アパートと言えば、ペット不可のタイプが多いですよね。
ペットは、室内を傷つけてしまいますし、活発に運動すると隣や下のお部屋の迷惑になってしまいます。
特に、猫は、発情期になると鳴き声も響いてしまい、特に朝方や夜の鳴き声で、隣近所からクレームが来る、ということもあります。
今回はその対策や、ペットには厳しい状況の中で救いの手とも言えるアパート、「猫専用アパート」についても取り上げます。
ペット不可のアパートは多い!
ペット不可のアパートは多いですが、それも無理はありません。
ペットを飼うことができるアパートでも、入居者同士のトラブルは起こっています。
動物の中にもいろいろな性格の子がいます。
静かで温厚な子もいれば、鳴き声が多く、活発で攻撃的な子もいて、飼い主は自分の子が可愛いので大目に見ることもできますよね。
ですが、特に愛着を抱いていない他人からしてみれば、迷惑に感じてしまうこともあるでしょう。
今回は、ペットの中でも、猫のことついて取り上げます。
理由は、筆者が好きだからです。
というと、身もふたもないのですが、日本人の猫の飼育数がここ最近、増えているのをご存知でしょうか?
携帯アプリや、動画、映画や本でも猫をテーマにしたものが取り上げられ、ブームになっていますよね。
猫は、何匹も飼う人が多いので、それも飼育数の増加につながっているのですが、それでも、猫の人気は高まっているということは確かです。
しかし、人気に比例して猫を飼いやすい状況が整っているかというと、そうとは言えません。
相変わらず、ペット不可のアパートは多いですし、隣近所へのマナーを守って飼っている人ばかりではないのが現状です。
これから猫を家族に迎えようと思っている人は、猫を飼うことに伴って起こることを、一度、現実的に考えてみましょう。
猫ってこんなに素敵!
子供の頃はペット可のアパートに住んでいて、猫が何匹も家にいましたので、その頃の経験から、猫の素敵なところや逆に困ったところを分析してみます。
まずは、素敵なところからです。
・家族・恋人・友人になってくれる
・愛くるしい表情がたまらない
・身ごなしが優雅
・誇り高い自由をまとった雰囲気
・たくましく、図々しい(誉め言葉)
・太っても可愛い
・飼い主の心が読めるのではないかと思うことがある
特に、一番最初に挙げたことについては、猫ではなくても、ペットを飼ったことがある方なら、共感していただけるのではないでしょうか。
結婚=幸せとは言い切れない現代社会で、ストレスを和らげてくれたり、孤独を癒してくれる猫の存在は、かけがえのないものです。
この他にも、いくらでも挙げられそうですが、きりがないので省略しますね。
猫好きな人には共感していただけると思うのですが、そうでない人も多いです。
では、次は、猫の困ったところについて取り上げます。
やはり、発情期のあの鳴き声は大きいですが、他にも、トラブルになりがちなことがあるんです。
猫を飼うことのデメリット!
猫の欠点をいくつか考えてみると、
・興奮するとひっかいたり、噛んだりすることも(他のペット(犬など)に攻撃する)
・鳴き声、喧嘩する音がうるさい
・他のお家のお庭、アパートの階段・駐車場などで、ウンチ・嘔吐をしてしまう
・お部屋で爪を研いだり、活発に遊んだり噛んだりして、家具を汚したり壊してしまう
・アレルギー源になったり、喘息を引き起こすことがある
・ふらっと出かけて帰ってこない(浮気して他の家の猫になっている場合がある)
・去勢をしていないと、一度に子猫がたくさん産まれ、捨て猫などのトラブルも起きる
・去勢代などや猫グッズなどでお金がかかる
といったことが思い浮かびます。
中でも、ご近所トラブルに繋がることが多いのは、ウンチ問題と鳴き声問題ですね。
飼い主の家に猫のトイレがあって、基本的に室内で飼っていれば、そこまでの量を外ですることは考えにくいのですが、それでも完全に防げるわけではありません。
また、餌だけあげて、完全に外飼いしている人もいるようです。
広くて居心地のいいお庭が近所にあると、「ここは自分の場所だ!」とアピールしたくなってしまうのが猫という生き物の困ったところです。
ウンチ対策としては、やはり、なるべく家の中でさせることや、他の家に入ろうとしているときに、しっかりと叱ることが挙げられます。
心を鬼にして、なるべく子猫のうちにしつけましょう。
また、ご迷惑をかけてしまったお宅には、謝りに行ったり、日頃から挨拶したりしてコミュニケーションをとり、大きなトラブルにならないように努力しましょう。
猫の鳴き声の原因!アパートでの対処法って?
