気をつけたい賃貸住宅のフローリングのへこみ!防止対策は?

ベッドや机、本棚のような重たい家具を置いた所の床は、気をつけないとフローリングにへこみができてしまいます。

賃貸住宅の場合は、フローリングに大きなへこみができてしまうと、退去の時の修理費用を払わなくてはなりません。

そこで、フローリングにへこみができにくいように、前もってできることを考えてみました。

また普段の生活で、フローリングにへこみができないように気をつけることもまとめてみました。

賃貸住宅のフローリングにはどのような種類があるのでしょうか?

賃貸住宅のフローリングについて、事前に知っておくと、へこみへの対策がしやすくなります。

フローリングとは板張りの床のことです。

木材の表面にはワックスが塗られていて、掃除がしやすく、ダニなども発生しにくいことがメリットになります。

また、一般的な家具の場合は、へこみ跡などがつきにくいのも特徴です。

ところが、最近はフローリングに似たクッションフロアが増えてきています。

クッションフロアは、塩化ビニル化素材のシートで作られた床材です。

防水性が高いので、以前は洗面所やトイレ、キッチンなどに使われていました。

現在は、クッションフロアのデザインや質感も良くなり、室内の床材として利用されることが多くなっています。

クッションフロアの床は、歩くと少し柔らかい感じがします。

クッションフロアの場合は、表面が柔らかいので、重たい家具などを置いていると、へこみ跡が残ることがあります。

通常の使用によってできる床のへこみは、現状回復義務による費用負担の対象にはなりません。

しかし、へこみが大きかったり、契約時の特約などで費用の負担を請求される場合もあります。

そこで、賃貸住宅を借りたら、フローリングなのかクッションフロアなのかを確認しておきましょう。

賃貸住宅のフローリングにへこみ跡がついてしまった場合

賃貸住宅の現状回復について知っておきたいことは、新品にして退去するということではないということです。

これは経年劣化を考慮するということで、普通に使用していても、その年月が長ければ部屋の状態は自然と劣化します。

経年劣化については、賃借人が修繕費を負担する義務はありません。

この現状回復については、国土交通省より『現状回復をめぐるトラブルとガイドライン』でルールが決められています。

現状回復のルールとは、

・賃借人の故意・過失によるもの
・善管注意義務違反の他通常の使用を超えるような場合

は賃借人が修繕費用を負担するというものです。

通常の生活で発生するもの、家具の設置によるフローリングのへこみ、設置跡などは賃貸人の負担になります。

しかし、賃借人が過失でフローリングに大きなへこみをつけた場合は、修繕費用を負担することになります。

退去時のトラブルや修繕費用などの出費はは防ぎたいですよね?

