アパートに光回線をひきたい!回線工事は大家の承諾が必要?

インターネットを使用する際の回線には、高速通信が可能な光回線や、電話のケーブルを利用するADSL回線など、様々な種類があります。

しかし、アパートなどの賃貸物件は、退去時に原状回復をして大家へ返却する義務があるため、新規の回線工事はできる限り避けたいところです。

そこで、回線工事をしないでネットを利用する方法と、回線工事をする際の注意点についてご紹介します。

これから引っ越しを考えている方、ネット回線にお悩みの方は是非参考にして下さい。

アパートなどの賃貸物件にお住まいの方は原状回復について知っておこう

最初に、アパートなどの賃貸物件を退去する際に注意する必要がある、原状回復についてお話しします。

原状回復とは「借りているアパートの部屋を、故意や過失により傷付けた場合は、修理費用を借主が負担する義務」のことです。

光回線などの各種ネット回線を設置する場合や、エアコンなどの設置工事により、壁に穴を開ける際も該当します。

修理費用は、入居の際に支払いをした敷金よりまかなわれ、退去時に修理費を差し引かれた金額が、借主へ返還されます。

しかし、傷みや汚れが酷い場合は、費用を敷金ではまかないきれず、管理会社や大家より追加請求されるケースもあります。

退去時に原状回復に関するトラブルが起こることは多いので、入居者は日々気を付けて生活をすることが大切です。

気軽にインターネットを楽しむには!回線が引かれているアパートを選ぼう

暮らしに必要不可欠になりつつあるインターネットですが、賃貸物件で新規の回線工事をする際は、物件を傷つける恐れがあるため、必ず大家への相談・承諾が必要になります。

また、工事費用も15,000円や20,000円といった、多額の費用が自己負担となり、工事完了までの期間も必要なため、インターネットの利用について悩んでいる方も多いと思います。

