現代の日本は未婚増加や高齢化が進み、一軒家での一人暮らしも珍しくなくなってきました。
一軒家で一人暮らしとなると、心配になるのが防犯面です。
特に高齢者の一人暮らしは不安に感じますよね。
実は、一軒家はマンションなどの集合住宅と比較して空き巣の被害が多いという調査結果があります。
侵入窃盗の約4割は一軒家で起こっているというのです。
なぜ一軒家が狙われるのでしょう。
一軒家は空き巣に入られやすい?!
一軒家がマンションなどの集合住宅よりも空き巣に狙われやすい理由はいくつかあります。
一軒家は集合住宅よりも窓が多いです。
窓が多いということは、侵入口が多いということです。
一人暮らしであれば、どこか1ヶ所くらい施錠を忘れてしまうことがあるかもしれません。
また、築年数が経っているような古い一軒家は今ほど防犯対策がなされていません。
現在では常識になっているワンドアツーロックも、昔の一軒家には付いていませんよね。
また、窓ガラスも防犯ガラスではない普通のガラスであることがほとんどです。
ほかにも、庭に生垣や木が生い茂っていると見通しが悪く侵入しやすいと思われてしまいます。
また、塀やバルコニーなどが登りやすい形状になっているのも侵入されてしまう可能性があります。
2階の窓の施錠が甘くなっていませんか。
このような点が、一軒家の方が空き巣に狙われやすい理由となっているようです。
一軒家は窓=侵入口が多い!防犯は窓から
では、どのような防犯対策をすれば一軒家でも空き巣に狙われにくくなるのでしょうか。
まず第一に防犯対策をするべきなのは、「窓」です。
空き巣の侵入口は、窓が半数以上を占めるといわれています。
そして、その窓からの侵入手段はなんと「無施錠の窓からの侵入」です。
空き巣というと、「ピッキング」や「窓を割る」などの手段が多そうに感じますが、実際には「カギが開いている窓」から侵入しているのです。
一人暮らしであれば、窓の施錠に行き届かないこともあるかもしれません。
2階の窓が開けっ放しになっている一軒家をときおり見かけることもありますよね。
また、格子が付いているお風呂の窓を開けっ放しにしている人もいるでしょう。
この窓の格子は、ドライバーが1本あれば簡単に外すことができるものです。
窓を開けっ放しにしています、と空き巣に向かって公言しているようなものなのです。
お風呂の窓は道路から見えないところに設置されていることが多く、侵入しやすい窓ともいえます。
空き巣は、侵入に5分以上かかるとあきらめる傾向にあるといわれています。
侵入に5分かかる窓にすることが防犯対策の第一歩です。
一人暮らしだと忘れちゃうことも…窓の施錠はしっかり!
日頃からできる防犯対策としては、とにかく施錠することが大切になってきます。
短時間の外出やゴミ出しなど、ついつい窓や玄関にカギをかけずに出かけてしまいますよね。
コンビニなどへの短時間の買い物といっても10分はかかるはずです。
また、ゴミ出しでも近所の人とのおしゃべりが盛り上がってしまうことがあるかもしれません。
プロの空き巣は数分で仕事を終えるといわれています。
どんなに短時間の外出であってもしっかりと施錠する習慣をつけることが大切です。
意外な落とし穴で、家の外回りの掃除をしているときなど、家の中ががら空きになってるということがあります。
一軒家の一人暮らしであればなおさら施錠に気を遣う必要があります。
そして、無施錠の窓からの侵入の次に多いのが、ガラス破りです。
窓自体を防犯ガラスに交換するのが効果的ですが、大きな費用がかかってしまうのがネックです。
そのため、手軽にできる防犯対策として防犯フィルムがおすすめです。
ホームセンターなどで比較的安価で手に入れることができますし、貼り付けるだけなので簡単です。
補助錠を付けるのも効果が期待できます。
古い一軒家は要注意!カギの交換も防犯対策に効果的
窓のほかにも玄関も空き巣の侵入口として多いです。
ピッキングやドリルで穴を開ける方法などがありますが、ワンドアツーロックにすることがまずは防犯対策として有効と考えられます。
また、カギ自体を交換するのもおすすめです。
以前は主流だったディスクシリンダーキーはピッキングされやすく、防犯性があまり高くありません。
古い一軒家ですと、まだこのタイプのカギが付いているかもしれません。
現在はディンプルキーというピッキングされにくいカギが主流になっています。
鍵穴にさし込む部分にいくつかの窪みがあり、構造が複雑でコピーもされにくく防犯性が高いです。
カギ自体の交換は簡単にできますので、すぐにできる防犯対策として有効です。
さらに簡単な防犯対策として、玄関の内側のカギつまみを回されないようにカバーをかけるという方法もあります。
これだけでも防犯としてだいぶ違うはずです。
いくつかの防犯対策を重ねて行うことで、一軒家の一人暮らしでも防犯効果が高まっていきます。
一人暮らしが不安な人はホームセキュリティもひとつの手
家の中に人の気配がある家は、空き巣が入りにくいといわれています。
それを考えると、一軒家の一人暮らしはやはり不利ですよね。
ほかにも一軒家の一人暮らしででできる防犯対策として、「センサーライトを設置する」「防犯砂利を敷く」「猛犬注意のステッカーを貼る」「色々な世代の靴を玄関に置いておく」などがあります。
しかし、それでも一人暮らしは不安に感じるものです。
そのような場合、ホームセキュリティを使うというのもひとつの手です。
近年ではホームセキュリティが一般的になり、比較的安価なプランも登場しています。
センサーの設置により侵入者をいち早く発見できますし、ホームセキュリティのマークが貼ってあるだけで空き巣のターゲットから外されることもあるようです。
お金はかかってしまいますが、安心が手に入るのであれば安いものと考えることもできます。
一人暮らし用のプランや高齢者用のプランがラインナップされているセキュリティ会社もあるようですので、興味があるようでしたら一度相談してみてください。
一人暮らしでも大切なのは近所付き合い!地域全体の防犯性を高める
一軒家での一人暮らしでするべき防犯対策についてお話ししてきました。
最後に、一人暮らしにとって大切な防犯対策をご紹介します。
それは、「近所付き合い」です。
基本的なことかもしれませんが、空き巣は人の目を嫌います。
そして、近所付き合いや近所同士の声掛けをするような地域は空き巣が入りにくいといわれています。
空き巣が侵入する家を物色しているとき、近所の人が見ていたり声をかけられたりすると、警戒して空き巣に入るのをやめることがあります。
コミュニティがしっかりしている地域は知らない人が入りにくいのです。
防犯ボランティアや防火ボランティアなど、地域の人が見まわってくれていると、それが大きな防犯対策になります。
近所付き合いというと大変そうに感じるかもしれませんが、住んでいる地域全体の防犯性を高めることができますので、ぜひ近所付き合いは大切にしておきましょう。
空き巣が入りにくい一軒家を目指す
空き巣対策で大切なのは、空き巣に「入りにくそう」と思わせることです。
そして、「5分」侵入を食い止められれば被害を最小限にできる可能性が高まります。
空き巣に入られてから防犯対策をしておけばよかった、と後悔しても遅いのです。
一軒家の一人暮らしであれば、注意に注意を重ねて対策をしておくことをおすすめします。
不安な人はホームセキュリティの導入も検討しましょう。