アパートに住んでいるとドアが開かなくなったり、ドアが軋んだり、ドアに何かをぶつけて傷つけてしまったり色々あると思います。
そんなとき、管理会社やオーナーに連絡して業者に来てもらうとお金がかかってしまうこともあるでしょう。
簡単に修理できるのであれば、自分で修理したいという方に向けてドアの修理方法をご紹介します。
アパートのドアの修理の前に
アパートのドアを壊してしまったり、傷つけてしまったり、あるいは見つけてしまったりしたときは退去時に修理費用を取られてしまうのではないだろうかと焦ってしまいまう方もいらっしゃると思います。
しかし、それはあなた自身がつけた傷でしょうか。
もしかしたら、前の住人や修繕中に職人がつけた傷かもしれません。
これはドアに限ったことではないのですが、入居したときに部屋を満遍なく見て、傷や壊れたところがないか見ておくことが大切です。
そして見つけたときには写真を撮っておきましょう。
立ち合いの時だけではなく入居した後からでも構いませんので、管理会社やオーナーに「この部分が最初から壊れていたのですが」と伝えておくと良いでしょう。
なぜなら、放っておくと、退去のときに「壊れていた」「壊れていなかった」の押し問答になることもあるからです。
そのため、発見した時点で伝えておくようにしましょう。
また、管理会社によっては入居時チェックシートのようなものを渡されます。
このシートに管理会社のほうでチェックした内容が書かれていますが、中にはチェック漏れしていることがありますのでこの場合もしっかり確認しておきましょう。
アパートのドアの軋みや引き戸外れの修理方法
ドアの軋みや引き戸の外れは簡単に直すことができます。
まず、一般的なアパートのドアの軋みの原因の多くは、丁番の油切れです。
これによって「ギーギー」と、金属と金属が擦れ合っている音が聞こえてくるのです。
そのため、ドアが軋んでいる場合には市販の潤滑オイルスプレーを吹きかけてみましょう。
少量ずつ吹きかけながらドアを開け閉めし、オイルがなじませられれば、軋む音も聞こえなくなってくるでしょう。
しかし、もしこれで直らなかったときはドア枠に扉が擦っていることが多いです。
この場合には丁番の調整をしてみてください。
基本的にアパートのドアは、上下左右前後に動くようになっていますので、枠に当たらないようにずらすことができます。
丁番は、プラスドライバーで調整することが可能です。
耳をすませてドアを何度も開け閉めし、どこから音がするのか聞いてみてください。
そして、ドアが枠に擦っている場合は、丁番を調整し当たらないようにずらしてみましょう。
ドアが枠に当たったまま使用し続けてしまうと、ドアなどの傷や破損の原因となってしまいますので、早めに修理するようにしましょう。
つぎに、引き戸が外れてしまった場合ですが、こちらは引き戸の下の戸車やレールのごみのつまりが原因のことが多いです。
この場合、戸車やレールのごみを除去したら直りますが、直らない場合長年使用による戸車の減りが原因の可能性があります。
この場合戸車の交換が必要になってきますので、アパートの管理会社やオーナーに連絡をし、直してもらいましょう。
アパートのドアが閉まらない場合の修理方法
ドアが閉まらなくなった場合も、先ほど同様、丁番調整で直していきます。
先ほどのドアの軋み音で触れた、枠にドアが擦っている現象がより進んでしまうと、ドアが枠に当たり閉まらなくなってしまいます。
その状態で無理やり開閉してしまうと、ドアが破損したり傷ついたりしてしまいますので、丁番で当たらないように調整してから開閉するようにしましょう。
特に開け閉めが多いトイレやリビングへの扉が丁番関係のトラブルが出やすいです。
しかし稀に、何度丁番を調整してもどこか擦ってしまったり、扉と枠の間に隙間ができたりします。
この場合は建物が歪んでいたり、枠の取り付けが悪かったり、ドアが反ってしまったり等が原因ですので、アパートの管理会社やオーナーに連絡することが第一です。
自分の過失が原因でない場合は、オーナー負担で修理してくれることが多いですから、まずは相談してみてください。
アパートのドアの傷の補修方法
次にアパートのドアの傷です。
よくお子様がおもちゃなどをドアにぶつけてしまい、ドアに小さな傷ができてしまうこともありますよね。
