アパートに住んでいる方にとって、いつ洗濯するかは、意外と重要なテーマではないでしょうか。
洗濯は、生活していくために必要な家事のひとつですが、その音や振動で他の入居者とトラブルになるのは、避けたいですよね。
特に、夜しか洗濯できない場合、洗濯機を回しても大丈夫な時間は、何時までなのでしょうか?
また、洗濯の際の音を抑える工夫についても、併せてお伝えします。
アパートなどでは音のトラブルが後を絶たない!
アパートなどの集合住宅では、音や振動のトラブルが後を絶ちません。
それはなぜでしょうか?
1、振動や音が響きやすい構造
木造のアパートでは、やはり音が響きやすいです。
また、鉄筋コンクリート構造も、木造より防音性は高いですが、壁に防音素材が使われているわけではないので、夜に音を出せば響きます。
2、生活スタイルの変化
現在でも、以下のように考える人は多いのではないでしょうか。
・夜は寝る時間だから、普通は静かにするはず
・音や振動が出るようなこと(掃除や洗濯など)は、周りの迷惑にならない時間にするはず
しかし、生活の仕方や働き方が多様化しているため、夜しか洗濯機を回せない人もいます。
3、「住んでもらえればいい」という大家が多い
大家さんにとっては、一人でも多くの人に長く住んでもらい、毎月きちんと家賃収入を得ることが重要です。
そうなると、入居希望者になるべく選んでもらいたいので、細かく決まりごとを作りたがりません。
ですが、音に対する明確なルールがないと、音のトラブルは減りません。
夜しか洗濯機を回せない人が増えた理由は?
先ほどもお伝えしたように、現在では、夜、家に帰ってきたタイミングでしか洗濯機を回せない人もいます。
アパートなどの賃貸住宅に住む人の中でも、仕事を終えて部屋に帰ると夜という人は多いでしょう。
ではなぜ、そうした人が増えたのか、その背景を探ってみましょう。
夜に洗濯するしかない人が増えているのは、以下のような理由からです。
・一人暮らしの人が増えた
・長時間労働のため、家にいない時間が長い
・共働きのため、家事は夜にまとめてする
以前は、一人暮らしの人は少なく、仮に一人暮らしでも、休日の昼間に洗濯できていました。
しかし、現在では、一人暮らしの上に早朝仕事に向かうと夜まで帰れず、休みもなかなか取れないということが多々あります。
これでは、夜に洗濯するしかありません。
また、女性のライフスタイルが変わったことも、理由のひとつでしょう。
以前は、結婚すると専業主婦になることが多く、家事は昼間に済ませていました。
ですが、現在は、既婚女性も働くことが求められるので、以前のようにはできません。
朝に洗濯機を回す時間がないので、夜に洗濯機を回すことになり、トラブルを招くことになっているのです。
夜にアパートで洗濯機を回すと、どのくらいうるさい?
ご存知の通り、洗濯機は音の出やすい家電です。
そのため、アパートなどでは、洗濯機の音がよく問題になります。
ですが、どのくらいの音が「騒音」になるのでしょうか。
それには、基準となる値があるので、ご紹介しましょう。
一般的に、個人が出す音が、「昼間:55デシベル以下」「夜間:45デシベル以下」なら、普通の生活に支障をきたさないとされています。
そのため、これが「人の生活環境や健康を守るために維持されるべき基準」ということになります。
もちろん、基準値以下でも、人によってはうるさいと感じることはあるでしょう。
ですが、通常は、この数値以下の音であれば、トラブルにはならないでしょう。
しかし、この基準値以上の音になると、普通に生活するうえで支障が出てきます。
洗濯機を回した際の騒音レベルは、64~72デジベルが多いです。
これは、周りの人にとっては、かなりの騒音ということになります。
自分では、「少しだけだし大丈夫だろう」「夜しかできないのだから仕方ない」と思っての行動だとしても、周りの人にとっては、迷惑でしかないのです。
夜しか洗濯機を回せない事情もありますが、だからといって、夜に音を出しても良いということにはなりません。
夜に洗濯機を回すと音が、とてもうるさいのだと、覚えておきましょう。
アパートでは夜何時までなら洗濯機を回せる?
