土地の境界確定の重要性とそれに伴う費用について

今、ご自身がお住まいになっている建物が建っている土地について、隣接地との境界がどこかご存知ですか?

「あまり意識したことがない。でも、土地の境界なんてよく分からなくても何年間も問題なく生活しているよ!」という方が多いかもしれませんね。

もし土地の境界が不明瞭だった場合に、どのような問題があるのでしょうか。

こちらでは、土地の境界を明確にする重要性とそれにかかる費用がどれくらいかについてご説明します。

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境界を明確にする重要性

現在、あなたがお住まい(所有)の土地に境界標はあるでしょうか?

境界標とは、隣地との境界点を示す金属・石・コンクリート等に矢印や十文字を刻んだものです。

意識して町を歩いていると、家と道路の境界・家と家の境界と思われる所に設置されていることに気づきます。

新しく宅地開発・分譲された土地には境界標が設置されている事がほとんどですが、古くからの住宅地ですと、境界標がなく境界が曖昧な土地も少なくありません。

境界を確定していないと、将来建て替えや売却、相続の時にお隣さんとの関係が悪化する可能性もあります。

境界確定には費用がかかりますが、土地は生活の基盤であると同時に大切な財産です。

将来、お子様やお孫様の為にも土地の境界をはっきりさせておく事が大切です。

境界が未確定だと売却が困難な場合も

あなたが土地・建物を購入する際に、境界が不明瞭な土地を購入しようと思いますか?

境界が確定していない土地は、その土地に隣の建物が越境してきているかもしれません。

その土地の地中に隣の家のガス管が埋没しているかもしれません。

また、反対にこちらの何かが越境しているかもしれません。

私自身不動産仲介の仕事に従事した事があり、戸建てや土地の売買に携わることが多かったのですが、境界がはっきりと明示され境界ポイントに鋲(びょう)が打ち込まれているような土地は取引がスムーズでした。

逆に境界不明瞭・越境物もたくさんあるような土地は、お隣とのトラブルに発展し、解決するのに多額の費用が発生する可能性がある為、取引をお断わりする事もありました。

現金化(売却)する時に、境界を明確にしておく事は非常に大切なポイントです。

境界標の有無の確認は土地家屋調査士に依頼しよう!

大切な財産であり生活の拠点となる土地の管理は、境界をはっきりさせる事と境界標を設置して管理していく事から始まります。

ご自宅と隣地との境界と思われる所に境界標があるか確認してみてください。

矢印や十文字のプレートが埋め込まれていればそれが境界標です。

もし、境界標がない場合、今すぐ支障があるわけではないのですが、将来の為にも設置する事が望ましいです。

当然一人ではできないので「土地家屋調査士」に依頼します。

土地家屋調査士とは土地や建物の形状・面積を調査・申請する不動産登記の専門家で、境界を確定する隣地の方との交渉も行います。

相談だけなら費用がかからないケースもあります。

その道の専門家なのできっと適切なアドバイスをもらえることでしょう。

土地家屋調査士の実務と費用

境界を確定するには、その土地を測量して境界標を埋設し、正しい境界が標された境界確定図を作成する必要があります。

その作業を土地家屋調査士に依頼することになります。

土地家屋調査士はまず土地を測量し、境界点を精査します。

その後、測量する土地に隣接するすべての土地の境界点を隣地所有者に現地で確認してもらい、全員の押印を実印でもらわなければなりません。

空地になっている場合は所有者をつきとめ、立ち合いに来てもらう必要があります。

また、都道府県や市が管理している土地であれば、役所の立ち合いも必要になります。

こういった一連の作業はかなりの折衝力と根気が必要な作業になりますのでそれなりの費用が発生します。

土地家屋調査士に境界確定の作業を依頼するときに「え?こんなに高いのか?」と驚く事のないように事前に相場を認識しておく必要あります。

土地家屋調査士の境界確定費用相場

登記も測量も、以前は土地家屋調査士会の報酬基準に基づいていましたが、10年以上前に撤廃され、各土地家屋調査士が自由に報酬費用を設定できるようになりました。

自由に設定ができるようになると価格競争になり、安くなる傾向になるのは依頼者からすると非常に有難い事ですが、安い報酬額=サービスの低下につながる可能性も十分あります。

土地の形状、越境物の有無、隣接地の件数等の難易度によって価格は変動するものの、大体の相場というのがあります。

1つの事例を紹介しますと、隣接地が4つあり、その内3つの土地との境界に関して、境界標の新設及び入れ替えをする場合、約40万円程です。

おおよそ40万円~45万円の報酬費用を想定していただければいいかと思います。

価格競争があるとはいえ、境界を確定させるための費用は決して安いとは言えないものですね。

先ほどお伝えしたように、土地の形状等の測量や立ち合いの難易度によって価格は大きく変動するでしょうし、エリアによっても若干の差はあるかもしれません。

ただ現在は、インターネットで事前に多くの情報を得る事ができますので、必ず依頼する内容に対してかかる費用の金額を事前にイメージしておくようにして下さい。

土地家屋調査士に境界確定作業を依頼した実例と費用

私の兄が以前購入した中古住宅は、土地の境界が曖昧で、境界鋲もない事が入居後に判明しました。

そこで兄は、日常生活に支障があるわけではないのですが、将来の建替えや売却の際に必要になるかと思い、土地家屋調査士に境界確定を依頼しました。

いくつか費用の見積りをとったところ、境界確定と地積測量図の作成で平均40万円前後でしたが、ある調査士が半額の20万円程で引き受けてくれました。

当初は「20万円浮いた!」と喜んでいたのですが、「作業の過程の中で経過報告がほとんどない」「書類に誤字脱字が多い」」等、かなりのストレスを感じていました。

大切な書類なので訂正をお願いしたところ、「もう法務局にも提出しているので今更訂正はできないし、致命的なミスではないので気にしなくていい。」と逆ギレに近い対応だったそうです。

相手が会社員であれば、その上司や会社に善処するように依頼できますが、残念ながら土地家屋調査士の多数が個人事業主です。

調査士からすると「報酬額をかなり安くしたのだから、細かいことにギャーギャー言うな」という心境だったのかもしれませんね。

安心して土地を所有するために土地家屋調査士に依頼したのに、何かわだかまりが残る事になったようです。

正に「安かろう悪かろう」です。

相場よりも極端に安い金額で請け負う調査士には注意する必要があります。

有資格者だからといって皆が誠実に業務するとは限りません。

土地家屋調査士を選ぶ時は、誠実に仕事を遂行してくれそうかどうか注意深く観察してください。

境界確定の必要性と土地家屋調査士の選び方

境界確定を依頼する際、慎重に土地家屋調査士を選んで下さい。

土地家屋調査士とのやりとりは長期間になりますので、ルーズな土地家屋調査士に依頼してしまうとかなりのストレスを感じてしまいます。

大切な財産である土地の維持・管理の第一歩が境界を確定する事です。

境界を確定させるためには少々費用がかかりますが、確定させることで大切な財産である土地を守ることができます。

今後のためにも境界をはっきりさせておきましょう。