そこで、フローリングにへこみをつけないために、事前にできることや普段の生活で気をつけることについて考えてみます。

賃貸住宅に入居する前にフローリングにへこみがないかを確認

賃貸住宅に入居する前に、すでにフローリングにへこみや傷がないかどうかを、必ず確認しておきましょう。

これは、入居前からあったフローリングのへこみでも、自分が付けたへこみと間違われる可能性があるからです。

通常、賃貸住宅の管理会社は、入居時にへこみや傷などがないかなどの確認を、入居者の立ち合いで行います。

この時、物件状況確認リストを使って、フローリングのへこみや傷などのチェックをしていきます。

退去時には、この確認リストをもとに、入居期間中にフローリングに大きへこみや傷などが増えてないかを確認します。

そして、それをもとに入居者の退去時の修繕費用の負担分が確定されます。

もし、賃貸住宅の管理会社から、入居時の物件状況の確認を言われなかった場合は、賃貸人から確認の依頼をしましょう。

また、フローリングのへこみや傷が気になる部分は、日付の入るカメラで写真を撮影します。

この撮影した写真には、どのくらいの大きさのへこみなのかも記載したものを添付して、書類にして残しておきます。

そして、賃貸住宅の管理会社にこの書類を賃貸契約書と一緒に保管してもらいましょう。

入退去の際には、修繕費用の負担分のトラブルを防ぐためにも、チェックシートを使ってのチェックをすることが必要です。

賃貸住宅のフローリングにへこみを跡をつけないための対策

フローリングにへこみ跡がつく理由は、長期間同じ所に負荷がかかってしまうからです。

特に重たい家具や家電を置く場合には、フローリングにへこみもできやすくなります。

フローリングにへこみができてしまいそうな家具や家電は

・ベッド
・テレビ台
・テーブルや机
・本棚
・タンス・衣類用ラック
・冷蔵庫
・キッチンの収納棚

などが考えられます。

タンスについては、今はクローゼット収納付きの賃貸住宅が多いので、なるべく作り付けの収納に収めるようにしたいです。

どうしても作り付けの収納に入りきらない場合には、できるだけ小さくて軽い衣類用ラックを使うとよいでしょう。

また、キッチンの収納棚についても、収納が大きい場合には、できるだけ作り付けの収納棚に収めるようにしましょう。

部屋に置く家具が少なければ、フローリングにへこみができる可能性がある場所も少なくなります。

どの家具や家電にも言えることですが、フローリングに直に置くことは避けたいです。

フローリングの上に、少し厚みのあるカーペットやを敷いてから、家具を置くようにすれば、へこみを防ぐことができます。

また、組み合わせが自由にできるタイルカーペットも、クッション性があるのでおすすめです。

賃貸住宅の床の材質によってへこみ防止対策を変えた方法がよい?

賃貸住宅がフローリングの場合は、カーペットやタイルカーペットでへこみを防ぐことができます。

では、クッションフロアの場合はどうでしょうか?

床がクッションフロアの場合は、フローリングに比べて材質が柔らかく、歩いていても気持ちが良いです。

しかし、クッションフロアは、フローリングに比べて重たい家具や家電を置くと、へこみができやすいです。

そこで、賃貸住宅がクッショフロアの場合は、重い家具や家電の下には硬めのものを敷くとよいでしょう。

重たい家具や家電の下に硬めの物を敷くと、家具の重さを分散できるので、クッションフロアがへこむことを防げます。

硬めで家具の下に敷くものといば、ベニヤ板などが考えられます。

ベニヤ板はへこみを防ぐのに実用的で、ホームセンターなどで安価に入手することができます。

しかし、見た目にもおしゃれとはいえませんし、ベニヤ板を敷くのは嫌だという人も多いと思います。

その場合は、ベニヤ板の上に壁紙や厚手の布を貼ってみるという方法が考えられます。

部屋の雰囲気に合わせた壁紙や布をベニヤ板の上に貼ると、違和感もなくおしゃれな感じに仕上がります。

もし、賃貸住宅のフローリングにへこみができてしまったら

フローリングにへこみができてしまった場合、賃貸住宅だと退去の時に修繕費を支払わなくてはいけない可能性もでてきます。

また、修繕費だけでなく、フローリングにへこみがあると、住んでいても気になりますよね?

もし、フローリングの材質が無垢でへこみが浅い場合は、布を濡らして、フローリングのへこみの上に置きます。

この時、へこんだ部分に針などで小さい穴を開けておくと、フローリングが水分を吸収しやすくなります。

そして、布の上からアイロンをあてて蒸します。

これによって、木が水分を含んで膨らんできて、へこみが目立たなくなります。

さらにスチームアイロンを使えば、直接スチームを吹きかけるだけでもへこみが目立たなくなります。

この時、直接アイロンの熱がかかると焦げてしまうことがありますので、当て布を使うとよいでしょう。

では、薄い板を層状に重ねた合板のフローリングの場合はどうでしょうか?

合板のフローリングの場合は、水分を含ませても修復できないばかりか、かえって悪くなってしまいます。

合板のフローリングの場合は、修復専用のねんどや、パテを使ってへこみを目立たなくすることができます。

フローリングの補修用のいろいろな材料、キットはホームセンターで販売されています。

ただ、上手にできない場合も考慮することも必要です。

合板のフローリングの場合は、それ以上へこみをつけないように気をつける方がよいでしょう。

賃貸住宅のフローリングの材質にあったへこみ防止対策を!

長い間住んでいると、フローリングにへこみができてしまうこともあります。

賃貸住宅の場合は、大きなへこみ跡を付けてしまうと、退去の時に修繕費を支払うことになる場合もあります。

フローリングの材質に合った対策方法で、できるだけへこみ跡を付けないようにしたいです。