アパートなどに引越しをしたときに、隣人への挨拶に悩んだことはないでしょうか。
中には、「相手の方に迷惑でないか」と心配になったり、手土産や時間帯などを考えたりすると、ついつい後回しにしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、挨拶をしないことで周りからの印象が悪くなってしまう可能性もありますので、できれば早めにしておきたいところです。
ここでは、挨拶をする意味や、引越しの挨拶に必要な手土産に関しても詳しくご紹介していきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
アパートへの引越し!隣人へ挨拶する意味とは
引越しをしたら、隣人へ挨拶をすることがマナーとされています。
そして、挨拶をする場合は自分が住む部屋に対し「上下左右」の4部屋に挨拶をするのが一般的です。
では、隣人への挨拶はどのような意味があるのでしょうか。
隣人への挨拶は、基本的に自己紹介のような意味があります。
これまで住んでいたアパートの住民からすれば、新しく入居した人がどんな人なのか気になるものです。
挨拶をすることで、その人の人柄が分かり、お互い安心感を得られるという効果があります。
また、挨拶をして顔なじみになれば、事故や災害など何かトラブルがあったときにも助けを求めやすくなりますし、助ける側としても「手を貸してあげよう」という気持ちになりやすいでしょう。
さらに、どんなに静かに生活していても、どうしても物音がしてしまうものです。
特に小さな子供がいるご家庭の場合、子供が発する物音によって騒音トラブルに繋がる可能性もありますから、より注意しなければなりません。
そのようなトラブルを避けるためにも、挨拶と同時に「小さい子供が居るので、ご迷惑をお掛けすることもあるかもしれません」と一言添えておきましょう。
そうすることで、「あの家族は小さな子供が居るから…」とある程度広い心で対応してくれる可能性も高くなります。
また、挨拶をしておくだけで、物音を出してしまったときでも「お互いさま」という感情を持つこともできます。
このように、引越ししてからの挨拶は人間関係を円滑にする効果があります。
今後、住みやすい環境にする意味でも挨拶はしておいたほうがよいと考えられるでしょう。
アパートへ引越し前に隣人へ挨拶をするのがベスト!時間帯はいつがいい?
できれば、アパートへ引越しする前に、隣人への挨拶を済ませておくのがベストです。
引越し当日は、引越し業者のトラックで道路を塞いでしまったり、搬入の際の物音を出してしまうことも考えられます。
そのため、隣人へ迷惑をかけてしまうことも考えられます。
そこで、引越しの前日あたりに「これから引越しをする〇〇です。
引越しの際はご迷惑をお掛けすることになると思いますが、よろしくお願いします。」と一言挨拶をすることをおすすめします。
引越し前に挨拶をしておくことで、当日の引越し作業にも集中しやすくなりますし、慌ててしまうことも少なくなります。
なにより、挨拶をしておくことで相手によい印象を与えることができます。
続いて、引越しの挨拶の時間帯ですが、基本的には早朝や深夜など他人の迷惑となる時間帯は避けることがマナーです。
時間帯としては、早くて10時以降、遅くても17時頃までには済ませておくようにしましょう。
また、第一印象をよくするためにも、できるだけ相手の不快となることは避けるようにしましょう。
挨拶時に渡す手土産の種類や相場・のし紙の有無について
アパートで引越しの挨拶に伺うときは、基本的に手土産を持参するのが基本です。
とはいえ、どのようなものがよいのか、また価格の相場も気になるところですね。
ここでは、手土産の種類や相場、のし紙の有無などについてお伝えしていきます。
●手土産の種類
手土産の中でも人気があるのが、お菓子やタオル、洗剤や石鹸などです。
お菓子を選ぶ際は、日持ちの短い生菓子よりも、賞味期限が長い焼き菓子やおせんべいなどがおすすめです。
ほかにも、図書券などの金券、ゴミ袋やキッチングッズなどの消耗品も喜ばれます。
●手土産の相場
あまりに高額な品物を贈ると、却って相手の気を使わせてしまうこともありますので、500円から1,000円程度が相場とされています。
手土産を購入する際は、この程度の金額を目安にするとよいでしょう。
●のし紙の有無
挨拶で隣人へ渡す手土産にはのし紙はつけたほうがよいと言えます。
