日中の最高気温が35度以上になる猛暑日には、熱中症の危険もあるためエアコンなどをうまく活用していかなければなりません。
しかし、環境によってはエアコンが取り付けられなかったり、工事が必要になる部屋もありますよね。
そこで、そういった部屋にも手軽に取り付けられる、窓に取り付けるエアコンをご紹介します。
この記事では、窓に取り付けるエアコンの特徴や、取り付けた後にできる隙間について解説していきます。
壁にエアコンを取り付ける条件
近年の夏は気温が高く、日中はもちろん、25度を超えるような寝苦しい熱帯夜も多いですよね。
そんな時に活躍するのがエアコンですが、どこにでもエアコンが取り付けられるわけではありません。
部屋によってはエアコンを取り付けられない場合もあります。
ここでは通常のエアコンを取り付けるために必要な条件について確認しておきましょう。
●ブレーカーの容量
エアコンのスイッチを入れてもブレーカーが落ちてしまわないように、契約電気容量が30A以上あるかどうか確かめてみましょう。
そして、エアコン専用の回路があるかもチェックしてください。
見当たらない場合でも、空いている回路があれば増設できます。
●コンセントの有無
エアコンの本体を取り付ける位置に、エアコン専用のコンセントがあるでしょうか。
一般的には、高い位置にあるかと思います。
●室内機の設置場所の有無
エアコンの室内機を取り付けるときには、室内機と天井や壁との間に5cm以上のスペースが必要です。
●室外機の設置場所の有無
平らな場所があり、前方25cm以上、左右、後方に5㎝以上のスペースが必要になります。
●配管穴
エアコンを取り付ける部屋に配管穴はあるでしょうか。
ない場合は工事が必要になります。
以上のような条件が満たせない場合、工事が必要になったり、エアコンの取り付けができない場合もあります。
そこで、一般的な壁に取り付けるタイプではなく、窓に取り付けられるエアコンとはどんなものなのか、また、窓とエアコンの間にできた隙間はどう埋めていくのかを解説していきます。
窓枠に取り付けるエアコンってどんなもの?
窓用エアコンとは、その名前の通り窓枠に取り付けるエアコンのことです。
壁掛けエアコンとは違って室外機はなく、配管穴を開ける必要もありません。
こういったことから、賃貸物件でも手軽に取り付けられるとの声が多く挙がっています。
ただし、壁掛けのエアコンと比べると出力が低いので、広い部屋の冷房には向きません。
購入の際には、窓用エアコンの表示を確認し、部屋の広さに対応しているものを選びましょう。
窓に取り付けるとなると気になるのは運転音ですが、製品によって違いがあるため、比較してみるといいですよ。
また、窓の左右どちらにも取り付けができる製品と、片側だけにしか設置しかできない製品があります。
エアコンを取り付けたい部屋のレイアウトとマッチするか、事前にチェックすることをおすすめします。
窓用エアコンは取り付けたらすぐに使用できますが、取り付けの際に窓とエアコンの間に隙間ができてしまいます。
窓用エアコンの取り付け方と併せて、隙間対策をみていきましょう。
窓用エアコンの取り付け方
それでは窓用エアコンの取り付け方と共に、窓との間にできる隙間対策をお話しします。
①まず、エアコンを取り付ける場所を決めましょう。
エアコンを稼動させると、外に向かってあたたかい風が出ますので、あたたかい風がこもらないようにエアコンから最低でも1m以内に障害物がないようにしましょう。
また、隣の家に暖気が当たらないかどうかも重要です。
②窓のレールにエアコンの外枠の下側を重ねて、しっかりと端に寄せます。
寄せたらネジを締めて固定しましょう。
③次に上部を引き上げて、窓の上部レールにしっかりと重ねてください。
こちらも固定するネジがありますので、軽く固定します。
ドライバーを使って、上下を固定したネジをさらに締めていきましょう。
④エアコンの本体を、固定した外枠にはめ込みます。
