タバコを嗜まれる方やプラモデルなどの塗装をされる方にとって、自室の換気は重要ですよね。
しかし、換気扇が付いている部屋は珍しく、そうそう都合よく自室に付いていることなんてめったにありません。
また、借りたアパートのトイレに換気扇がないなんてこともあるかもしれません。
そこでこの記事では、部屋についている窓などを利用して小型の換気扇を後付けする方法についてお伝えします。
換気は大切!
縁の下の力持ちとして、密かに暮らしの快適さを向上させてくれているのが換気扇です。
料理をしている時には、発生する熱気や湯気、気化した油や臭いなどを室内から追い出してくれて、室内にモヤッとした空気が充満することを防いでくれています。
また、浴室ではこもった湿気を追い出すことで乾燥を早めて、カビが生えることを防いでくれてもいますね。
近年では住宅の気密性が高まっていることから、住宅には24時間換気システムの取り付けが義務付けられていて、シックハウス症候群の予防にも役立っています。
他にも、石油ヒーターなどを使った場合には空気が汚れるため換気が必須ですし、空気中の二酸化炭素が多いと集中できなかったりしますよね。
このように、意識しないうちに呼吸で取り入れることになる空気を新鮮なものに入れ替えてくれる換気扇は、生活する上で欠かせない役割を担っていると言えるでしょう。
換気の重要性がわかったところで、換気扇が取り付けられていない部屋がほとんどであることも事実です。
換気扇がない場合には窓を開いての換気しか方法がありませんが、窓を開けると不快な虫が入ってきたり、悪天候時には室内に風雨が吹き込んでしまうため、あまりしたくないケースもありますよね。
そこで、もともと換気扇がない部屋でも気軽に換気できるように、この記事では小型換気扇を後から取り付ける方法をお伝えしていきます。
窓用換気扇とは?取り付け方法
お住まいになられている換気扇がついていない部屋に、後からお手軽に取り付けることができる換気扇として、窓用換気扇と呼ばれる製品が市販されています。
窓用換気扇はその名の通り、住宅の壁に穴を開けなくても窓枠を利用して後付けできるように作られた小型の換気扇です。
特徴としては、半開きにした窓に換気扇を取り付けた後でがらんと空いてしまう窓の隙間を埋められるように、専用のパネルを取り付けることができるフレームを持っている点です。
このことによって、窓が半開きになっても隙間が生じませんから、すきま風や虫の侵入に怯える心配は不要ですよ。
こちらをお部屋やトイレに取り付ければ、空気のよどみや臭いが気になるときにさっと換気できるようになります。
次の項では、窓用換気扇の選び方についてお伝えしていきます。
窓用小型換気扇選定のポイント
窓用換気扇を取り付けるとして、どの機種にするかを選ぶ場合にはいくつかのポイントがあります。
ここではそれらのポイントについてお伝えしていきます。
【スイッチの形式】
窓用換気扇のスイッチにはいくつかの種類があって、それぞれ紐タイプやボタンタイプ、リモコンタイプなどが代表的です。
窓用換気扇を取り付ける予定の場所にマッチした形式を選びましょう。
なお、スイッチがないタイプも販売されています。
こういったタイプは、工夫しなければコンセントの抜き差しでONとOFFを切り替えなければいけませんから注意してください。
【取付可能な窓のサイズ】
窓用換気扇の機種によって、取付可能な窓のサイズが異なります。
特に、窓の高さの寸法は重要となります。
しっかりと事前に計測しておきましょう。
【換気風量】
換気扇は、小型のものほど換気風量が小さくなりがちです。
取り付ける部屋の大きさに見合った換気風量の換気扇を選定しましょう。
以上が機種選定のポイントでした。
次の項では取り付けの方法と、注意事項についてお伝えしていきます。
窓用小型換気扇を取り付ける方法
それでは実際に、窓用の小型換気扇を取り付ける手順を確認していきます。
まず、換気扇を取り付ける窓を選びましょう。
この時、換気扇は窓の左側に取りつけるのがベターです。
なぜなら、スライドして開く窓は左側が奥、右側が手前のレールに乗っています。
窓用換気扇はレールを間借りして取り付けるので、もし窓の右側に取り付けると、窓ガラスと干渉してしまって、換気扇を使わない時に窓を閉めることができなくなってしまうのです。
とはいえ、スペース上やむを得ないのであれば右側に取り付けることも可能です。
取り付ける窓を選んだら、窓を窓枠にはめ込むときと同じ要領で、窓用換気扇の上部をレールにはめ込みます。
しっかりとはめ込めたことを確認したら、窓用換気扇の突っ張り棒式になっているフレームを伸ばして、レールに固定できることを確認しましょう。
窓用小型換気扇の取り付け方と注意点
前項に引き続き、窓用小型換気扇の取り付け方をお伝えしていきます。
窓用換気扇をしっかり固定できることを確認できたら、突っ張り棒をどこまで伸ばしたかマーキングした後に、一度換気扇を取り外します。
そして、突っ張り棒の間にはめ込んで隙間を埋めるパネルを適切なサイズに調整して取り付けてから、今度はしっかりと窓枠に取り付けます。
突っ張り棒の緩みがないようにしっかりと固定できたら、付属のテープなどで窓枠との隙間を塞いで完成です。
作業上の注意点として、換気扇を窓の外に落とさないように気をつけましょう。
小型とはいえ1~2kg程度の重さはあり、落下すると危険です。
また、機種によってはビスで固定するタイプのものもあります。
そのため、もし賃貸物件に窓用換気扇を取り付けたい場合には、あらかじめ大家さんの許可を取っておく必要がある点に注意してください。
換気扇としてダクトファンを取り付けるという選択も!
窓に換気扇を取り付けることを美的観点であったり、セキュリティー的観点から避けたい方には、別の手段で換気扇を後付けする方法をお伝えします。
換気扇を取り付けたい部屋の壁の上部に、丸いプラスチックの蓋が付いていませんか?
これはエアコンの配管を通すためにあらかじめ開けられたエアコンスリーブという開口部です。
ここにダクトファンと呼ばれる小型の換気扇を取り付けて、換気のために使いましょう。
なお、ダクトファンは取り付けの際に壁にビスで固定する必要があります。
もし賃貸物件にお住まいの場合には、勝手にビスで壁に穴を開けると原状回復義務によって修理費用が請求されるでしょう。
そこで先程もお伝えしましたが、取り付ける前に必ず大家さんの許可を得ましょう。
また、壁が石膏ボード張りの場合、通常のビスでは万全に固定できない恐れがあります。
そういったケースでは石膏ボード専用の固定具を用意することを忘れないでください。
ダクトファンは高所に取り付けることになるため、落下すると危険です。
窓用換気扇を取り付けて大切な換気を効果的に!
この記事では、換気扇が作り付けでない部屋の窓を使用して、後付けで小型の換気扇を取り付ける方法をお伝えしてきました。
窓用換気扇は、壁に穴を開けなくても窓枠を利用して手軽に取り付けられるので、非常に便利に使うことができます。
タバコや塗装などの空気が汚れがちな趣味をお持ちの方の部屋や、スッキリした頭で勉強や作業をしたい部屋にぜひ取り付けてみてください。