木造アパートは騒音が心配?新築物件なら大丈夫?

部屋探しをしている時、木造アパートは周りの騒音が心配という人は多いようです。

木造に比べて鉄筋コンクリート造の方が騒音の心配はないのでしょうか?

また、木造アパートでも新築物件なら性能が良いので大丈夫だという声もあります。

では、新築と中古では遮音性に差があるのでしょうか?

今回は、部屋探しの時に役に立つ木造アパートの騒音について、詳しくご紹介します。

鉄筋コンクリート造マンションは木造アパートに比べて騒音の心配はない?

部屋探しをする時に、騒音が心配だから木造アパートではなく鉄筋コンクリートのマンションが良いという人は多いようです。

では、鉄筋コンクリート造だと本当に騒音の心配がないのでしょうか。

結論から言うと、鉄筋コンクリート造のマンションが全て遮音性の優れた建物であるという訳ではありません。

建築物の構造は、建物の規模や高さ、耐荷重によって適した構造が決まるものであり、遮音性の高さというのは単なる副産物なのです。

そのため、遮音性に配慮されていない古い鉄筋コンクリートのマンションより、遮音性に配慮された新築の木造アパートのほうが騒音の心配がないということもあります。

とはいえ、遮音性の高い建物はやはり鉄筋コンクリート造が多く、また構造としても適しています。

これは、木造は重い材料を使用するには向いておらず、遮音性を高めるために使う床や壁の荷重が、木造では耐えきれない場合があるからです。

騒音が心配な場合は、建物の構造だけでなく、遮音性に配慮された建物かどうか確認してみることをお勧めします。

新築の木造アパートは、中古物件に比べて遮音性が高い?

同じ木造アパートでも、築年数によって遮音性の違いというのはあるのでしょうか?

傾向としては築年数の古い物件より新築物件のほうが遮音性に優れているものが多いです。

騒音が心配だという入居者が年々増えていますので、新しく建てられるアパートの遮音性も年々上がっているからです。

ただし、一般的な傾向はそうですが、例外があります。

遮音性能の高いアパートを建てようとすると、壁、床、サッシなどを遮音性能の高いものを使わなければなりませんので、どうしても費用がかさむことになります。

賃貸アパートは事業として建てるものなので、かけた費用に見合った家賃がとれなければ採算が合わなくなってしまいます。

そのため、遮音性能は後回しにして、見た目の間取りの広さや設備の豪華さを優先している新築アパートも少なくありません。

部屋を探すときは、新築だからといって全ての性能が良いと思い込まず、見えないところにも気を付けることが大事ですね。

新築の木造アパートは、間取りを工夫して騒音を軽減している!

木造アパートでも、間取りが良いと騒音の心配が少ないです。

特に近年新築されている物件は、設計時から間取りに工夫がされています。

最も多く採用されているのは、隣室との境にキッチンや浴室、クローゼットなどを配置する間取りです。

入居者が騒音を感じるのは居室ですから、それが隣り合わないような間取りにすることでかなり騒音の感じ方が軽減されます。

また、木造アパートでは、共同階段や共用廊下の足音が騒音となる場合があります。

階段や廊下側には居室ではなく水回りを配置することで、足音の騒音は軽減されます。

ファミリータイプだと小さな子供が走る回る可能性もあります。

上下階の騒音問題を避けるために、他の部屋に騒音で迷惑をかけないテラスハウスタイプが人気です。

その場合も、隣室との境に階段や水回りを配置すれば、ほとんど騒音は気にならなくなります。

ただ、図面だけでは隣室の間取りまで確認できないことが多いので注意が必要です。

新築物件の場合は現地で確認できますので、チェックしておくのがおすすめです。

次の項では、新築木造アパートを見学する際のポイントをご紹介します。

新築の木造アパートを見学する時、騒音についてチェックすべきことは?

新築の木造アパートを見学する場合には、まだ他の部屋に人は住んでいないので、上下階や隣室の音の伝わり方を把握するために、実際に体験してみるのがおすすめです。

家族や友達と一緒に内見に行き、物件を紹介してくれた不動産会社の許可を得られれば、上階で足音を立てて歩いてもらったり、隣室で大き目の声で話したりして、実際にどれくらいの音が出るのか確認しておきましょう。

また、新築であれば隣室の間取りを見ることも可能です。

自室の居室に隣あっている隣室の間取りをチェックしておきましょう。

さらに、これは新築に限らずですが、周辺の建物で騒音が出そうなものがないかどうかチェックが必要です。

幹線道路や電車の線路はもちろんのこと、工場や学校、保育園、スーパーや駐車場なども騒音が心配です。

たまに、部屋を見学した土日には静かだったのに平日は騒音が酷かった、ということもあります。

周辺の騒音をチェックするときは、他の曜日も確認しておくことが大事ですね。

入居してから隣や上階の騒音に悩まされた時、どうすれば良い?

騒音の心配がない木造アパートの探し方についてお話ししましたが、どんなに確認を重ねても、入居後に騒音に悩まされてしまうことはあります。

ここでは、入居してから隣や上階の騒音に悩まされてしまうという時、どうすれば良いのかご紹介します。

まずは、一週間ほど様子を見ることをお勧めします。

実は、引っ越したばかりというのは、家具を組み立てたり人が遊びに来たりして騒がしいものなのです。

しかし、生活が落ち着いてくると騒音がなくなることがあります。

様子を見ている一週間の間は、どんな時間帯にどんな騒音があるかをできるだけ記録しておくと良いでしょう。

もしそれを過ぎてもまだ騒音がある場合は、管理会社や仲介をした不動産会社に相談することをお勧めします。

新築物件の場合は、他の部屋の入居者も同時期に不動産会社が仲介しているので、場合によっては騒音元の入居者に直接注意をしてくれることもあります。

騒音問題の場合、直接入居者同士で話をすることはお勧めできません。

音の感じ方というのは人それぞれ違うため、分かり合えることの方が少ないからです。

できるだけ、管理会社や仲介会社に間に入ってもらって解決を図りましょう。

木造のアパートで騒音を出さないためには、どんな方法がある?

木造アパートに住む場合、自らも騒音を出さないようにどんな工夫をすれば良いでしょうか?

まず、下階への足音ですが、床にカーペットを引いたり、柔らかい素材のスリッパを使ったりすることが効果的です。

新築物件の場合は、床に傷をつけないというメリットもあります。

そして、洗濯機や掃除機の音は、使用時間に気を付けることが大事です。

また、普段の生活では、窓を開けているときはテレビやオーディオのボリュームを絞りましょう。

特に夜は、自分が思っている以上に音が響きます。

夜の来客時は、必ず窓を閉めましょう。

また、スマホでの通話も注意が必要です。

スマホから聞こえる声に集中しているため、自分が話す声が大きくなりがちです。

バルコニーや玄関通路、共用階段では、足音の騒音に注意しましょう。

特に女性が階段を降りるヒール音は、よくクレームになります。

細かいことですが、日常的に騒音を出さないように工夫することで、木造アパートでも快適に住まうことができます。

木造アパートでも、新築物件や間取りが工夫された物件なら騒音の心配は少ない!

部屋探しをする時に役に立つ、木造アパートの騒音についてご紹介しました。

新築物件なら大丈夫というわけではないですが、近年の新築物件は間取りや遮音性に配慮されており、木造でも騒音の心配が少ない物件が多いです。

また、自らも騒音を出さないことも大事ですね。

今回の記事を、ぜひ木造アパートの部屋探しに役立ててください。