カチッと音がするまで確実にはめ込んだら、しっかりとネジで固定してください。
これにて、窓用エアコンの取り付けは完了です。
しかし、このままでは窓とエアコンの間に隙間があり、外から風や虫が侵入してきてしまいますよね。
次項からは、隙間対策をご紹介します。
窓パッキンで隙間を埋めよう
窓を開けた状態で取り付ける窓用エアコンは、隙間が気になります。
隙間を埋めるためには、同封されている窓パッキンを貼り付けましょう。
窓パッキンの取り付け方は以下のとおりです。
①窓用のパッキンを、窓ガラスの高さに合わせてカットします。
なんとなくでカットしてしまうと足らなくなり、隙間ができてしまいますから、あらかじめメジャーで正確に測り、カットするところに印を付けておくと失敗がないですよ。
②内窓と外窓のガラス戸の形状に合わせてカットしていきます。
一気にカットしてしまうとピッタリ合わなくなってしまうので、少しずつ丁寧に調節していきましょう。
③ピッタリにカットしたパッキンを貼り付けます。
一度貼り付けてから貼り直してしまうと粘着面が弱くなってしまうので、ここでも慎重にゆっくり貼り付けてくださいね。
窓枠の隙間はエアコンパテで対策
付属されている窓パッキンを貼り付けることで隙間対策ができますが、それでも少々の隙間ができてしまいます。
窓パッキンだけでは、十分であるとは言い切れない部分もあるのです。
昼間、部屋を暗くして窓用エアコンを見てみてください。
外の光が室内に入ってきているところはありませんか?
光が差し込んでいるとしたら、そこは隙間です。
上下左右、ピッタリと密着していない部分がどうしてもできてしまいます。
きっと、小さな虫や隙間風に悩んでいるかたは、こうした隙間が原因となっているはずです。
では、窓パッキンだけで防げない隙間はどうしたらいいのでしょうか。
そこでおすすめするのは、エアコンパテです。
窓枠の隙間であれば、エアコンパテで埋めていきましょう。
埋めた表面は乾燥しますが、硬化はしません。
エアコンパテを扱う注意点としては、埋める分部が綺麗な状態で行いましょう。
汚れているままで埋めてしまうと、パテがしっかり付きません。
また、埋めたところからどんどん乾いていくので、素早く作業していく必要があります。
作業は晴れている日に行うよりも、曇りの日がおすすめですよ。
エアコンパテは劣化する!隙間ができたら埋め直そう!
窓エアコンに生じる隙間は、エアコンパテで対策することができました。
しかし、いつまでも効果があるわけではありません。
当然、長い間使用していれば劣化してきます。
エアコンパテが劣化してくるとひび割れを起こしたり、酷くなると欠落してしまいます。
すると、せっかく埋めたのにも関わらず、パテが欠落した分部に隙間ができてしまうのです。
そのまま放置していれば虫や風が入り込み、台風などの強い雨風の日には室内に雨が侵入してきてしまうこともあります。
パテが劣化している場所を見つけたら剥がし、もう一度埋め直しましょう。
【用意するもの】
・マイナスドライバー
・水拭き用の雑巾
・乾拭き用の雑巾
①窓枠やサッシ、窓用エアコンを傷つけないように注意しながら、劣化したパテを取り除いていきます。
マイナスドライバーを上手く使って剥がしてみましょう。
一気に無理矢理剥がすのではなく、ゆっくり丁寧に行うのがコツです。
②パテを取り除いたら、水拭きします。
粘着力が残っていないように、しっかりと拭いていきましょう。
③乾拭きをして、完全に乾かしてください。
そのあと、またエアコンパテで隙間を埋めていきます。
隙間を埋めて効率的に!
壁掛けエアコンが取り付けられない環境でも、窓用エアコンがあります。
熱中症にならないためにも、暑さを我慢せずにこうしたアイテムを活用してみてください。
また、取り付けでできてしまった気になる隙間は放置せず、窓パッキンやエアコンパテで対策していきましょう。
そして、効率良くエアコンを使うためにも、隙間ができていないか定期的な点検をおすすめします。