法務局で土地の所有者を確認したいときはどうすればいいの?

みなさんは、法務局で土地の所有者を確認したことはあるでしょうか。

もし土地の所有者を知りたいときは、法務局へ行けば、所有者を確認することができるのです。

ではどのような手順・方法で確認するのでしょうか。

今回は法務局で土地の所有者を確認する方法を説明していきます。

土地の所有者を知ることができる法務局って?

みなさんは法務局へ行ったことはあるでしょうか。

法務局とは、法務省の地方組織のことで、国民の財産や身分関係を保護することを目的としている組織です。

この法務局では、不動産の登記の他に、戸籍や国籍、供託の民事行政事務などを行っています。

私たちは土地や建物といった不動産を購入すれば、登記をします。

その登記記録が全て法務局で保管され、閲覧できるような仕組みになります。

土地の所有者を知りたければ、法務局へ行けばいいのです。

法務局で登記記録を閲覧できるように、私たちは不動産を購入したとき、登記をしなければなりません。

この登記は専門家である司法書士が行います。

司法書士の資格を持っていない一般の人が、不動産登記を行うことはできないのです。

通常は不動産会社が司法書士への依頼まで全て行ってくれますが、もし行ってくれないときは、忘れずに司法書士へ連絡して、登記をしてもらうようにしてください。

登記をすることで土地の所有者であることを確定させる!

私たちは不動産を購入したときに登記を行います。

土地や家などの不動産は、登記をすることによってその不動産の所有者であることを確定させることができます。

つまり、「この土地は私のものです。」と第3者に主張することができるのです。

不動産は占有しているだけでは、所有権を主張することができません。

もし土地を購入しても登記をしなければ、「土地の所有者は自分である。」と主張することができないため、自分の知らないところで勝手に売買が成立して、別の人のものになったとしても、法律上取り返すことができないのです。

不動産は高い買い物です。

後々のトラブルを回避するためにも、不動産を購入したときは、忘れずに登記をして、法務局で所有者を確認できるようにしておきましょう。

新しく土地を購入!まずは法務局で登記事項要約書の閲覧を

私たちは、新しく土地を購入しようとする場合、その土地の今の所有者は誰なのかを知る必要があります。

ではどのようにすれば土地の所有者を確認することができるのでしょうか。

土地の所有者を確認するための方法として、法務局へ行って「登記事項要約書」という書類を閲覧する方法があります。

登記事項要約書には、土地の住所と現在の所有者の氏名が記載されています。

またその他にも土地の権利義務関係、例えば抵当権があるのかどうかといったことが記載されています。

この登記事項要約書を閲覧するためには、法務局へ行って閲覧するための申請書に必要事項を記入し、申し込みをします。

申請書に記載する必要事項は、所有者を知りたい土地の所在地と地番です。

それらを記入し、手数料を添えて申し込むのです。

ちなみに手数料は1通あたり450円です。

もし、必要事項である地番が分からない場合はどうすればいいのでしょうか。

地番とは、土地の一つ一つに振られた番号のことですので、通常の住所とは異なります。

地番を知らなければ、登記事項要約書を閲覧することはできません。

でも、そもそも自分が今住んでいる場所の地番を知っている人は、そんなに多くはないのでしょうか。

たから地番が分からなくても大丈夫です。

法務局備え付けの台帳で地番を調べることができます。

ただし、調べたい土地の住所を知らなければ、地番も分かりませんので、その点はご注意ください。

法務局で登記事項要約書を閲覧するときの注意点

法務局で登記事項要約書を閲覧することで、現在の土地の所有者を調べることができます。

ただし、登記事項要約書は閲覧することしかできません。

登記事項要約書のコピーを取って、持って帰ることはできないのです。

そのため閲覧時には、必要な情報をメモする必要があります。

忘れずにメモを取るようにしましょう。

登記事項要約書は、比較的安い値段で、お手軽に土地の所有者を閲覧できる書類です。

しかし、書類を発行してくれることはありませんので、自分が知りたい情報を、自分でメモなどに控えるしかありません。

また、登記事項要約書にはあくまでも土地の現在の所有者しか記載されていません。

過去に誰が所有者であったのか、抵当権が設定されていたのかといった情報は分からないのです。

そのため過去の土地の所有者やその履歴を知りたい場合は、登記事項要約書では不十分です。

このように登記事項要約書には、コピーを発行できない、過去の情報が記載されていないといった欠点があります。

その欠点を補うものとして、次に紹介する「登記事項証明書」があります。

土地の所有者情報を入手できる登記事項証明書って?

現在の情報だけでなく、過去の土地の所有者や抵当権の権利関係を確認するためには、法務局で登記事項証明書を取得する必要があります。

登記事項証明書には、主に4つの種類があります。

1つ目が全部事項証明書で、これは登記記録に記録されている事項の全部が記載されてある証明書です。

2つ目が現在事項証明書で、これは登記記録に記録されている事項のうち現在効力を有するものが記載されてある証明書です。

3つ目が一部事項証明書で、これは権利部の相当区に記録されている事項のうち請求に係る部分が記載されてある証明書です。

そして4つ目が閉鎖事項証明書で、これは閉鎖された登記記録が記載されてある証明書です。

ではなぜ、このように登記事項証明書は4つの種類に分かれているのでしょうか。

それは種類が分かれていることで、便利な状況があるからです。

例えば、1つの土地を100人で共有している状況を想像してみてください。

そしてその土地のAさん1人が持っている部分だけの証明書が必要だとします。

このとき、登記事項証明書が「全部事項証明書」しかないと、共有者100人分全員の記録が載っている証明書が発行されてしまい、何十枚もの登記事項証明書が発行されることになります。

そうならないために、今回の場合であれば、Aさん名義の部分が記載されている一部事項証明書を発行してもらえればいいのです。

これにより、用途に応じた必要な枚数の証明書を取得することができます。

法務局で登記事項証明書を発行してもらう方法

登記事項証明書は法務局で発行してもらうことが可能です。

やり方としては、3つあります。

1つ目が、法務局で申請し、発行してもらう方法です。

2つ目が、オンラインで申請し、郵送してもらう方法です。

そして3つ目がオンラインで申請し、法務局へ取りに行く方法です。

それぞれの方法で、発行にかかる手数料が異なります。

1つ目の法務局で申請し、発行してもらう方法は600円となります。

2つ目のオンラインで申請し、郵送してもらう方法500円で、3つ目のオンラインで申請し、法務局へ取りに行く方法は480円となります。

オンラインで申請した方が、手数料は安く済みますね。

今までは1つ目の方法しかありませんでした。

しかし、近年のインターネットの発達により、オンラインで申請することも可能になりました。

またインターネットの発達により、全国どこの法務局からでも登記事項証明書の申請が可能です。

例えば、東京に住んでいる人が、大阪にある土地の所有者を確認するために、登記事項証明書を発行してもらいたい場合、近くの東京の法務局でも、大阪の土地の証明書を発行してもらうことができるのです。

土地の所有者は法務局で確認できる!

今回は、法務局で土地の所有者を確認する方法をご紹介してきました。

これからの生活で土地の所有者を調べなければいけない場面も出てくるかもしれません。

そんなときは法務局へ行って、登記事項要約書を閲覧するか、登記事項証明書を発行してもらってください。

近年のインターネットの発達によって、法務局へ出向かなくても、証明書を取得できるようになりました。

インターネットで申請する方法も知っておくと便利かもしれないですね。