一人暮らしを始めるとなると、最初に直面する問題は物件選びではないでしょうか。
気に入った物件を見つけたとしても、家賃6万円だった場合、それは高いのか、それとも安いのか。
自分にあった条件の物件を探して、その家賃が本当に適正な価格なのかどうかを知ることは、とても大事なことです。
では、どうすれば、それを知ることができるのか考えてみましょう。
一人暮らしにおける家賃6万は高いのか
夢と希望で膨らんだ一人暮らし。
いざスタートしたら、家賃の支払いがキツすぎる。
こんな風になってしまったら、せっかくの一人暮らしも台無しになってしまいます。
では、どれくらいの家賃であれば、無理なく生活ができるのでしょうか。
仮に、家賃が6万円だったとします。
6万円と聞くと、普通は大金だと思います。
それを毎月毎月、遅れることなく払うことができるのかどうか。
まずは、それを考えるのが基本です。
月の支払いは、家賃以外にも食費・水道光熱費・携帯代・遊興費なんかもあります。
それらを全て計算すれば、自分の収入と家賃のバランスが、適正かどうか判断できるでしょう。
いくら気に入ってる物件だとしても、自分にとって家賃が高いと感じたら、転居することをおすすめします。
6万円の家賃は、どちらかと言えば高いです。
4万円台の物件と比べたら、月で比べると2万円も差が出ます。
年間だと24万円です。
これだけあれば、貯金もできるし、ちょっとした贅沢だって可能です。
こういったことを頭に入れて、6万円という価格は適性の家賃なのか判断しましょう。
家賃6万の物件は本当に自分にとって必要なのか
家賃6万円でも、余裕をもって支払い続けることができるという人は、迷うことなく賃貸契約を結ぶことでしょう。
しかし、それは本当に自分にとって必要な物件なのでしょうか。
6万円は余裕でも、4万円で同じレベルの物件が見つかった場合、普通にいけば誰でも4万円の物件を選ぶと思います。
もし、そのような条件の物件が2つ同時に出てきたとすれば、家賃6万円は高いということになります。
6万円と4万円の物件で迷うことがあれば、4万円でだいたいの場合は十分です。
同じレベルで6万円ということは、何かしらの付加価値が付いているということが考えられます。
新築、駅やスーパーが近い、傷が少なくきれいなどです。
これらの環境を加味して考えたときに、本当に6万円の価値はあるのか考えてみましょう。
駅から徒歩5分で6万円、駅から徒歩10分で4万円。
この条件で、物件の質が同レベルだったら、どちらを選びますか?
たった5分の差のためだけに6万円を選ぶのか、5分我慢すれば4万円で済む方を選ぶのか。
毎日駅を利用するのであれば、6万円の物件で良いでしょう。
しかし、たいして駅を使わない人が6万円の物件を選ぶとなれば、疑問に思ってしまいます。
本当に自分にとって、その物件が必要なのかどうかを、きちんと見分けることが重要です。
家賃6万が高いか安いかは地域によって差がある
家賃が6万円と言われたら、高いと思う人と、安いと思う人がいるはずです。
6万円という価値は、インフレでも起こさない限り、基本的には誰にとっても6万円です。
6万円あれば、おいしいものもいっぱい食べられるし、旅行にだって行けるほどの大金です。
では、人によって、それぞれ違う印象を持つのはなぜでしょうか。
答えは簡単で、住んでいる地域によって、この価値観に差が出てくるからです。
例えば、東京都民と北海道民では、物価に大幅な差があるため、しばしばこういったことが起こります。
東京都心で6万円の物件となれば、ワンルームでも見つからないでしょう。
ですが、少し都心から離れた足立区や板橋区あたりで探せば、見つけることができるそうです。
これが北海道ともなれば、がらりと変わります。
家賃6万円ともなれば、1LDKのかなり広めの物件が大量に出てきます。
もっと言うと、4万円台でも北海道であれば、十分満足のいく物件が簡単に見つかるでしょう。
これだけ地域によって差がありますから、家賃6万円を基準とした場合は、高いか安いかというのは判断が難しいところです。
しかし、どちらにしろ、納得のできる安い物件を探すほうがお得です。
長い間家賃を払い続けることになるわけですから、安ければ安いに越したことはないのです。
ライフスタイルに合わせた家賃・物件選び
物件を選ぶときには、自分のライフスタイルをよく観察することも大切なことです。
朝早く部屋を出て、夜遅く帰ってくる。
