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アパートの契約更新のときに無職だと更新できない?

2019.1.27

アパートの契約更新を前に、会社を辞めてしまった。

『アパートの契約更新のときには、言わなくてはダメなのかな』

『無職と言ってしまったら、契約更新してもらえないかもしれない』

不安に感じることはありません。

ルールと注意点をおさえておくことで、不安が解消されるかもしれません。

アパートの契約更新のときに無職でも大丈夫。でも…

アパートの更新間近にリストラ、病気などで仕事を辞めざるを得ない事情もあるかと思います。

そのような困難な事情があるときに、アパートの契約更新ができないのではないか、という不安を持たれていらっしゃる方がいるかもしれません。

契約更新時に無職であったとしても、そのことを理由に契約を解除されることはないでしょう。

これは、借地借家法26条1項、28条、30条を理由としています。

貸主は、借主に契約解除を申し入れるとき、6ヶ月前から1年前に正当な事由を持って通知しなければなりません。

これに反する特約で、主に不利なものは無効となります。

滞りなく家賃が支払われているのであれば「借主が無職である」ことが、正当な事由とはならないでしょう。

また、「無職になれば契約解除」という特約も、滞りなく家賃を支払っているのであれば、一方的に契約を解除されることはないと思われます。

6ヶ月前までに無職を理由とした解除通知が来たとしても、無効となる可能性が高いでしょう。

しかし、家賃を滞納した、すでに家賃の滞納がある、近隣、貸主とトラブルがある、などの事情があると、契約違反となり、解除の可能性がありますので注意をしましょう。

アパート契約更新のとき無職をいつわったり、黙っていた

アパートの契約更新時、無職であるのに、偽りの記載をした場合や黙っていた場合どのようなことになるのでしょうか。

特約事項に「申込書に虚偽の記載がある場合、貸主は契約解除できる」という特約があれば契約を解除される可能性があります。

また、そのような特約がなくても、詐欺行為として貸主は主張をすることができます。

しかし、貸主から契約の解除を申し入れができるのは、家賃の未払いなどの債務がなされないことに加えて、「信頼関係が破壊された」という事実が必要です。

信頼関係が破壊されたかどうかは、裁判の例によると、未払い期間、未払いの状況、過去の未払い状況、借主の対応など総合的に判断されるようです。

家賃を滞納せず支払っていて、今後も未払いになるおそれがない場合には、虚偽記載や黙っていたことが、「信頼関係が破壊された」と判断されないことのほうが一般的ではないでしょうか。

このことから、実際には無職であることを黙っているだけでは、契約を解除される、という可能性は低いと言えるでしょう。

あくまでも裁判になった場合です。

貸主は、黙っていたり、偽った借主に対して、疑いや不安な気持ちを抱くことは普通の感情ではないでしょうか。

家賃の支払いは滞ることなく、継続して支払うことが何より重要です。

加えて、今後の見通しや現状などをあらかじめ相談しておくことでトラブル予防になるのではないでしょうか。

アパートの契約更新のときの審査は厳しくない?

入居時の審査は厳しいのに、契約更新のときは、それほど厳しくないのでしょうか。

アパートなどの貸主にとって、入居者の家賃は収入源です。

一度契約をすると、貸主からは一方的に契約を解除しにくい、という借地借家法上の理由もあげられます。

家賃滞納の常習者であったり、トラブルを起こすような入居者では困るため、おのずと入居の審査も厳しくなります。

・家賃・共益費の継続した支払い能力があるか
・物件使用目的、用法について違反しないか
・近隣住民とのトラブルを起こす可能性はないか

一部ではありますが、このようなことをもとに、入居者を審査します。

通常、無職では入居審査が通りづらいことも、当然のことかもしれません。

審査の基準を見てもお分かりいただけるように、貸主はできれば長く、トラブルなく安定した入居者を確保したいというものです。

契約更新時に厳しくはない、家賃を支払っていればそれでいい、ということではなく、場合によっては収入の見通しや保証人の確認をされることもあります。

それは契約内容や状況、貸主、借主の事情、関係性など個々のケースによるのです。

基本の事項をおさえたうえで、過分に心配することなく、更新にあたりましょう。

契約更新のときに無職と言ったら、更新料を倍額請求された

アパートの契約更新時に、無職であることを伝えると、貸主から更新料を倍額請求され、支払わない場合は退去してほしい、と言われた。

このようなときはどうすれば良いでしょうか。

これは借主にとって不利な条件です。

貸主からの契約解除申し入れには、合理的な理由が必要です。

アパートの場合、貸主がその部屋をどうしても使用する理由がある、とは考えづらいでしょう。

このような一方的に借主に不利な条件には、承諾をせず、支払いや契約には応じる必要はありません。

今までと同じ条件で更新することが可能となり、その期間は定めのないものとされ、貸主が承諾しない場合、その後更新がなくなります。

貸主が今までの家賃を受け取らない場合は、供託することで家賃の未払いを避けることができます。

しかし、今後の貸主との関係が気がかりであれば、極力このようなトラブルは避けたいところです。

貸主の不安を解消する資料を提示する、ガイドラインを根拠にした交渉が必要となるかもしれません。

契約更新のときに、保証人が無職になってしまった

保証人を父親、母親などの近親者に依頼し、定年を迎えた、ということもあるかと思われます。

アパートの契約更新時に、保証人が無職になる場合、どうすればよいでしょうか。

更新時に保証人の情報まで確認されることは、よくあることではありませんが、変更事項があればその旨記入、相談しましょう。

保証人には、借主が借りている物件の、家賃に見合う支払い能力を求められます。

もし、代わりに保証してもらえる方がいれば、その方へ依頼することもできます。

ケースによっては、別に保証会社と有償契約する、ということもあるかもしれません。

その際には、個人で保証会社を選択できるということはまれで、管理会社が提携している保証会社と契約されることが多いかと思われます。

保証会社と契約した場合、家賃とは別に保証会社の更新料が発生します。

契約時には金額、契約期間、更新料等確認をしておきましょう。

契約更新のとき無職を理由に保証会社と契約できなかった

アパートの契約更新時、無職で保証会社と契約できない、ということもあります。

無職の人というのは、高齢者だけでなく、障碍者、子育て、解雇など、事情はさまざまです。

そのようなときは『家賃保証制度』を利用できることがあります。

高齢者住宅財団が、連帯保証人の役割を担う制度です。

これは、高齢者住宅財団と家賃債務保証制度の利用に関する基本約定を結んだ、賃貸住宅に入居することが条件となります。

貸主にこの財団と基本約定を結んでもらい(手続きは簡単なもの)、利用者は入居前に保証料を支払い、契約期間、保証してもらう形となります。

すべての方に条件が合うとも、貸主が簡単に契約を結んでくれるともかぎりません。

しかし、双方に不利益はないことを貸主側も知っていれば、交渉をしてみる価値はあるかもしれません。

また、現在ではUR賃貸など一時金を支払えば、礼金、更新料、保証人なしで賃貸できる物件もありますので、そちらへ移る検討をしてみるのもよいかもしれません。

アパート契約更新のとき無職の場合どうすれば良いか

・無職を理由に契約更新を拒否されることはない
・家賃の支払いを継続する
・貸主が不利な条件を出しても応じる必要はない

・貸主もしくは管理会社へ通知する
・保証会社と契約するときには契約書をよく確認する

・保証制度の利用を検討してみる
・保証人不要の物件を検討してみる

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