何気なくアパートの壁を見たとき、壁紙にカビが生えていることに気づいたら焦ってしまいますよね。
アパートは賃貸物件のため退去時には原状回復義務があり、そのまま放っておくとクリーニング代を請求されてしまうかもしれません。
また、健康面から考えても、カビが生えた壁紙は早急にキレイにする必要があります。
こちらでは、なぜ壁紙にカビが生えてしまったのか、その原因と対策をご紹介します。
アパートの壁紙に生えたカビ!どこから来たの?
アパートの壁紙にカビが生えていたら、誰しもビックリしますよね。
さて、そのカビですが一体どこから来たのでしょうか。
カビは突然わいて出てくるわけではなく、普段から空気中に漂っています。
普段は目に見えない状態で空気中に存在していて、カビが増殖してしまった個所を発見することによって人間は初めてカビの存在に気がつくのです。
ですから、条件さえ揃えばカビはいつでも増殖する準備をしているという訳なのですね。
それでは、なぜアパートの壁紙にカビが生えてしまったのでしょうか。
カビというと、水回りに発生しやすいイメージですよね。
お風呂場や洗面所、キッチンなどは水回りですので、カビが生えることはよくあります。
しかし、アパートの壁紙に生えることは、水回りでないことを考えると基本的にはあまり考えられないことです。
なぜアパートの壁紙にカビが生えてしまったのか、それにはカビが生える条件から考えていきましょう。
カビは、「湿度」と「温度」と「栄養」の3つの条件が揃うことによって増えてしまいます。
次項では、こちらの3条件について順にご説明していきます。
カビが生える条件は?
アパートの壁紙に生えたカビ、生える条件に注目してご説明していきます。
【湿度】
カビというと水回りに発生しやすいことから、湿気がすぐ思い浮かぶ方も多いですよね。
カビは湿度が80%以上になると劇的に増えることが分かっています。
また、カビは60%くらいから活動し始めると言われています。
ちなみに人間が快適と感じる湿度は、50~60%前後です。
部屋の中が蒸し蒸しするような人間が快適に感じない時期は、部屋の中の湿気も増えてしまいますので、カビが発生しやすいと言えるでしょう。
【温度】
カビが好む温度は20~30度くらいです。
つまり、人間が快適に過ごしやすい温度だと言うことができます。
また、カビがもっとも活発に活動する気温は25~28度ですので、カビが快適な温度は人間と変わらないことが分かります。
【栄養】
湿度・温度だけではカビは繁殖しません。
そこに、カビの餌となる栄養が揃うことによってカビの繁殖は始まります。
栄養とは、単純な食べ物だけではありません。
家の中の汚れ・埃・ゴミなど人間が出すあらゆるものを栄養として取り入れることによって繁殖してしまうのです。
アパートの壁紙にカビが!生えた原因は?
カビの生える条件は、湿度・温度・栄養でしたね。
それでは、アパートの壁紙にカビが生えた原因は何なのでしょうか?
まず、上記の条件のうち、温度に注目してみましょう。
温度は季節によって変化があり、エアコンなどで快適になるよう温度調節していますよね。
カビが繁殖しないような温度調節をするのは難しいかもしれません。
つぎに、栄養についてです。
栄養については家の中の汚れや埃が当てはまることから、掃除を頻繁にしていないことが言えそうです。
掃除をまめにすることによってカビの繁殖を減らすことができそうですね。
最後に、湿度についてです。
3つの条件のなかで、アパートの壁紙に発生したカビの原因として、誰もが一番当てはまりそうなのは「湿度」です。
部屋の湿度が高くなってしまったことから、カビが繁殖してしまった可能性が高いのです。
次項ではアパートの部屋の湿気が高くなる環境について考えていきましょう。
アパートの壁紙のカビは湿度が原因かも!湿気が増える環境は?
