外構の駐車場をコンクリート舗装する場合にかかる費用は?

住宅の外構工事で駐車場を造ろうとした時、まず気になるのはかかる費用ではないでしょうか。

駐車場などのコンクリート舗装は、施工状況や業者によって価格が変わってくるため、実際の費用が分かりにくいところがあります。

こちらでは、コンクリート舗装の駐車場工事について流れをご説明しながら、施工時にかかる費用の相場をお伝えしていきます。

施工を依頼する際の参考にしてみてくださいね。

コンクリート舗装の外構(エクステリア)の駐車場について

家を新しく建てた時や、車の所有台数が増えた時など、家の敷地に駐車場を造ることを考える人は多いでしょう。

外構(エクステリア)の駐車場には、コンクリート舗装だけでなく、砂利や部分舗装などいろいろな施工の仕方がありますが、やはり人気なのは全面コンクリート舗装の駐車場です。

全面コンクリート舗装の駐車場は、耐久性に優れ、見た目も美しく手入れもしやすいため、需要の多い駐車場です。

駐車場造りを考えている場合、どのような駐車場にしたいかはもちろんのこと、気になるのは施工にかかる費用ではないでしょうか。

予算を組むためにも、どのくらいの費用がかかるか、知っておきたいものですよね。

コンクリート舗装の駐車場でかかる費用には、コンクリートなどの材料費だけでなく、施工過程で発生する様々な諸費用が加算されます。

次項では、コンクリート舗装の駐車場はどのようにして造るのか、その手順を追いながら、それぞれの施工でかかる費用について見ていきます。

コンクリート舗装で造る駐車場の施工手順とかかる費用は?

コンクリート舗装の駐車場を造る場合、どのような施工工程があるのでしょうか。

かかる費用と共に順に見ていきましょう。

①水盛り

コンクリート舗装する際、正確な高さや水平さを割り出す作業が「水盛り」です。

費用は、一式「3,000円~5,000円程度」です。

②鋤取り(すきとり)

鋤取りとは、コンクリート舗装の前工事として、舗装面を平らにするために余分な起伏を削ることです。

駐車場工事では、まず重機によって鋤取りが行われ、余分な砂利や土が取り除かれます。

コンクリート舗装では、砕石による下地造りが重要であり、その下地材の砕石を入れる分、土を取り除く必要があります。

鋤取りの費用は、1平方メートルあたり「400円~1,200円程度」です。

③残土処分

鋤取りで取り除いた砂利や土を処分します。

費用は、1立方メートルあたり「1,000円~8,000円程度」です。

④土間下砕石と転圧

土間下砕石として、コンクリートを流し込む(打設)前に、砕いた石を敷き詰めます。

さらに、敷き詰めた砕いた石の上から、転圧機を使って下地を押し固めます。

費用は、1平方メートルあたり「500円~1,500円程度」です。

次項でも引き続き、コンクリート舗装工事の工程を見ていきます。

コンクリート舗装の駐車場の追加工程とかかる諸費用

コンクリート舗装の駐車場では、鋤取り・残土処分・土間下砕石と転圧の後、さらに次のような施工工程があります。

⑤周囲型枠・伸縮目地(カッター目地)の設置

周囲型枠は、コンクリートを流し込むために設置する型枠です。

施工場所により、塀などで囲まれている場合は、必要としないこともあります。

費用は、1メートルあたり「500円~1,000円程度」です。

また、コンクリートは熱膨張や地震によりひび割れが起こりやすいため、コンクリートに加わる力を分散させる必要があります。

伸縮目地(カッター目地)は、力の分散に役立つ「溝」を造るための建材です。

全面をコンクリート舗装するのではなく、伸縮目地によって十字などの溝を造ることで、コンクリートのひび割れを防ぎます。

費用は、1メートルあたり「600円~1,500円程度」です。

⑥ワイヤーメッシュの敷き詰め

コンクリートが車両の負荷に耐えられるよう、ひび割れ防止や補強のためにワイヤーメッシュを張り巡らせ、その上にコンクリートを流し込んでいきます。

費用は、1平方メートルあたり「800円~1,000円程度」です。

⑦生コンクリートの打設

コンクリート舗装の原料である生コンクリートを流し込みます。

費用は、1平方メートルあたり「3,500円~6,000円程度」です。

コンクリート舗装の駐車場施工でかかるその他の費用

コンクリート舗装駐車場の最終工程はコテ仕上げです。

⑧コテ仕上げ

コンクリートを流し込んだ後、コテで平らにならす工程です。

4・5回丁寧にならすことで凸凹をなくし、雨水などの溜まらない滑らかな仕上がりとなります。

費用は、1平方メートルあたり「500円~1,000円程度」です。

これまで挙げてきたように、コンクリート舗装の駐車場施工にはさまざまな工程があり、それぞれに費用がかかることが分かりますが、この他にも次のような費用がかかることを頭に入れておきましょう。