ドアの傷の修理は、ドアの材質にもよりますが、2ミリから3ミリくらいでしたら自分でも補修可能です。
補修は、市販で売っている床補修用のクレヨンのようなもので行います。
大体近い色やよく使う色がセットで売っているので問題ないと思いますが、一本単位で売っている場合、補修したい部分の色に近い色何色か買っておくことをお勧めします。
一色だけ買っても補修してみても、色が合わないことがとても多いです。
例えば全体的に茶色でも木目などが入っていると色が濃いところや薄いところがとても差があります。
3色ほどあれば混ぜたりして色を微調整できます。
そして補修方法ですが、傷ついた部分のささくれのような部分をカッターで取り除き、補修材(クレヨン)をプラスチックのスクレーパーに取り、必要であればほかのクレヨンを取り練りながら色を調整し、充填します。
その後プラスチックのスクレーパーで平らにして補修完了です。
ちなみにカッターでささくれを取った後、補修材を充填する前に、穴(補修箇所)の縁をカッターの腹で押して穴の中に押し込むようにすると、完成したとき、補修箇所とドアの境界がわかりにくくなりより補修跡が目立たなくなります。
しかし、アパートのドアの材質がプラスチックのような場合は、修理が難しいです。
専門のリペア業者に依頼するとそのあとにつや消しスプレーでドアと補修部分の艶を合わせたりしますが、素人がそれをすると逆に広範囲で色が変わってしまったりするので避けた方が良いと思います。
ちなみにリペア業者に依頼すると業者によりますが、費用は1万円以上はすると思います。
アパートのドアの穴あきやひびへの対処法
アパートのドアの穴あき、大きなひびに関してですが、こちらもよく見る光景です。
酔っぱらってドアを蹴って穴をあけてしまったり、大きなひびが入ってしまったりすることもあるでしょう。
しかし、これらの場合、自分できれいにできる修理方法はありません。
ドア自体を交換することになることが多いです。
そのため、まず破損させてしまったら、アパートの管理会社やオーナーに連絡します。
アパートは借りて住んでいるものですので、備え付けのものを壊してしまったらもちろん自腹で修理します。
ドアのグレードと施工業者にもよりますが、ドア交換に必要な費用は6万前後といえるでしょう。
ガラスなどが入ったドアの場合は、もう少し高くなることが考えられます。
もしかしたら、加入している火災保険などで対応できる場合もありますので、保険会社にも電話し確認してみると良いでしょう。
アパートに備え付けのものを壊してしまったら?
先ほどもお伝えしたとおり、アパートは借り物です。
ドアに限らず、基本的に備え付けのものを壊してしまったら、管理会社やオーナーに連絡するのが義務です。
賃貸では、普通に生活してできるような傷や消耗等は請求しないことがルールですが、これはとても曖昧です。
どのレベルを補修必要な傷とし、どこから交換が必要なのかは見方によって変わってきます。
借主は原状回復の義務がありますので、管理会社に細かくどこまで借主が負担するのかを、事前に確認しておくことが大切です。
ちなみに国土交通省のガイドラインでは、「原状回復は借りたときの状態に戻さなければならないわけではない」としており、経年劣化や通常の使用でできる傷などは賃料に含まれているという判断です。
借主はアパートを、注意を払って管理しなければならないという善管注意義務というものを負っています。
例えば換気不足でカビがついてしまった等はきっちり管理していなかったということで、原状回復のため退去時に修理費用を請求される可能性があります。
そうならないためにも、退去の立ち合いや事前の確認は必ずするようにしましょう。
アパートのドアが壊れないようにするために
以上、アパートのドアの修理などについてご紹介しました。
住んでいると毎日必ず触れるドアなだけにいろいろ不具合が出てきてしまいます。
わざわざ業者を呼ぶようなことではない内容であれば、自分で直してしまうとお金をかけずに済みます。
さらにドアの傷の補修ができれば、床の傷や棚の傷等にも応用できますので、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。