リノベーションという言葉が不動産業界内で流行り始めてから随分と時間が経ち、近年一般的な言葉になってきました。
中古物件のリノベーションについては、不動産業者のホームページだけではなく個人のブログからも多くの事例をみることができます。
こちらでは、リノベーション情報をご紹介しますので、参考にしてみてください。
中古物件をリノベーションする際の注意事項
まず、リノベーション物件を購入する場合に注意する点があります。
新築物件の価格が高騰している昨今、新築価格では手の出ない購入層が中古物件を好む傾向があり、特に中古マンションの市場は好調です。
こうした流れの中、多くの不動産業者が中古物件のリフォーム・リノベーション事業に参入しています。
新築より割安で、まるで新築のような住宅に住むことができるリノベーション物件の人気は非常に高いですが、トラブル事例もあります。
そのなかでも多いトラブルが水漏れです。
気づかずにそのまま住んでいると床下が水浸しになり、カビやシロアリなどの症状がでていしまうこともあります。
通水をチェックしていなかったり、一見新築のようにみえるような物件でも、古い配水管をそのまま利用しているケースもあるようです。
リノベーションでの施工トラブルは、様々なブログで散見されます。
不動産業者が売り主となる場合、業者は2年間の瑕疵担保責任(不具合があった場合補修する義務)を負いますが、3年目以降は自己負担となります。
リノベーション物件を検討する場合は、隠れている配管についてどのような対処をしているのか不動産業者に必ず確認をしてください。
中古物件のリノベーションとリフォームの違い
私は不動産業界に従事していた経験がありますが、よくお客様から「リフォームとリノベーションの違いって何でしょうか?」と質問を受けました。
実は両者とも明確な定義はありません。
ただ経験則でお伝えすると、リフォームは老朽化している個所を、「直す」「以前の物と同等レベルの物に取り替える」「きれいにする」といったイメージです。
例えば中古物件の汚れた壁紙を張り替える、傷のついた建具を取り替える、フローリングの傷を補修するのはリフォームです。
リノベーションは「大規模な工事を伴うもので、以前の物よりも性能や価値を高める」というものです。
間取り、水道管、配管等の取り換えなど大規模な工事はリノベーションといえるでしょう。
明確な定義がない為、不動産業者のホームぺージやブログでは、壁紙とフローリングをやり替えただけで「リノベーション物件」と謳っていることもあるので注意が必要です。
リノベーション経験者のブログから学ぼう
こちらでは、中古物件をリノベーションされた方のブログの中で、「やってよかったと」の声がある事例をご紹介します。
・アイランドキッチン
その名のとおり、部屋の中に島として存在し壁に接する部分がないので、解放感にあふれ家事の動線も優れています。
自炊をする人にとっては毎日立つ場所になりますので、キッチンがお洒落で広いと毎日が楽しくなりそうです。
・ウォークインクローゼット
いつの間にか増える衣服を収納・管理するためのウォークインクローゼットは必須スペースです。
家族全員分の衣服を収納できる位のスペースを確保できれば、他の部屋をお洒落に有効に使うことが出来ます。
・かばん置き場
帰宅後にすぐにかばんを置ける、かばん置き場を作ると便利です。
リビングの近くに作ると、取りに行くのも出かける準備をするのも楽です。
時計や鍵などの小物もセットで収納できる引き出しがあれば、より便利でしょう。
・多目的造作カウンターデスク
読書・パソコン・勉強・リビングの収納・等多目的に使える造作デスクです。
サイズがピッタリで見た目もスッキリしますし、ダイニングやリビングに書類やパソコンが散らかりっぱなしになりにくいです。
また、ダウンライトもお勧めです。
一番の魅力は、天井に埋めこむかたちの照明なので、おしゃれですっきりとしたフラットな天井を実現することができます。
シーリングライトですと、ほこりがたまったり中に虫が入り込んでしまったりと日々の掃除が必要ですが、ダウンライトはそういったメンテナンスはほとんど必要ありません。
中古物件リノベーション費用
中古物件をリノベーションするためにかかる費用は、どれくらいになるのでしょうか。
予算をかければかけるほど理想の住宅に近づきますので、場合によっては新築物件より高くなることもあります。
しかし、ほとんどの方は限りある予算の中で検討をします。
ここで一つの目安をお伝えすると、70m²のマンションで約1000万円位はかかるかと思います。
とにかく費用を安く抑えたい方は、もう少し安くできるかもしれませんが(700-800万位)リノベーション内容については妥協点が多くなるかと思います。
実際にリノベーションされた方のブログを通して相場観を養うことも大切です。
地域や物件の広さや間取り、階数によっても変動しますが、全ての部屋を一新するならこれくらいの金額は用意しておくべきでしょう。
ちなみに多額の費用を要するリノベーションですが、実際の出来は工事完了時にしか確認できません。
すでにリノベーション済みの中古物件は、実際の部屋をみてから契約できるメリットもあります。
リノベーションを進める前の確認事項をブログから学ぼう
リフォームローンは金利が高いです。
中古物件を購入してからリノベーションをする場合、注意しないといけないのはローンの返済期間と金利です。
住宅ローンは最長35年、金利も1%を切る低金利で融資を受けることが可能です。
一方で無担保のリフォームローンは金利も高く、返済期間も10~15年になることが多く毎月の支払いが高くなります。
低金利で長期間融資を受けるためには、リノベーション費用も住宅ローンとして融資をしてもらえるように金融機関への折衝が必要です。
また、マンションの場合制約が多いです。
分譲マンションの場合は、管理規約によりリフォーム(リノベーション)する範囲が限定されているケースがあります。
標準的な管理規約だと、リフォームをする際は、管理組合にリフォーム内容を書面で申請して承認を受けなければなりません。
マンション購入後に思ったようなリノベーションができないということがないように注意してください。
実際にリノベーション工事を行った方のブログをみながら、手順を確認しておく事ことも大切です。
インテリアについてもブログから情報収集!
おしゃれで快適なお部屋に住むためにせっかくリノベーション物件を検討するのですから、インテリアにもこだわりたいものです。
おしゃれなインテリアの情報を入手するために、わざわざ雑誌等を購入しなくても、ブログから多くの情報を収集することができます。
家具のブランド名+ブログで検索すると、そのブランドの商品を使用した実例をみることができます。
お店に足を運ばなくてもコーディネートがイメージしやすいので便利です。
海外では中古物件をリフォームしながら長期間住宅として利用する傾向にありますので、リノベーション・インテリアブログもたくさんあります。
ヨーロッパや北欧の物はすごくおしゃれで、文章は理解できなくても写真をみるだけでもイメージがつかめますし、インテリアだけではなくリノベーションする部屋の参考にもなるかと思います。
注意事項を確認して満足できるリノベーションを
中古物件に付加価値をつけて生まれ変わらせるリノベーションには大きな魅力があり、今後ますます住宅購入の有力な選択肢として認知されていくでしょう。
ただ、中古物件は新築と違い経年劣化している上、リノベーションに関しても注意すべき点がいくつかあります。
リフォーム業者への相談だけでなく、インターネットの情報も活用すると良いでしょう。