお話ししましたが、様々な利用の仕方をするうえで、気をつけたほうがよいことがあります。
●カビの対策
階段下の納戸というのは、部屋とは違い、風通しが悪いことが多くなっています。
そのため、湿気が多く、カビが発生する可能性も高くなります。
もし、納戸に洋服や靴などを収納する場合は、特に湿気に気をつけることが必要です。
対策方法としては、除湿剤を入れる・定期的に換気をする・扇風機などで風の流れをつくることなどがあります。
●明かりがない
納戸は居室と認められない空間であるため、基本的にはなかに照明はありません。
そのため、ものを取り出す際に見えにくいことがあります。
そこで、電池式のLEDライトなどを取りつけることをおすすめします。
ホームセンターなどでは、安価なものから様々な製品が販売されていますので、探してみてはいかがでしょうか。
納戸の利用目的を最初に決めてスペースの有効活用を!
納戸を有効活用するための様々な方法をご紹介してきました。
これから家を建てる方は、建築段階から階段下の納戸の利用目的を決めておくのもよいでしょう。
すでに居住している方は、まずは納戸のスペースを測り、入れるものを決めて、整理と区分けから始めてみましょう。
ご自分の住まいの納戸の広さによって、様々な利用方法を試して暮らしを楽しんでください。