アパートなどの賃貸物件で照明器具が故障してしまったとき、その修理費用はいったい誰が負担するのかご存知ですか?
大家さんがするのか、入居者がするのか、意外とわからないものですよね。
そこで、当記事では賃貸物件で照明器具が故障してしまったときの対応をお話ししていきます。
また、入居者が新しく取り付ける照明器具についても併せてお話ししていきますね。
アパートなどの賃貸物件にはどんな照明器具が設置されている?
そもそも、アパートなどの賃貸物件にはどのような照明器具が設置されているのでしょうか。
照明器具が設置してある場所としては、おそらく玄関・廊下・キッチン・洗面所・トイレ・お風呂場・リビング・寝室などが思い浮かぶでしょう。
しかし、リビング・寝室などの居室には、最初から照明器具が設置されていないことが多いです。
それは、居住者によってインテリアの好みが異なり、あらかじめ照明器具をつけてしまうと入居者が部屋をコーディネートしにくくなるということがあるからです。
ひと昔前までは、居室につける照明器具は白くて丸いシンプルなシーリングライトが多かったですよね。
ですが、最近ではインテリアブームもあり、ペンダントライトや個性的なシャンデリアなどを好む人が多くなっています。
ヘタに最初から照明器具がついているよりは、入居者の好みのものをつけてもらおうということなのです。
話は戻りまして、アパートにもともとついている照明器具や、新たに入居者が設置した照明器具が故障してしまった場合、それはいったいどうしたらいいのでしょうか。
次項で詳しく解説していきましょう。
アパートの照明器具が故障!?どうしたらいい??
アパートの照明器具が故障してしまった場合、どう対応したらいいのでしょうか。
まず、照明器具が故障してしまったのか、それとも照明である電球が切れてしまっただけなのかなど原因を探しましょう。
日中に照明がつかなくなってしまった場合は、ブレーカーが落ちてしまっていないかを確認しましょう。
ブレーカーは、契約アンペア値を超えて電気を使ってしまった場合に落ちてしまったり、漏電が起きている恐れがある場合などに落ちます。
また、そもそもその照明のスイッチが入っているかも確認してみてください。
ただし、夜に照明がつかなくなってしまった場合、確認作業は危険ですのでなるべくせず、翌日に行うようにしましょう。
これらを確認し対応してもやはりどうしても照明がつかないようであれば、大家さんに相談するようにしましょう。
ここで1つ注意点があります。
リビングなど、入居者自身が取り付けた照明器具の故障に関しては大家さんは関知しません。
大家さんに故障についての相談ができるのは、もともとついている照明だけです。
入居者自身で取り付けた照明器具の故障修理に関しては、入居者自身での費用負担となることを覚えておいてくださいね。
アパートの照明が故障した時の費用負担は誰?
それでは、入居者自身が取り付けたのではなく、アパートにもともと備え付けられている照明器具が故障した場合、その修理費用の負担は誰がするのでしょうか。
まず、「照明器具」ではなく「照明」自体が切れてしまっているのであれば、入居者負担で照明を取り替える必要があります。
これは、「照明」自体は消耗品となるので、基本的に大家さん負担ではなく入居者負担となっているためです。
しかし、「照明器具」が故障した場合、照明器具はもともとアパートに備え付けられているものなので大家さん負担となります。
ただし、最初から設置されている照明器具の故障なのに、まれに大家さんが修理費用を負担しないという場合もあります。
後から「そんなことは聞いていない!」「伝えています!」などの言った言わないのトラブルを避けるためにも、契約を交わす際に契約書の内容はよく確認しておくようにしましょう。
入居者が交換した照明は退去時持って行ってもいい?
前項で、「照明」自体が故障したのではなく切れてしまったならば、それは消耗品なので入居者が負担して取り替える必要があるとお話ししました。
それでは、アパートを退去する際にその「照明」を持って行ってもいいのでしょうか。
基本的には「ダメ」です。
入居者自身が購入したものなのにおかしいと思いますよね。
アパートなどの賃貸物件を退去する際は「原状回復」が原則です。
入居時にはキッチンやトイレ、洗面所の「照明」はしっかりついていますよね。
「原状回復」とはつまり、入居時と同じ状態に戻すということなので、「照明」も入居時と同じ状態に戻さなくてはいけないということになるのです。
このようなことを考えると、長く使えるけど高めなLED電球よりも、LEDよりは寿命は短いけど安価な白熱電球を取り付けるのがいいと思いますよね。
しかし、もうほんの少ししか住む予定はないという場合を除き、あと数年は引っ越す予定がないということであれば、結果的にLED電球の方がコストが安い可能性が高いです。
また、LED電球は白熱電球よりも電気代が安くなります。
これからあとどれぐらい住むかによって、どういった電球にするかを決めるといいでしょう。
入居者が取り付けた照明をアパート退去時に持って行っていいかどうかについてですが、大家さんによっては「持って行っても問題ないよ」と言ってくれる場合もあります。
どうしても持って行きたい場合は、1度大家さんに聞いてみるといいかもしれませんね。
前入居者が置いて行った照明器具が故障!修理負担は誰?
アパートが新築物件ではない場合、大家さんが設置したわけでもないのに、ないはずの居室に照明器具が設置されている場合があります。
それは、前入居者が置いて行ってしまった場合です。
この場合、もともと大家さんが設置したわけではないですから、故障してしまった場合の修理費用負担を誰がするのか疑問に思いますよね。
結論から言いますと、大家さんが照明器具の修理費用を負担してくれるとは断言できません。
賃貸契約書などの重要書類に、大家さんが修理費用の負担をする旨の記載があれば問題ないです。
しかし、その記載がない場合は、あくまでも現在の入居者が修理費用の負担することになるのです。
「インテリアはそんなに気にしないし、最初から照明器具がついているなんてラッキー」とそのまま使用して入居後すぐに故障してしまっても、そのような記載がなければ費用負担は入居者自身がしなければならないのです。
さきほども申し上げましたが、このようなことが起こらないようにするためにも入居前には契約書などの重要書類は隅々まで熟読するようにしてくださいね。
アパートだけど照明器具を自分好みに替えたい!その注意点とは?
ここまで、アパートに備え付けられている照明器具が故障した場合の修理費用負担について主にお話ししてきました。
最後に、自分好みの部屋にするために照明器具を入居者自身が用意して設置する場合の注意点についてお話ししておきましょう。
まず、照明器具をつける天井や壁などに穴を開けなくてはいけないような場合は、必ず前もって大家さんに連絡をしましょう。
また、新たに電気配線を増やしたい場合も同様です。
さらに、ファン付きの照明器具を設置する場合は、天井に大きな負担がかかることが予想されます。
その際は、天井を補強しなくてはいけなくなるかもしれないので、こちらも必ず前もって大家さんに確認を取ってくださいね。
そのようなことが負担だなと感じてしまう方は、大掛かりなことが必要ないような照明器具を選ぶようにしましょう。
アパートの照明器具の故障修理費用は条件によって誰が負担するか異なる
アパートなどの賃貸物件で照明器具が故障してしまった場合、その修理費用負担は基本的に大家さんです。
ただし、入居者自身が取り付けた照明器具の場合は入居者が修理費用を負担します。
照明器具の故障修理費用は、誰が設置したかなど、その条件によって誰が負担するか異なります。
これらのことは、入居時に交わされる契約書などの重要書類に記載されていますから、必ず確認しておくようにしましょう。