アパートの壁が薄いと、何気なく発生させてしまった生活音が騒音問題につながってしまったり、その反対に騒音被害に遭ってしまう確率も高まってしまいます。
防音性能が高いアパートを選ぶことができればいいのですが、家賃や立地といった様々な条件からアパートを決めるので、そこまでカバーできない場合も多いです。
そこで、今回は壁の薄いアパートに住む場合に実践していただきたい防音対策についてご紹介していきます。
壁が薄いアパートは騒音予防のために防音対策をしよう!
引っ越しをする機会にどのような条件でアパートを探すかは、人それぞれ違いますよね。
家賃の安さや、立地の良さが魅力的でアパートを決めたとします。
しかしながら、実際に暮らしてみてはじめて「このアパートは壁が薄いのかも…」と気づく方も少なくはありません。
たしかに、魅力的な条件に惹かれて物件を選んだのですから、もしアパートの壁が薄かったとしても仕方がないことなのかもしれません。
ただし、アパートの壁が薄いということは周囲のお部屋で暮らしている方と騒音トラブルを招いてしまう恐れもあるということを念頭に置いておきましょう。
反対にご自身が騒音被害に遭ってしまう可能性もゼロではありません。
そのため、快適な生活を送るためにも、特に壁が薄いと感じるアパートでしたら、できる範囲で防音対策を行うことがよいでしょう。
アパートの壁の防音対策はどうすれば良いのか?
さて、まずは肝心のアパートの壁に防音対策を施してみましょう。
こちらで挙げたいのが「インテリアを壁に近づけて置く」ということです。
タンスなどの大きなインテリアをお持ちである場合には、隣室との壁に寄せて置くようにするだけで変わってきます。
音がダイレクトに壁に伝わってしまうと、案外響き渡ってしまう傾向にあります。
それを予防するために、一度タンスなどのインテリアに音を吸収させてしまおうというわけです。
そうすれば、壁に響く音というのは抑制させることになります。
ここでの防音対策のポイントは、壁に密着させるのではなく壁とインテリアの間にスペースを作ってあげるという点です。
また、同じ原理でポスターを壁に貼り付けるのも気持ち程度の防音対策になります。
しかしながら、画鋲などを使用するケースが多いと思いますので、アパートなどの賃貸物件においてはおすすめできるものではないでしょう。
市販の防音シートを壁にセットする手もアリ
先ほどは、すぐに実践可能なアパートの壁の防音対策のひとつとして、インテリアを壁に近づけて置くことを推奨しました。
次は、購入する手間はかかってしまうのですが「市販の防音シートを壁にセットする」という手段についてお伝えしていきます。
防音シートは、世の中の壁の薄いアパートにお住いの方が愛用しているアイテムです。
アパートなどの賃貸物件でも試せるタイプが多く、壁の防音対策として知られています。
この方法は、アパートの壁全体が薄すすぎて困っている場合の他にも、「ここだけ音が響く」など気になるポイントがある場合も有効です。
気になるポイントのみ対処する場合は、その範囲分のみの防音シートを入手するだけで十分です。
選ぶ際には、特に遮音効果が高いタイプの製品を選ぶのが得策です。
さらに、なかには防音シートでありながら柄やカラーのバリエーションがあったり、デザインに凝っている製品もあります。
無機質なデザインがあまり好みではないという方にとっては嬉しいポイントですよね。
壁が薄いアパートは家電製品の選び方や使い方にも注意
比較的壁が薄いアパートだという自覚があるのでしたら、家電製品を選ぶ際や使う際にも配慮することが防音対策に結びつきます。
「家電製品は必ず音が発生してしまう」と割り切ってしまう方も多いですが、それは音を立てる側の理屈で、隣人にとっては同じ騒音となりえます。
まずは、家電製品購入時の選び方ですが、「静音効果が優れているもの」の購入を検討してみましょう。
掃除機や洗濯機、ドライヤーなど、私たちの生活には家電製品が必要不可欠であるといっても過言ではありませんよね。
生活の一部として組み込まれているものであるかと思いますので、防音対策のために家電製品の使用を控えるというのは現実的な判断ではないのはいうまでもありません。
しかしながら、使えば絶対に音が発生してしまいます。
「静音効果」に配慮できれば気兼ねなく家電製品を使用することができるようになることに結びつくといえます。
使用する時間帯などにも配慮できればベターです。
特に壁が薄いアパートだと、いくら静音効果に優れているものを利用しているとはいえ、完全に音をなくすというのは至難の業となってしまいます。
ですから、真夜中や早朝には音の大きい掃除機やドライヤーを使用しないなど、常識的なマナーは守るのは当然のことと言えるでしょう。
壁だけでなく床の防音対策も必要!
アパートの壁が薄いと、壁の防音対策だけをして満足してしまうことが多いかもしれません。
たしかに壁の防音性をグンと高めることにつながるのは確かなのですが、音は壁だけではなく床にも響いてしまう特性があります。
ですから、床に何も防音対策をしていないと、多少なりとも周囲の部屋に住む住民に音が聞こえてしまう可能性もゼロではないのです。
そこで床にも防音対策を施すことを推奨しますが、やはり防音性能を意識するのであれば「防音マットを床に敷く」ことが得策でしょう。
防音マットというくらいですから防音効果が高いのは想像つきやすいでしょう。
「そこまで本格的に対策しなくても…」という方は、床がフローリングだけにならないように柔らかいマットやカーペットを敷くだけでも音の伝わり方が違うと考えられています。
また、コルクマットも高評価を得ているアイテムだといえるでしょう。
床全体を隠すようにコルクマットを設置すれば、防音対策として機能してくれます。
特に厚手タイプの製品がおすすめなので、検討してみてはいかがでしょうか。
アパートの内見時に防音性の確認をしてみよう
「実際にアパートに引っ越してから壁の薄さに気が付いた!」という方もいるくらい、壁の薄さというのは盲点になりやすい部分なのかもしれません。
また、「家賃の都合上、防音性がきちんとある構造をしているアパートを選択肢に入れられない」という場合もあります。
たしかに、アパートの壁の薄さや防音性能に深く関係しているものとして、アパートの構造という項目も当然含まれていますが、それだけではありませんよ。
内見時に壁の薄さの程度はどんなものなのか、しっかりと防音性の確認をすることを推奨します。
◆壁をトントンと叩き、軽い音が聞こえるかどうかチェックする
壁を叩いてみて、軽い音が聞こえた場合は壁が薄いと考えて問題はないでしょう。
思ったより音の反響がある場合も同様です。
また、「この部分のみ壁が薄いのでは?」と後からお困りにならないように、いろいろなところを数か所チェックするほうが安心感が高まるのではないでしょうか。
◆押し入れから音が聞こえないかどうかのチェックも必要
意外と音を通しやすいのが押し入れで、その理由は壁が薄い傾向にあるということにあります。
壁が薄いなと思ったら念入りな防音対策が必要
ご自身がお住いのアパートの壁の薄さに気が付いたら、さっそく防音対策を始めてみませんか。
壁が薄いから仕方がないと諦めてしまうのは、騒音トラブルのもととなってしまうため望ましくありません。
肝心の壁に防音対策を施すのはもちろんのこと、私たちの生活に必須ともいえる電化製品の選び方・使い方や、床の防音対策にも気を配れたら良いですね。