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アパートの立ち退きに関わる書面が届いた場合

2019.2.3

アパートなどでよく問題になるのが、立ち退き問題です。

今回は、書面にて立ち退きを要求された場合について、考えていきたいと思います。

実際、大家さんから急に立ち退き要求の書面などが届いたら、びっくりしてしまうと思います。

なかにはそのまま大家さんの指示通りに退去を択んでしまい、新しい住居を確保できずに困り果ててしまう方もいるようなので、気をつけたい所ですね。

立ち退き通知書って?

まずは、アパートの立ち退き通知書はどのようなものでしょうか。

アパートの老朽化などで入居者が危険に晒される状態になった場合に、借主へ書面で立ち退きを依頼されるようになります。

子の立ち退きを依頼される文書が、立ち退き通知書というものです。

基本立ち退き通知書は半年前に借主に通達しなければなりません。

では、実際に立ち退き要求を半年前に受けてしまった場合は、書面の内容に従い引っ越し先を見つけ出て行かなければならないのでしょうか?

借主としては、新しい住まいを契約する為に敷金・礼金・契約金など、まとまった出費である為に準備が困難な場合があります。

借主のこのような不安から守る為に、借地借家法というものがあります。

長期間の家賃の滞納などの正当な理由が無ければ、通知が半年前にあった場合でも、貸主は借主を強制的に退去させることは出来ませんので、慌てないようにしましょう。

アパートの立ち退きに関する書面①立ち退き通知書

前項でご紹介した、立ち退き通知書の事例をご紹介します。

アパートの立ち退きを書面で伝えられる問題で一般的なのが「アパートの老朽化に伴う建て直し」です。

ここで問題となるのは、立ち退き料の問題です。

立ち退き料がもらえるのかという問題は、後程説明します。

立ち退き料の内訳は?