生活スタイルや働き方の変化によって、夜に回すしかない場合、アパートでは、夜何時までなら洗濯機を回して良いのでしょうか。
あるアンケートによると、多くの人が「常識の範囲内」と考える時間は、「21時まで」のようです。
21時までは、活動時間と考える人が多いのでしょう。
そのため、21時以降に洗濯機を回すと、「みんなが寝るこんな時間に音を出すのは非常識だ」と捉えられ、周囲とトラブルになりがちです。
また、近年では、種類によって、夜に洗濯しても音がしないと謳っている洗濯機もあります。
しかし、そういったものを使っても、木造アパートでは、やはり響きます。
ですから、アパートでの夜の洗濯は、遅くても21時までには終わらせるようにしましょう。
もし、それ以降になってしまうようなら、次の日にしましょう。
アパートの決まりで何時までと決まっている場合は、それに従い、他の方の迷惑にならないようにするのがマナーです。
また、コインランドリーが近くにあるなら、そういったものを活用するのも、ひとつの方法ではないでしょうか。
夜のアパートで洗濯機を回すなら振動対策を!
先ほど、夜しか洗濯できないのであれば、コインランドリーを使う方法もあると、お伝えしました。
ですが、コインランドリーが遠かったり、車がなかったり、お金をかけたくないという人もいますよね。
また、仕事で疲れていると、洗濯物を持って、コインランドリーまで行く気力もないでしょう。
しかし、洗濯ができないと、着る服がなくなるばかりでなく、部屋も汚くなってしまいます。
では、アパートの部屋で洗濯したいけれど、どうしても夜しか洗濯機を回せない人は、どうすればよいのでしょうか。
その場合は、まず、洗濯機から出る振動を小さくする対策をしましょう。
洗濯機を回すときに出る音だけでなく、すすいだり、脱水する際の振動も騒音です。
あらかじめ、その対策をしておけば、多少なりとも、振動やそれに伴う音を減らすことができます。
<振動を防ぐ対策>
・洗濯機を水平に置く
ホームセンターで売られている水平器で確認し、水平でなければ、購入したお店の人に頼んで、水平になるように設置し直してもらいます。
・防音ゴムを置く
ホームセンターなどにある防音ゴム(あるいは防音マット)を洗濯機の下に置くだけでも、洗濯機が防水パンに与える振動を減らせるのでおすすめです。
夜の洗濯では洗濯物の入れ方にも気を配ろう!
先ほどは、洗濯機を水平に設置し、防音ゴムを付けることで、振動を減らせるとお伝えしました。
ここでは、洗濯機を回す際の音を減らす方法をお伝えします。
<洗濯・すすぎ・脱水の音を防ぐ対策>
1、衣類の入れ方に気を付ける
洗濯機に衣類を入れる際は、衣類が片寄らないように均一に入れ、詰め込み過ぎないようにしましょう。
また、厚手の衣類や、防水加工のしてあるものは音が出やすくなるので、なるべく夜は洗わないようにしたほうが良いでしょう。
2、洗濯ネットは正しく使う
洗濯ネットは、洗濯機の種類によって、使える大きさが変わります。
小さな洗濯機で大きなネットを使うと、振動や音が大きくなります。
また、洗濯ネットひとつだけで回すと、片寄って音が大きくなるのでやめましょう。
3、洗濯中に大きな音がしたら、一旦止める
振動や音が大きいのは、洗濯機の中で衣類が片寄ってしまっているせいです。
ですから、一度洗濯機を止めて、衣類を均等にしてから再開しましょう。
アパートで夜に洗濯する場合には、こうしたことに気を配り、トラブルを防ぎましょう。
夜の洗濯は騒音対策をして21時までに!
生活スタイルの変化で、夜しか洗濯ができない人も増えています。
ですが、アパートで洗濯機を回せるのは、夜21時までというのが一般的なようです。
また、21時前であっても、夜に洗濯する場合には、ご紹介したような対策をしておくのがおすすめです。
他の入居者とのトラブルを避け、快適に生活できるようにしましょう。