では、猫の鳴き声の対策にはどんなことがあるのでしょうか。
鳴き声の原因から考えてみましょう。
まずは、朝方や、夜中に鳴く場合です。
猫は、まだ薄暗い明け方の時に、活発に動き出すものです。
ですから、日常的に猫に起こされて、目覚ましが必要ない、という方もいるかもしれませんね。
また、もともとは夜行性だった、という説もあります。
暗い場所と明るい場所で目が変わるのは、猫を飼ったことがある方ならお馴染みのことですよね。
こうした理由から、朝や夜に猫が元気に動いているのは、当たり前のことなのですが、あまりにもよく鳴く場合は、お昼寝しすぎて、エネルギーを発散しきれていないせいもあるようです。
ですので、お部屋に閉じ込めておくのも、夜鳴きの原因になるということですね。
お部屋に長時間いさせるなら、キャットタワーを設置するなどして、猫が飽きずに運動できる環境を作ってあげましょう。
また、アパートの場合、遮音カーテン、防音カーペットなどの防音アイテムを活用するのもいいでしょう。
さらに、飼い主への愛情表現や、要求があって鳴く場合もあります。
かまってほしかったり、喉が渇いていたり、お腹が減っていたりするのです。
このうち、「甘え」からの鳴き声は、適度に対応してあげましょう。
全て無視するのも酷ですが、いつも遊んであげたりおやつをあげたりすると、味をしめてしまい、もっと鳴くようになるかもしれません。
おやつの場合は肥満の原因にもなります。
ご飯や水分を与え、たまにかまってあげているのであれば、無視するのもお互いのためでしょう。
そのうち、鳴いても無駄なのかな、と理解できるようになります。
発情期の猫の鳴き声!解決方法は?
他にも、猫の鳴き声の原因は、「他のペット・赤ちゃんへの嫉妬」、「愛する家族の不在」、「洋服の着用」などのストレスや、体調不良やケガが原因のことがありますので、よく観察しましょう。
また、アパートでのトラブルで多いのが、猫の発情期特有の鳴き声です。
うなるように鳴いたかと思えば、他の猫とドタバタ喧嘩するのは、飼い主なら何とか我慢できても、そうでないなら、嫌で嫌で仕方がないのも無理はないことです。
そのため、怒鳴ったり物を投げたり、水をかけたりする人もいます。
愛猫に、そんな目に遭って欲しくはありませんよね。
これは、 避妊・去勢手術が根本的な解決方法になります。
マタタビをあげるというのも一時的な解決策になりますが、すぐに効果は薄れます。
去勢手術は自然の摂理に反する、猫がかわいそうなどと考えてためらう方も多いのですが、術前検査は万全で、後遺症が残ることはほぼありませんし、発情期の猫の身体の負担を軽くしてあげることもできます。
また、メスであれば、乳腺腫瘍も発生しにくくなるようです。
さらに、発情期が原因で、パートナーを探して家出してしまうこともあるのですが、そういうことも防げます。
「飼い猫の子供が欲しい」「のどかな地域で近くに住宅がない」とかでなければ、騒音問題が取りざたされる今の時代では、手術をしないで猫を飼うというのは、マナー違反にもあたるのかもしれませんね。
鳴き声も安心!猫専用アパートって?
最後に、猫好きな方に耳寄りな情報をお届けします。
それは、「猫専用アパート」です。
もちろん、猫だけが住むアパートではありませんよ。
猫を飼っている方だけが入居できるアパートということです。
入居者は全員、猫好きなんて、とても楽しそうですね。
具体的に、どのような工夫がされているのか、取り上げてみましょう。
・キャットウォーク、猫用の扉(くぐり戸)
・洗面周りに猫用トイレを置けるスペース
・玄関と居室の前の脱走防止用の扉
・汚れが掃除しやすいクッションフロアの床
・爪とぎの傷を防ぐため、壁紙は貼らずに壁はペンキ仕上げ(猫の爪がかかりにくい壁紙の場合も)
・コンセントを多めに設置(猫用のヒーターや給水機が置きやすいようにする)
・広いお部屋
こうした嬉しいポイントがある猫好きのためのアパートですが、ワクチン接種・去勢などの入居条件を設定している場合もあり、確認が必要です。
やはり、発情期の鳴き声などは、入居者同士では我慢できても、近隣住民からのクレームの原因になります。
また、こうした賃貸住宅は、ご想像の通り大変人気があるため、すぐに埋まってしまうのが現状です。
もし、これからアパート経営をしてみたいと思っているなら、こうしたアパートを探してみるのもいいでしょう。
管理の大変さや、近隣住民への配慮など、大変なこともありますが、「空き部屋が埋まらない…」といったお悩みとは無縁と言えます。
何より、猫のために、猫を愛する人のために、素敵な空間を提供できる、というのは猫好きにとっては魅力的ですよね。
猫好きが増えるかどうかは飼い主さんの心がけも大切
猫を飼うことのメリットやデメリット、鳴き声の原因や対処法について、ご説明しました。
避妊・去勢手術についても、飼い主さんが前向きにご検討していただけるように、メリットをご紹介しました。
これから、猫専用アパートのように、猫と人間が共存できる賃貸住宅が増えるといいですよね。
住民同士の交流が深まれば、旅行の間お互いに預けたり、いろいろな相談をしあったりすることもできます。
ペット不可のアパートに住んでいる筆者にとっては、夢のようなお話です。