・移転するための費用
・投資資金が回収できない場合の補償
・営業の補償
・借家権補償

上記項目の詳細は以下になります。

・移転するための費用

借主の引っ越し費用や引っ越し通知のための費用、事務や店舗においてはホームページ作成費用なども保障される場合があります。

・投資資金が回収できない場合の補償

テナント契約などによって、入居の際に高額な造作などをした場合の費用も、貸主の都合での立ち退きの際には保障される場合があります。

・営業の補償

借主の営業が特殊な内容であるために移転後、別の場所では営業が継続できない場合は、営業を廃止する事に対する補償がされる場合があります。

・借家権補償

借家権の算定は非常に難しく、立ち退きの場合は参考くらいにしかならないと言われています。

基本契約書に書かれていることがルールになるわけですが、実際は借地借家法など借主に有利な場合が多いのです。

ですから、契約書の通りに大家さんがアパートの立ち退きを書面で出しても、はいそうですかとはなりません。

立ち退き料が発生する前に、立ち退きがうまくいかない場合は、大家さんと借主間で泥沼の争いが起こる事も珍しくはありません。

もつれにもつれ裁判という形になると、お金も時間もかかる為貸主の大家さんが不利な状況に立たされます。

結果、建て直し期限になり立ち退き料の話し合いに突入します。

話し合いの結果は、様々な状況によって左右するのでここでは控えますが、大家さんにも借主にも決して良い結果ばかりではないという事です。

アパートの立ち退きに関する書面②賃貸契約解除通知書

賃貸契約解除通知書とは、賃料の不払いなど賃貸借契約上の債務不履行などの事由により、契約解除を求める時に送付する書類です。

事例をご紹介します。

ある日、借主であるAさんの元へ賃貸契約解除通知が書面で届きました。

Aさんは家賃を3ヶ月分滞納していたため、アパートの大家さんは賃貸契約の解除をし、立ち退いて欲しいという内容でした。

それだけではなく、期日までに退去できない場合は、賃料の2倍に相当する額を請求するとありました。

さらに、明け渡し後1ヶ月分の賃料が発生するので、それも合わせて請求するという内容。

実際、家賃を滞納しているAさんにこんなまとまった大金は払えるわけも無く、非常に困ってしまったというわけです。

ここで確認しなくてはならない事は、賃貸契約解除通知書の種類で、単なる手紙や投稿物である場合は、立ち退きに際しての解約解除予告は成立しません。

違約金云々も単なる脅しですので、法テラスなどで弁護士に相談すると良いでしょう。

無い袖は振れないのです、現実的な解決を心がけたいですね。

しかし、大家さんも生活が掛かっていますので借主も家賃の滞納には気を付け、滞納をしてしまってもしっかり誠意を見せてお互いのプランのすり合わせをする事が大切です。

アパートの立ち退き通知書の内容は正当事由?

立ち退きの正当事由とは一体どんなものでしょうか。

立ち退きの正当な理由は書面にてどのような判断をなされているかは以下の基準です。

・建物が貸主・貸主にとって必要であるか
・実際に建物を利用している状況
・現在の建物の老朽化などの状態

上記項目の詳細は以下になります。

・建物が貸主・貸主にとって必要であるか

借主にとっては、基本的に住居や営業を営む上でアパートの必要性は高いです。

貸主にとっては、立て替えてマンションにするなどの理由の場合、アパートの必要性は低いです。

しかし、貸主が立て替えたマンションの家賃収入が唯一の収入であった場合は、賃貸アパートを貸主が使う必要性が高くなります。

・実際に建物を利用している状況

借主が実際に建物を利用しているだけでなく、家賃の滞納など信頼関係が壊れる行いがあったかという事も問題になります。

それだけではなく、借主が将来的にアパートの取り壊しを把握したうえで借りた場合などは、立ち退きを拒めません。

・現在の建物の老朽化などの状態

建て直しの必要可否で判断されます。

アパートの立ち退き通知書が書面で届いたら、賃貸契約書を確認しよう

従来のように貸主と借主の関係が親子のようなものとは言いにくい現代、ネットなどの情報が多くある為、借主の権利の主張などが増え、貸主との衝突が増えています。

その衝突の多くは、資金清算や原状回復の問題で、貸主と借主の間できちんと書面で取り決めを行ってもトラブルに発展する場合が多いです。

ただでさえ、不動産仲介業者が作っている賃貸契約書は曖昧な表現が多く、後のトラブルの種となります。

そもそも、賃貸契約書は貸主と借主のバランスをとった契約である必要があるのにもかかわらず、双方が賃貸契約書の内容にあまり目を通していない事が多いようです。

ですので、アパート立ち退き通知書が届いたら、通知書の内容と賃貸契約書の内容をすり合わせて確認すると良いでしょう。

実際立ち退き料ってもらえるの?

アパートの立ち退きは貸主から半年以上前に書面などで伝えなければならなく、借主もこれより前には交渉は出来ません。

一般的には、借主の新しい賃貸物件への引っ越し費用を貸主が払う事になります。

賃貸物件の場合、立ち退き料の相場は、家賃の半年分程度ではありますが、法律で必ずこの料金であると決まっているわけではありません。

あくまで、貸主と借主の合意で、貸主の借主への退去の気持ちを条件としたものです。

また、貸主が原状回復や新しい住まいの費用をどのように支払うかも、借主との交渉によって決まります。

立ち退き問題となると、決まってトラブルに発展しやすい理由は「大金がもらえるのではないか」という期待からかもしれませんが、上記のように決して期待するような大金が無条件で支払われるわけではないようです。

アパートの立ち退き書面の性質と内容をしっかり把握する

アパート立ち退きの書面内容には、悪質な内容のも多く、法的根拠の無い物が多いという事がわかりますね。

かといって、全てをそういった解釈では勿論円満な交渉は難しいでしょうから、しっかりと賃貸契約書の内容を契約の際に確認する事や、家賃の滞納など貸主とのトラブルを極力避け、いざという時の交渉を優位に運べるように心がけたいですね。

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