こういった、寝るだけのための部屋という状態であれば、あまりお金が掛からない物件を探すのも手でしょう。
寝るためだけに借りてると考えたら、もし家賃が6万円だった場合は、一気に高いと感じるはずです。
このように、自分の普段のライフスタイルを考えることによって、選ぶ物件や家賃にも影響が出てくるものです。
フリーターや、収入が安定していない人にも言えることですので、注意しましょう。
どういうことかというと、収入が安定していないのに、家賃という支出が一定なのがネックになります。
今月は20万円収入があったけど、先月は10万円しかなかった。
支出は家賃だけではありませんから、これでは6万円の家賃を支払うのは、難しくなります。
同じく、転職したときも、注意しなくてはなりません。
転職時には、ほとんどの人が、前職よりも収入が減る傾向にあります。
つまり、今まで安定して25万円稼げていたのが、急に20万円になる可能性もあるということです。
このときの家賃が8万円の物件だったとしたら、20万円の収入では、貯金を切り崩すこともあるかもしれません。
いつ何時何があるか分かりませんから、自分が最低限、どの程度の収入を稼げるかは把握しておくと良いでしょう。
リスクヘッジを含めた家賃設定で、物件を探すことも、時には必要な選択です。
家賃が高いと感じても生活をキープし続ける方法
家賃は、収入の約3割程度の金額に抑えるというのが通説です。
20万円の収入であれば、6万円の家賃。
30万円の収入であれば、9万円の家賃。
これが、18万円の収入で家賃6万円の物件に住むとしたら、どうなるのでしょうか。
決して無理とは言いませんが、生活はやはり苦しくなる可能性が高いでしょう。
ですが、せっかく見つけたお気に入りの物件を、みすみす手放すのは惜しいと思います。
そこで、収入と支出のバランスを、少し調整してみてはいかがでしょうか。
支出は気が緩めば簡単に増えてしまいますが、収入はなかなか増やすことは難しいです。
そのため、支出を抑えることができれば、少し高い家賃でも、生活をキープすることが可能です。
つまり、家賃以外の贅沢を、少しずつ減らしてしまえば良いのです。
そういった部分でお金を工面していけば、多少高い家賃でも、お気に入りの物件に住み続けることもできるでしょう。
ただ、贅沢を我慢してまで住むことを、幸せと感じるか、そうではないと感じるかは人それぞれの価値観です。
自分にあった選択を取ることが、安定した生活へとつながると言えそうです。
家賃以外での物件選びで注意するべきこと
複数の物件を見て回り、ようやく見つけた理想の部屋。
家賃も、きっちり収入の3割の6万円。
ここに決めたとなる前に、注意しなくてはならないことがあります。
それは、物件の環境や状態です。
家賃6万で少し高いけど、無理してでも絶対ここに住みたい、という強い気持ちであれば仕方ありません。
ですが、隣の家が反社会的勢力の事務所だったり、夜になると酔っぱらいがうろついて、危険な場所はおすすめできません。
環境というのは、とても重要です。
危険な地域以外にも、スーパーなど買いものできる施設が近くにないのも、良いとは言えません。
一人暮らしともなれば、自炊は基本中の基本です。
仕事帰りにスーパーに寄れないと、自炊も面倒になりがちです。
自炊を習慣にするには、手軽に料理ができる環境が最低限不可欠です。
節約にもなりますから、これは大きなポイントになるでしょう。
また、選んだ物件が事故物件かどうかも、事前にチェックしたいところです。
事故物件は、家賃が異常なまでに安く設定されていることが多いです。
安かろうは悪かろうとは言いませんが、安すぎるときは、疑ってかかったほうが良いでしょう。
事故物件と聞かされたら、あまり良い気持ちはしないのが普通です。
最近では、事故物件は事前に通知されるようになっていますが、悪徳不動産業者もいるので、気をつけたいところです。
気に入ったからといって、即座に決定しないで、しっかり周りを見てから判断するのが賢い選択でしょう。
家賃は価格よりも自分に合っているかどうかが重要
家賃の適正価格とは、とても曖昧なもので、人それぞれ違うでしょう。
ですが、ひとつだけ基準になるものとして、頭の中に入れておきたいことがあります。
それは、家賃の支払いが継続できなくなるような物件は選ばないことです。
無理なく家賃を払い続けることができれば、結局、それがあなたにとって適正な価格となるのです。