●車止め

駐車場によく見られるタイヤ止めのブロックは、自宅の駐車場の場合は置かないことも多いですが、事故防止のために設置しおくと安心です。

費用は、1つあたり800円~3,000円程度です。

●人件費

人件費は作業する人数によって変わり、また遠方から出向く場合は別途で出張費が付くこともあります。

費用は、15,000円~20,000万円/人です。

●重機回送費

重機回送費は、コンクリート施工の際に利用する重機の費用です。

生コンクリートは放置すると分離してしまう性質があるため、常にかき回しておく必要があり、ミキサー車で搬入します。

また、掘削などで使用するユンボやショベルカーの搬出にも費用がかかります。

1回あたり「2万円~5万円程度」です。

コンクリート舗装にかかる費用全体の相場は?

これまで、コンクリート舗装の駐車場を造る場合の施工工程と、かかる諸費用についてお伝えしてきました。

施工依頼する前に、これらの細かな諸費用についてある程度知識を得た上で検討するようにしましょう。

知識があれば、細かな部分で手抜きされていないか、割高な工事をされていないかなど自分で判断できるため、適切な工事に繋がります。

ただ、細かな費用のみでは、最終的にかかる全体の費用の相場は把握しづらいものです。

ご紹介してきた目安の価格自体も、それぞれ単価に大きな幅があり、計算しづらいと思います。

コンクリート舗装の駐車場など土間コンクリートの単価は、施工する地域や業者、時期や施工内容などによって変わります。

駐車場としてコンクリート舗装する場合、総工費の単価は、1平方メートルあたり「8,000円~12,000円程度」の1万円前後です。

車1台分に必要な広さは約15平方メートルなので、1台分あたり「120,000円~180,000円程度」が総工費となります。

単価が高い地域や業者などでは、1平方メートルあたり「10,000円~18,000円」のところもあり、1台分あたり「150,000円~270,000円」など高額になることもあります。

この価格を踏まえた上で、施工を依頼する業者を選び、適切な施工が行われるよう検討しましょう。

失敗しない!優良な業者を見極めるコツ!

お話ししてきたように、外構工事の相場は地域や業者によっても変わっていきます。

コンクリート舗装の駐車場を造りたいと考えた時は、まずいくつかの業者に見積もりを出してもらうことが大事です。

3社ほど見積もりを出してもらうと、よりしっかりした比較ができるでしょう。

見積もりの中で、注意したい点は次のような部分です。

●土間下砕石の見積もり

下地の工程が不十分だと、後にコンクリートがひび割れたり水が溜まったりと、不具合が生じることがあります。

この下地の工程は重要なので、砕石にどれくらいの費用がかかっているか、安価過ぎないかなど意識してチャックするようにしましょう。

●ワイヤーメッシュの敷き詰め

ワイヤーメッシュはひび割れや補強のために重要な施工ですが、予算削減のために省いてしまう業者もいます。

ワイヤーメッシュを入れないと、5・6年後にはひび割れが起こる可能性が高いので、必ず入れてもらうようにしましょう。

また、ワイヤーには太さがあるので、加重のかかる駐車場では太い種類を使用してもらいましょう。

●生コンクリートの打設

コンクリートの厚さが足りないと、すぐひび割れが起きてしまいます。

コンクリート打設にかかる費用もチェックの対象にしましょう。

このようないくつかのチェックポイントを押さえて、複数の見積もりを比較し、総工費が安過ぎたり高過ぎたりする場合は、業者側に確認や相談をしてみましょう。

的確なプランニングをしてもらい満足のいく駐車場を造ろう!

駐車場を造る時、まず知っておきたいのはかかる費用ではないでしょうか。

外構業者に相談に行く前に、大まかな施工手順と諸費用を頭に入れておくと依頼時に役立ちます。

簡単な知識を踏まえた上で、各業者から実際の見積もりを出してもらい検討してみましょう。

駐車場も外構として家の印象に関わる場所なので、希望に合うデザインや費用で依頼したいものですよね。

この記事を参考に、ぜひ満足のいく駐車場造りを実現させてください。