ここからは、アパートの部屋の湿度が高くなる環境を挙げていきます。
・梅雨時
・洗濯物の部屋干し
・換気をしていない
・お風呂の後の扉を開けっぱなし
梅雨時はどこにいてもジメジメするため、湿度を下げることはなかなか難しいです。
窓を開けても閉めても湿気を緩和させることは難しいため、人間にとっては不快な時期であり、カビにとっては繁殖のチャンスと言えるでしょう。
また、洗濯物の部屋干しを日常的に行っている場合は、部屋の中の湿度が自然と高くなってしまいます。
最近では、花粉の時期だけでなく防犯の理由からも、常に部屋干しをしている方も増えているようです。
しかし、そうなると常に部屋の湿度が高くなってしまい、カビの恰好の住み家となってしまいます。
つぎに、換気をしていないことで湿気は溜まりやすくなります。
湿気は、停滞している空気に溜まりやすい性質があるからです。
お風呂に入った後の扉の開けっ放しにも注意が必要です。
中を早く乾かそうと思ってなのか、扉を開けっぱなしにしてしまうと部屋の中まで湿気が増えてしまうことになるのです。
どれも壁紙にカビが生えてしまう原因となりますので、対策が必要になります。
もう壁紙にカビを生やさない!湿気対策は?
アパートの壁紙に生えてしまったカビを嘆いていても仕方ありません。
今後はカビを生やさないよう湿気対策をしていきましょう。
・梅雨時の対策
【エアコンを除湿設定にする、除湿器を使う】
梅雨時の湿度は不快ですよね。
簡単にできる対策として、エアコンを除湿設定にする方法があります。
湿度が特にひどい場合には、除湿器を使うこともおすすめです。
・洗濯物の部屋干し
【部屋干しをしない、浴室に干す】
特に理由がなければ、部屋干しをせずに外に洗濯物を出しましょう。
何らかの理由でできない場合は、部屋に干さずに換気扇がある浴室に干すことで対処しましょう。
部屋にいる場合は、窓を開けて湿気を出すことも有効です。
・換気をしていない
【換気を習慣にする】
換気は、朝と夕方の2回は行うようにしましょう。
その際、空気の入り口と出口を確保するため、玄関と窓の2か所を開けると湿気が逃げやすくなります。
また、普段は閉まっている押し入れやクローゼットを一緒に開けると、その中の空気も流すことができます。
・浴室の扉を開けっぱなし
【浴室の扉は常に閉めておく】
中を早く乾燥させたい場合は、常に換気扇を回したり布で水分を拭き取りましょう。
壁紙のカビをキレイにしたい!上手な落とし方
最後に、アパートの壁紙についてしまったカビを落とす方法をご紹介します。
カビは放置しておくと、壁自体にカビが増殖してしまう可能性や、退去の際にクリーニング代や張替え代を請求されることもあるかもしれません。
早めに落としてキレイにしておくことが大切です。
落とす道具として、簡単に購入できるものに市販のカビ取り剤がありますが、壁紙の素材によっては色が落ちてしまうなどうまくいかない場合も考えられます。
ここでは、酢と重曹を使う方法をご紹介します。
【材料】
・酢
・重曹
・酸素系漂白剤
【カビの取り方】
①2~3倍に薄めた酢を壁紙に塗る
布に含ませたり、スプレーボトルを使ってください。
②数分経ったら拭き取る
③重曹と粉末の酸素系漂白剤を混ぜる
少量の水で同量の重曹と酸素系漂白剤を混ぜてください。
④壁紙に塗る
⑤2時間ほど経ったら拭き取る
水分をよく絞った布で③をよく拭き取ります。
仕上げにエタノールをすれば、更に殺菌効果が高まります。
この方法は、水分が浸み込まないようなビニールクロスなどに適しています。
水が浸み込むようなタイプの壁紙には適しませんのでご注意ください。
壁紙のカビは湿気対策を万全に!
カビができる条件は、湿気・温度・栄養でした。
この中でも、アパートに出来てしまう壁紙のカビは、湿気が一番の原因だと考えられます。
ですから、湿気が溜まらないよう対策をする必要があります。
換気をする、湿気が多い梅雨時はエアコンを除湿設定にするなどいくつかの対策がありました。
また、カビができる3つの条件のうち、カビの栄養となる汚れや埃を溜めないことも大切です。
こまめな掃除によってカビの増殖を防ぎましょう。