のし紙には、「内のし」と「外のし」の2つの種類がありますが、引越しの挨拶には「外のし」を使います。
「外のし」は、品物を包装紙で包み、その上からのし紙をかけることで、主に手渡しでギフトなどを贈る際に利用されます。
また、のし紙の書き方については、のし紙の上に「御挨拶」の文字を入れ、下に苗字を書きます。
一人暮らしの女性の場合に挨拶で注意しておきたいこと
一人暮らしの女性の場合は、防犯上の意味でも挨拶時に注意しなければなりません。
なぜなら、女性一人で引越しの挨拶をすることで、「女性一人でこの部屋に住んでいる」と宣言するのと同じことになってしまうためです。
アパートの隣人は、どんな人が住んでいるのか分かりませんから、挨拶時は不安も伴うでしょう。
そのため、女性の一人暮らしでは無理に挨拶はしなくてもよいという考えもあります。
ただし、挨拶をしないことで隣人からの印象が悪くなったり、何かトラブルが起きたときに助けを求めにくくなるという点では、困ることもあるかもしれません。
もし、挨拶をしたいとお考えならば、一人で挨拶をするのではなく、両親や、兄弟と同行してもらうことをおすすめします。
それも難しいのであれば、大家さんや管理会社にほかの入居者は挨拶をどうしているのかや、どのような入居者が住んでいるのか可能な範囲で聞いてみるとよいでしょう。
挨拶時アパートの隣人が不在だったらどうする?
アパートの隣人へ挨拶に伺おうと訪問したところ、不在ということはよくある話です。
また、入浴中などタイミングが合わずに出られない、もしくは相手の都合で出たくないということも考えられます。
この場合は、一旦挨拶を諦めて後日伺ってみましょう。
それでも、不在が続き挨拶ができないのであれば、手紙を郵便ポストに入れておくとよいでしょう。
その際、チラシの裏やコピー用紙など、贈られた側としてはあまりよい顔をしないものを利用するのではなく、文房具屋や100円ショップなどで手に入れることができるメッセージカードなどを利用することをおすすめします。
また、不在のお宅に贈る手土産としては、食品は避け、タオルや石鹸などの日用品にするようにしましょう。
加えて、手土産もドアノブにかけるだけという方法ではなく、ポストに入るものであればポストに投函しておくと粗雑な印象を与えることもありません。
手紙の例文としては、以下を参考にしてください。
「はじめまして。
〇月〇日に、〇〇号室に引っ越して参りました〇〇(名前)と申します。
何度が引越しのご挨拶に伺ったのですが、ご不在でしたので、お手紙にて失礼いたします。
ご挨拶の品として〇〇(品物の名)を一緒にお贈り致しますので、お使い頂けたら幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。」
隣人への挨拶は3人に1人していない!?
一昔前では、引越しの挨拶は常識として考えられていましたが、今では挨拶をしない方や挨拶に訪ねられてきても迷惑だと感じる方も増えてきています。
そんな時代の流れなのか、今では3人に1人が引越しの挨拶をしていないという調査結果も出ています。
特に10代~20代の若者は、大学進学や就職で実家を離れ初めての環境で生活する人も多いため、隣人への挨拶という習慣を知らないということも考えられます。
また、引越ししてからは当分バタバタして忙しいため、挨拶まで気が回らず、そのまま挨拶のタイミングを逃してしまったということもあるでしょう。
しかし、アパートに何度も出入りしていれば、ばったり隣人と顔を合わせてしまうことも考えられます。
挨拶が一言もないままですと、相手からの印象も悪くなりがちです。
もしばったりと顔を合わせてしまったときは、自己紹介を交え、挨拶が遅くなったことにお詫びを一言添えるとよいかもしれません。
現在は、引越しの挨拶をしない人も増えてきているようですが、それでも今後生活しやすい環境を作るために、挨拶は重要であると考えられます。
のちに気まずい思いをしないためにも、引越しの挨拶はしておいたほうがよいと言えるでしょう。
引越しの挨拶は忘れずに
引越しの挨拶は、人間関係を円滑にしたり今後生活しやすい環境を作ったりするためには欠かせないものだと考えましょう。
そして、挨拶のときに欠かせない手土産は失礼のないような時間帯、予算などを考慮し、相手に不快な思いをさせないように注意しましょう。
これから引越しする予定がある方は、参考にしてみてくださいね。