しかし近年は、インターネット回線が引かれている賃貸物件が多いです。

こうした既存の回線を利用することで、賃貸でも気軽にインターネットを楽しむことができます。

例えば、アナログの電話回線が既に設置されている物件では、新たにインターネットの回線工事をおこなう必要がありません。

電話回線の無いアパートで利用する場合は、大家から回線工事の承諾が必要になります。

電話回線を利用したインターネット回線はADSL回線と呼称されています。

ADSL回線は、光回線が普及する以前に、高速通信ができることでとても人気のあるインターネット回線でした。

近年でも光回線のサービスが利用できないエリアでは、主力として使われています。

アパートなどの賃貸物件でも、電話回線がひかれている物件は多く、入居者が利用しやすいインターネット回線の一つです。

テレビを利用してアパートにインターネット回線を引く方法

近年のインターネット回線には、ケーブルテレビの回線を用いて通信を行うものもあります。

ケーブルテレビとは、ケーブルをひいてテレビの信号を家庭まで届けるサービスです。

有名なものでは、J-COMが挙げられます。

このケーブルを利用することで、電話やインターネットを使うことも可能になります。

高速通信が可能な光回線と比べた場合、多少の通信時間はかかりますが、安定した通信速度に定評があります。

アパートなどの賃貸物件では、大家がケーブルテレビと契約している物件も増えてきました。

大家が契約している物件では、既に工事が施工されていますので、大家の承諾や新規の回線工事が必要ありません。

大家が契約していない場合は、ケーブル回線工事の承諾が必要です。

ケーブルテレビはインターネット回線だけではなく、様々な映像チャンネルがあることも魅力の一つです。

好きな番組を、すぐに楽しむことができるので、お子様がいる家庭などにもオススメです。

大家が光回線を設置しているアパートもある

光回線とは光ファイバーを使用して、光で通信する回線を言います。

近年のインターネット回線でも主流となりつつあり、通信速度も速く、安心して大容量の通信をおこなうことができる点が人気のある理由でしょう。

こちらも、大家が物件に集合住宅向けの設備を導入していた場合は、アパートなどの賃貸物件でも、新規で回線工事を行わずに利用することができます。

光回線には、フレッツ光、au光、ドコモ光といった色々な企業や種類があります。

しかし、利用するためには大家の契約状況に合わせる必要があるので、入居者が自由に選ぶことができない点はデメリットとしてあげられます。

また、電話回線を利用して光回線を引くケースもあるため、事前に大家に確認しておく必要があります。

大家の契約企業がフレッツ光だった場合は、光コラボレーションに変更できるメリットがあります。

光コラボレーションとは、フレッツ光を自社で買い取り、様々なオプションを付けて低料金で独自のサービスを提供している企業のことです。

光コラボレーションの注意点としまして、一度回線の変更をすると、再度フレッツ光に戻すことができません。

そのため、変更する際はよく思考する必要があります。

光回線など、大家が回線をひいている物件に入居するには

上記でご紹介したように、近年アパートなどの賃貸物件の多くは、インターネット回線が整っています。

しかし、賃貸物件で利用できる回線の種類は、大家の契約により異なります。

光回線やケーブルテレビ回線など、利用したい回線に希望がある方は、物件を探す際に回線の種類を条件として、物件選びをしてみて下さい。

回線が引かれているアパートを希望する場合、内見や下見の際に管理会社や大家へ、使用できるインターネット回線の種類などについて、確認をすると良いでしょう。

また、インターネットで物件を探す際は、詳細欄にインターネット環境について記載されている場合もあります。

この場合、インターネット「完備」又はインターネット「対応」と記載されていますが、完備と対応には違いがあるので注意が必要になります。

インターネット対応と記載されていた場合は、共用スペースまでは回線工事が完了している物件になります。

この場合は、部屋までの回線は繋がっていない為、プロバイダーと契約を結び、自費で回線のひきこみ工事が必要になります。

インターネット完備と記載されていた場合は、回線工事が室内まで完了していることに加え、プロバイダーの契約もしてある物件になります。

つまり、入居したその日から、インターネットを使用できる状態になっているので、手間や工事費がかかりません。

しかし、契約するプロバイダーを自由に選ぶことができないので、この点は注意しましょう。

どうしても光回線を使いたい!そんな時は大家に相談

光回線の設備や各種ケーブルを大家が物件に導入していない場合でも、きちんと承諾を貰えれば契約・利用することができます。

この際、工事を行う業者は出来る限り物件を傷つけない方法を推奨してくれます。

しかし、様々な理由により、電柱から室内に引き込むための回線工事などする場合もあります。

こういった場合は、壁に大きな穴をあけることがあるため、事前に大家へ相談するなどの注意が必要です。

大家にとって建物が傷つくことは価値が下がることでもあるので、快諾してくれないこともあるでしょう。

そこで、退去時には壁の修復をしていくことを、きちんと伝え、約束をしておくことが承諾を得る大事です。

最初にお伝えしましたが、アパートなどの賃貸物件には原状回復義務があります。

無断で工事をおこなうことは、後々のトラブルを招きかねないので、必ず業者と契約を結ぶ前に大家への事前連絡、相談して下さい。

また、工事の際にMDF室と呼ばれる、建物全体の電話回線などをまとめている主配線盤が置かれている部屋の鍵を、必要とするケースもあります。

大家へ承諾を取る際には、MDF室の鍵についても、工事内容とともに説明しておくことも大切です。

回線工事をしなくてもアパートでインターネットは使える!

アパートなどの賃貸物件には、退去時に原状回復義務があるので、インターネット回線の工事は出来る限り避けたいところです。

物件選びや内見時にインターネット回線の状況もチェックすることで、好きな企業や種類を事前に選んで利用することができます。

新規の回線工事をする際は、物件を傷つける恐れがあるため、必ず大家への相談をして、承諾をとって下さい。